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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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攻略隊の帰還と勧誘—5

「それでどう思う?タイガ」


 ソウジは休憩している皆から少し離れたところでタイガにそう声を掛けた。


「何がだ?ソウジ」


「お前はもう気付いてるんだろ、このおかしな状況に」


「あぁ、そのことか……確かに少しおかしいよな、なんせここまでの道のりで魔物に出会った数が極端に少ない」


 タイガの言う通り、今回のダンジョンには極端に魔物の数が少ない。それどころかダンジョン外からでもわかる程のダダ漏れだった魔力圧があったにも関わらず魔物の量が少ないというのは異変、または不吉でしかない。


「とりあえずは様子見だ。今はそれしか方法はない」


「そうだな、……そろそろ15分が経つな。行くか」


 ソウジの言葉にタイガは小さく「あぁ」と少し思考する表情を浮かべながら小さく呟き、休憩している攻略隊の皆の所へ向かうソウジの後を追いかける。


「ここからはさらに周りを警戒して進め!一切の気は抜くなよ!」


 休憩を終えた攻略隊の皆の顔色も少しだけ元に戻り、タイガの掛け声に元気に反応した。そして1、2層以上に警戒を強めて3層を進み始める。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(やはりおかしい……)


 第3層の中盤まで進んでタイガはそう言葉を心の中で溢す。


(これだけ進んだが魔物に遭遇したのは片手で数えられる程度だ)


 タイガは攻略する前から思っていたダンジョンの異変に関してあることをずっと考えていた。この異変にはすでに攻略隊の皆は察しているせいか警戒を怠ることが出来ず、精神と神経を擦り減らしていた。


「サクラ、この先の魔物の気配はあるか?」


「……いえ、気配どころか魔物の存在すらまったくと言っていいほど感じません」


 タイガの隣を静かに歩いていたソウジはある一定の感覚で索敵をしていたサクラに声を掛けるが、サクラもあり得ないといった表情と不安の表情を浮かべながらソウジの問いかけにそう答えた。


「どうするんだ、タイガ」


「……とりあえずは進むしかないだろう。だが、第4層に降りる前にもう一度休息を取ろうと思う」


 タイガはそう言って、既に疲れ、目に生気を失いかけた攻略隊のメンバーたちに視線を移す。


「っ!前方から魔力の気配を察知しました。距離は約100メートル先の右に曲がった通路です!」


 サクラは索敵しながらタイガとソウジに伝える。


「数は?」


「魔物の数はおよそ30ちょいです!魔力の形と質からしてリザードマンセイジです」


「リザードマンセイジか……よし、魔法支援部隊と戦闘部隊のみで行くか」


「それはやめた方がいいです」


 タイガはリザードマンセイジ討伐に向かわせる攻略隊隊員を思考していると、サクラがその言葉を遮った。


「なぜだ?」


「今報告した魔物の強さから言って、タイガさんの選ぶ部隊だけでは8割の確率で部隊の方が全滅します」


 サクラは俯きながらそう淡々と答える。タイガはサクラの言葉を聞き絶句した。サクラは索敵が出来るだけでなく、ハンターとしての能力である程度の魔物の強さは把握できる。ハンターというクラスになった者であれば、ある程度の経験と知識を積めば大体のことは把握できる。


 その上サクラはハンターとしての能力と印の能力を合わせて使うことにより、魔物の強さ、危険度、魔力の量や質などを知ることが出来、サクラの言うことはほぼ確実に当たる。


 そのことを知っているタイガもサクラの言葉を聞き、さすがに考えを改め、再度思考する。

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