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ワールド・オブ・ザ・デスゲーム  作者: 悠城 拓
第1章 「全ての始まり『エイガルド編』」
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デスゲームの始まり-14

 シノの血液を半ば強引に自分の口に流し込まれたユウキは徐々に自身の体内が熱くなっていくことを実感し、少なからず不安な表情を浮かべながらシノに問いかける。


「なんか身体の中がもの凄く熱くなっているんだがこれ本当に大丈夫なのか?」


「安心せい、突然異物が入ったことで身体が驚いておるだけじゃ。時期に収まる。……さて、これで儂の魔力はお主の中に入った事だし、お主をそろそろ元の世界に戻さんとな」


 シノは口元を片手で軽く押さえながら欠伸をし、そう答える。だが、ユウキはそのシノの言葉に対し、新たに疑問がいくつか浮かび上がった。それはどうやってこの空間から抜け出し、ハヤトたちのいる外に戻るのかということだった。


 眠そうに目元を擦るシノにユウキはその疑問を訊ねるが、シノは「外にいる奴らがお主を呼び起こしてくれる」とだけ答えた。これ以上聞いても教えてくれないと判断したのか、これ以上追及せず、シノの言う通りに従うだけにした。


「さて、ユウキよ。まだ、聞きたい事はたくさんあると思うが、とりあえず今はこれでお別れじゃ。また、外に戻ってからたくさん教えてやるからの。今は大人しく瞼を閉じて待っておれ」


 無理やり背伸びをし、つま先立ちで足をプルプルと震わせながらユウキの両肩を掴んだシノは自分の体重を掛けるようにユウキをその場に座らせる。そして、ユウキはシノの指示通りに静かに瞼を閉じた。瞼を閉じ、そのまま暫く座っていると、背中越しにだが身体が何かに引っ張られる感覚を覚える。謎の感覚に不安を覚えていると、耳元から「大丈夫じゃ」とシノの声が響き、そのまま全身の力を抜き、その謎の感覚に身を委ねる。


 そして、いよいよ意識までもが引っ張られそうになる中、再度シノのこれが耳に響いた。一言「外に戻ったら自分のズボンの袋を確認してみろ」とだけ言い残していくと同時にユウキの意識も途切れた。


 シノといた空間から完全に抜け出した後、謎の浮遊感に身を任せていると、微かに誰かが自分を呼んでいる声が聞こえる。


「…キっ!……ユウキっ!」


 自分の身体が激しく揺らされている感覚を覚え、ユウキは静かに瞼を開いた。すると、目の前にはユウキの両肩を掴み、焦りの表情を浮かべ、左目に蛇の模様のタトゥーを入れた黒髪の青年ハヤトがこちらを窺っていたが、ユウキが目を覚ましたと同時に「やっと目を覚ましやがった」と言葉とともに安堵のため息を溢した。


 ユウキはハヤトの表情を見ても状況が把握出来ないせいか少しだけ周りをキョロキョロと確認すると、空はすでに暗くなっており、ハヤトと自分から少し離れた所ではバルザが不安そうな表情を浮かべていた。


 そして、ハヤトの後ろには先ほどまでユウキが触れていた紫色の宝玉の表面には白い字で【クラス:銃剣士】、【印:身体強化(ブースト)】とユウキのクラスと印の能力名を表示していた。さらに、能力名の下には少しだけ小さい字で「身体強化:自身の全ての身体能力を好きに上げることが出来る」と説明が表記されていた。能力名に『未来予知』が表示されてないのはシノの仕業だと思った。


 ユウキは自分のクラスと能力を確認し、無事に外に戻ってこれたことを実感すると、未だに両肩を掴んで離さないハヤトに「周りに他の皆がいないのは何故だ」と声を掛けた。


「皆は先に帰ったよ。もう夜も遅いしな」


 ハヤトはそう答え、「一先ずクラスと能力は分かったことだし、また明日ここに来よう」とさらに言葉を続ける。そして、自分が立ち上がると同時にユウキの両肩を掴んでいた手を離し、そのまま座り込んだままのユウキの腕を引っ張り立ち上がらせる。

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