カッチンコッチン
そうして私たちは付き合うことになった。
私たちはお互い初めて付き合った人だったので、最初の方はとても…えー、なんだろう…カッチンコッチン、であった。お互いが緊張で右手と右足が同じタイミングで、左手と左足もやっぱり同じタイミングで、お互いペンギンのように不自然と歩いていた。
それに気付いて二人で大笑いした。
歩いているうちに、どんどん二人の距離が近くなって、お互いの手の甲がぶつかった。その度「あ、ごめん」と言ってまた距離を取り、また少し時間が経つと私たちはまた手の甲をぶつけた。私が(手、つながないのかな…)と思ったとき、ぶつかって弾んだ私の手を彼が優しく引き寄せてくれた。私が驚いて彼を見ると、彼は
「いや、じゃない?」
と、自身のなさそうな顔で言った。私はそんな彼に対して
「ぅ、嬉しいよ」
と答えた。
彼の手は緊張で少し湿っていて、私の手も緊張で少し湿っていて、お互い何だか少し恥ずかしかった。でも、お互い手を離すことはなかった。
彼といると、なんだか心が落ち着いて、楽しくて、嬉しくて…今までこんなこと経験したことがなかったから、心が浮かれた。
一緒に大学に行き、一緒に食堂でご飯を食べた。遊園地に行った。水族館に行った。新宿に行き、渋谷に行った。お互い人が多くて目を回して、何とも言えない表情でお互い微笑んだ。アウトレットに行った…そこで食べたチャーハンが美味しくて「また食べようね」と私は言った…。




