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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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デスゲームの始まり-4

 食事を終え、酒場を出た俺たちは丘の上からも見えた神殿に向かうことにした。


「なぁ、神殿ってここからはどれくらいかかるんだ?」


 丘の上から見た感じ今いる所からはかなり離れているように見え、今から向かっても陽が沈んでしまうんではないかと感じた俺は前を歩くハヤトたちにそう訊ねた。すると、俺の斜め前を歩く黒髪ショートの少女—————サキが人差し指を顎に当てがいながら思考する。そして「大体三十分くらい?」と質問に質問で返答する形で答えた。


 そんなサキの返答にハヤトは思わず笑いが耐えられなかったのか苦笑気味に「そんなかからねぇよ」と答え、俺の質問に続けて答え始めた。


「確かに初めて見た時はかなり掛かるだろって思うだろうけど、あぁ見えてそんな遠くねぇんだよ」


「そうなのか?じゃあどれくらいなんだ?」


 再度、質問を投げるとハヤトはすぐさま顔の前に片手を持ち上げ、「大体これくらいか?」と答えた。掌を広げて出したということは大体五分で着くという事を示していた。だが、俺からしてみればあんな所にある神殿に五分で辿り着けるはずがないと心底思った。


 酒場を出て、神殿のある方へと歩くこと約五分、進むたびに段々と建物が減り始め、最終的に周りにはまるで神殿への道を隠すかのように木々が並び聳え立っており、昼間だというのに中々の不気味な雰囲気があった。


「やっぱりこの道は少し怖いよね。何か出てきそう」


 同じことを考えていたのか斜め前を歩くサキが両腕を交差させ、肘を擦りながら辺りを見回す。そしてそのサキの隣ではこの不気味な雰囲気にまるで興味がないかのようにスタスタと進む金髪の少女—————アカネとそのアカネの腕に微かに震える自身の腕を組む茶髪ボブの少女—————マシルがおどおどとした表情を浮かべていた。


「よし、着いたぞ」


 先頭を歩くハヤトがおもむろに足を止め、言葉を放つ。しかし、ハヤトの視線の先には何もなく、道も途切れていた。辺りを軽く見渡してもただ鬱蒼とした木々が広がるだけで特に気になる所は何もない。


「いや着いたって何もねぇじゃん。どうやってあそこに行くんだよ」


 当然の疑問を俺はハヤトへと向けていた。だが、不思議なことに俺以外の皆は何一つ言うことなく、それでいてハヤトを疑う様子もなく、ただただ何かを待っているかのように空へと視線を向けていた。そしてそれはハヤトも同じで俺に上を向くように指示するだけするとハヤトも見えもしない空を仰ぎ見るかのように顔を上げた。


 これ以上追及しても多分何も言ってくれないと悟った俺は仕方なく、騙されたと思って見えもしない空へと視線を移すがやはり何も変わらない。視界に移るのは枝に生えた葉が微量な風に揺られてザザッザザッと小気味の良い葉擦れの音を奏でるだけであった。


「お、来たぞ」


「は?何が……ってなんだあれ?」


 ハヤトの声にハヤトの方へと一度視線を移し、再度空へと視線を移すとそこには緑色の円形の魔法陣がゆっくりと下降してくるのが見えた。風に揺らされる葉と葉の隙間から太陽の光を通すかのように木漏れ日に邪魔されながらも微かに緑色の魔法陣が視界に捉えることが出来た。


「ほら、とにかく疑問はこれに乗ってからだ」


 完全に自分の足元へと下降してきた緑色の魔法陣へと訝し気な視線を向けると、急かす様にハヤトが俺を魔法陣の上へと乗るように背中を押す。他の皆はいつの間にか魔法陣の上に乗っており、俺とハヤトが魔法陣へと乗り込むのを待っていた。


 そして魔法陣の上へと乗り込むや否や、まるで魔法陣に目があるかのように俺を含めた全員が乗った瞬間、ゆっくりと上昇を始めた。

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