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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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初戦闘-1

 窓から差し込む陽の光で目を覚ましたユウキはまだ眠たい眼を擦りながら身体を起こす。暫くの間、ボーっと昨日起きた事を思い出しながら改めて部屋の中を物色した後、ゆっくりとベッドから離れ、着替えを始めた。簡単にだが身支度を整えていると、隣の部屋のドアが開く音が聞こえ、続いて足音と同時に板が軋む様な音が聞こえる。


 そして、足音と板の軋む音が聞こえなくなると同時に扉からノック音が聞こえてくる。


「おーい、起きてるかー?」


 ユウキが返事をする前に扉が開き、ハヤトが軽い口調で部屋に入ってくる。そして、俺の姿を見るなり、再度言葉を発しようと口を開いた。


「おっ、起きてるな。どうだ、昨日は眠れたか?」


「んー……少しは、かな?」


「まぁ、ここでの生活も時期に慣れてくるさ。あと、朝食出来てるから下に降りて来いよ」


 そう伝え終えたハヤトは扉を閉める前に「みんなも待ってるぞ」と言葉を残し、部屋を出て行ってしまった。閉じられた扉越しにハヤトの足音が遠のいていくのが分かる。


「朝飯、か。……行くか」


 身支度を終えたユウキはそう呟いた後、部屋を出ようと扉の取っ手に手を掛けた瞬間、あることを思い出し身を翻した。そして、そのままベッドの方に近寄り、枕元にポツンと置かれた紫色の魔石を手に取り、ズボンのポケットに仕舞う。もう一度、魔石以外に忘れ物は無いかと確認した後、部屋を出て皆のいる一階に降りる。階段を降りていると微かに鼻腔を刺激する匂いが漂ってくる。


 食欲をそそる匂いを頼りにリビングまで降りると、既に昨日出会った四人がそれぞれ朝食の準備をしていた。自分も何かした方が良いかと近くにいたサキに声を掛けようとしたら後ろから誰かに声を掛けられた。


「おはよう、ユウキ君。昨日は大変だったね」


 いつの間に居たのか七人分の取り皿とグラスをお盆に乗せたタイセイが声を掛けてきた。ユウキも突然声を掛けてきたタイセイに少し驚きながらも言葉を返そうと口を開いた。


「お、おはよう。……えっと、タイセイ」


 いきなり声を掛けられたのとまだ名前が曖昧なのかユウキはギクシャクとした挨拶をタイセイにする。


「もう名前覚えてくれたんだね、ありがとう。朝ごはんできるから空いてるところに座ってていいよ」


 タイセイはそう言って、手に持っていたお盆をテーブルの端の方に置き、また、キッチンの方に戻って行ってしまった。ユウキは再度テーブルの方視線を移すと、すでにアカネ、サキ、マシルがテーブルに座って何やら話をしている。


 タイセイにそう言われ、女子三人が座っている反対側に座ろうと腰を下ろそうとした瞬間、先に下に降りて行ったはずのハヤトともう一人、確か……カズトという赤髪が特徴の男がいないことに気付き、再びタイセイに訊ねる。


「なぁハヤトとカズトはどうしたんだ?」


「あぁ、今ハヤト君が起こしに行っているよ。カズ君、朝は結構弱くてね」


 タイセイは苦笑気味にそう答え、次々と空の器に出来たばっかりの料理を盛り付けていく。ユウキはこれ以上の質問を止めると静かにテーブルの方に向かい、なるべく端の方に座った。


「おはよう、ユウキ君」


 腰を下ろすと反対側に座っていた女の子の一人、サキがハキハキとした口調と眠気を感じさせない元気な表情で声を掛けてきた。


「あぁ、おはよう……田代、さん」


 ユウキはいきなり女子のことを名前で呼びことに躊躇い、サキの名字で呼んでしまう。ユウキは昔から女子のことを名前で呼ぶことがなかった上、関わることもあまりなかったために女性との接し方がよく分かってなかった。


「あはは、そんなに畏まらずに名前で呼んでよ。私だけじゃなくアカネちゃんとマシルちゃんもね」


 サキはそう言いながらマシルとアカネの腕に自分の腕を回す。


「あたしは別に名字でもいいけどな」


「私は呼びやすい方で構い…ません」


 しかし、サキに腕を組まれたアカネとマシルは各々違う反応を示した。


「もう!二人ともそんなこと言わないの!ユウキ君!二人のことも名前で呼んでくれていいからね!」


 ユウキはサキの言うことに若干引きながらも「あ、あぁ……わかったよ」と答えた。

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