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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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模擬戦-10

 摸擬戦午後の部、やっとタイセイの試合が訪れてきた。タイセイは自分の試合の2つ前位から先ほどまでウォーミングアップも含めてストレッチや素振りで身体を温めて緊張を解していた。


「やっとか……」


 係員を担当している攻略隊のメンバーの1人に名前を呼ばれたタイセイはゆっくりと立ち上がり、人だかりで見えない闘技場へと足を運ぶ。闘技場へと運ぶタイセイの足はユウキたちからはすごく重そうに見え、心配が窺える。


 かくいうタイセイは朝から摸擬戦を見に来ていたのか昨日より緊張はなく、心身共に落ち着いていた。逆にどう戦うかなど頭の中で戦術を組んでいる位だった。


 人混みを分けて闘技場へと辿り着くと既に対戦相手である攻略隊のメンバーの2人とタイセイとチームを組む選手が闘技場へと辿り着いていたのかおのおのが武器を手に待っていた。頭、肘、足にのみ防具を装備している無精髭の男は名をゴウと言い、年齢だけを見ると軽く30は超えてだろうと見える。背中には彼と同じサイズはあるであろう巨剣を背負っており、それが盾の代わりにもなっているのだろうとタイセイは見た瞬間察する。


 また、対戦相手は攻略隊ともあり、また同じパーティーを組んでいるのか両者とも頭部以外の全身を青い鎧で覆い、1人は腰には摸擬戦で使う片手棍の形をした木棍、左手には片手棍同様に木で作られた大楯を持っており、もう1人は片手直剣のみを腰に携えていた。 


「俺はゴウだ。よろしくな」


「僕はタイセイと言います。お願いします」


 ゴウは見た目同様に豪快な言い方でタイセイと挨拶を交わし、背中に背負っている巨剣に手を掛ける。そしてタイセイ、ゴウと対戦相手の間に立つ審判が両者の顔を一度見てから右手を上に上げ、口を開く。


「準備はいいか?では、最終摸擬試合……始め!」


 下げられた右腕とともに試合開始の合図が切られるが、両者ともに動きはない。タイセイのいる闘技場のみが静寂に包まれていた。


「動かないな」


「それは逆だ。あれは動かないんじゃなく動けないんだ」


 小さく言葉を溢したユウキにハヤトは小声でそう言葉を返すがユウキにはハヤトの言っている意味がよく分からなかった。


「動けない?」


「あぁ、最終試合はチームワークが必要だからな相手の攻略隊みたいに普段から連携して戦っているならいいが、タイヘイもあのチーム組んでるおっさんも初めて同士だ。どう動いたらいいのか分からないんだろう」


 ハヤトとユウキがそんなは話をしている間にタイセイたちの対戦相手である攻略隊の2人が先に動き出した。片手直剣を持つ男がゴウへと向かい、タイセイと同じように大楯と片手棍を持ったガーディアンの男がタイセイの方へと向かって走っていった。


 タイセイ、ゴウともに攻撃を盾と巨剣で受け止めながらどう戦おうかを思案する。


「ほらほら早く攻撃しないと終わってしまいますよ!」


 相手の攻撃を避け、タイセイとゴウは2人からどうにか距離を取るとどう戦おうかを相手から目を離さずに話し始める。


「おい、どうする」


「とりあえずゴウさんの能力を教えてもらえませんか?」


「あぁ?なんでだよ」


「僕の能力は『消耗』で、それを使って相手の武器を消耗させ壊すのが僕の手札なんですが、それだと時間もかかるのでまずはあなたの能力を聞かないとどうしようもないと思ったので」


 ゴウは少し考える素振りを見せると小さく答える。


「俺の能力は『噴気』だ」


「『噴気』ですか?」


「あぁ、簡単に言うと俺の身体能力を大幅に上げる能力だな」


 ゴウはそう答えると相手を見据え、武器を持つ手に力を入れなおす。

次回更新は1/9です。閑話は夜更新です

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