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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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初戦闘-10

プロローグと今まで更新したお話を少しばかりリメイクしました。

「それでその魔石はどこで手に入れたんだ?」


 カズがそう言って俺に聞いてくる。


(これは説明していいものか……)


 返答に困ったユウキはしばらくの間迷い、そして何かを決心したかのように話し始めたようとしたとき……


「まぁ、そんなことはどうでもいいじゃないか」


 ハヤトはみんなに向かってそう答えた。


「とりあえず倒したゴブリンどもの素材を取ってとっとと離れようぜ。雑魚しか出ないとはいえ、気ぃ抜いたら何が起こるか分からないんだからよ」


「それもそうだね、ほらマシルちゃんもアカネちゃんも行こ」


 ハヤトの言葉にサキは賛同するようにそう答えると、近くにいたマシルとアカネの腕を引っ張りながら倒したゴブリンのもとに向かった。それをみたタイセイやカズも続くようにゴブリンのもとに向かっていった。


「どんな事情でその魔石を持っているかは知らねぇけど、話せるようになったら話せばいいさ。とりあえず今はゴブリンの素材採取だ。教えてやるからお前もついて来いよ」


 ハヤトは俺にそう伝えると皆と同様にゴブリンのもとに向かっていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おえぇえええ」


 ゴブリンの素材採取の後、俺は近くの茂みで戻していた。


(女どもも平気で採取してたからそんなにグロくないんだと思っていたけど想像以上にグロかった。いやね、爪とか牙ならまだ平気だったよ。だけどさ、内臓はダメでしょ。あと眼球と脳みそ……さすがに無理です)


「思い出したら……うぷっ……」


「おーい、ユウキー大丈夫かー?」


 体内にいたモノたちとおさらばしていると、心配そうにハヤトが声を掛けてきた。


「全然、ダイジョバ…ナイ……なんでお前ら…平気なんだよ……」


「んー……慣れ?あと根性!」


 ハヤトはとてつなくいい笑顔でそう答えた。


(とりあえず、……殴りたい……うぷっ)


「まぁ、とりあえず出すもん出したんだろ?水やるから口ン中濯いでスッキリしろよ。そしたら街に戻るぞ」


 ハヤトはそう言って俺に水の入った革で出来た水筒を渡してくる。俺はそれを振るえる手で受け取ると、ゆっくりと口に含み口の中を濯いだ。


「はぁ、2日目にして色々最悪だ。もう帰りたい」


「はいはい、冗談が言えるなら大丈夫だな。行くぞ」


 街に戻り、まずはクエスト完了の手続きをしに筋肉ダルマ(乙女)もといマコがいるギルドにやってきた。そして今朝と同様カズはマコに抱き着かれ、ぐったりとしていた。


「はい、これでクエストは完了よ。お疲れ様、これは報酬の175ガルドよ」


 マコはそう言ってカズを片手に器用にカウンターの裏から報酬と思われる硬貨の入った小さな包みを取り出し、カウンターの上に置いた。


「ガルド?」


「あぁ、ガルドってのはこの世界での硬貨でな。これで買い物をしたりするんだ。日本円で1ガルド10円って覚えればいいさ」


 ハヤトはそう答え、報酬を受け取った。


「それとユウキちゃんはこれもね」


 マコはそう言って俺の目の前に一枚のカードを置いた。カードにはFの文字と俺の名前らしき文字が記載されていた。


「これは……」


「これはあなたのギルドカードよ。クエストを受けるときは必ず受付に出してね」


 マコはそう説明し終えるとやることが無くなったのか、片腕に挟んでいたカズを抱きしめ直し、再度自身の顔とカズの顔を擦り合わせた。


(なるべく目を合わせるのはやめよう)


「そういえばこれで特になることはないんだよな?」


「ん?あぁ、そうだな。とりあえずはやることはないな」


「あら、特にやることもないの?なら誰でもいいからユウキちゃんにこの街の案内をしてあげなさいよ」


「あ、ならあたしが案内しますよ!」


「俺も買い物とかあるし、案内がてら付き合うよ」


 一番最初にサキが手を上げてそう言うと、続くようにタイセイもそう言って手を上げた。


「なら、あたしはハウスに戻ってゆっくりしてるよ。マシルはどうする?」


「あ、私も…ハウスに、戻る…」


「俺もこの後、爺さんに呼ばれてるからわりぃな」


 アカネ、マシル、ハヤトはそう言うと、おのおのギルドを出て行った。


「じゃあ俺たちも行こうか」


「レッツゴー!」


「お、おー」


 俺たちもそう言うとカズを残してギルドを後にした。ギルドを出る際ちらっとカズの方に視線を向けると、「助けろ」と口をパクパクとしているところを見たが、すぐさまマコの分厚い唇によって塞がれた。


(……カズ、ご愁傷様)


 俺はその光景を見るなり、静かにギルドの扉を閉め、心の中でそう呟きながら手を合わせた。

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