月明かりに照らされた彼女はまるで翼の生えていない天使のように美しかった
五分後
あぁ…あれから結構撫でられたな…も、もぅ、気持ちよすぎてぇ、最高だ…
「ねえ、ニャーさ~ん」
ぼくは彼女にすべてをゆだねながら、恥ずかしいポーズでのどをゴロゴロと鳴らしていた。
「そっか…ここは公園だったんだ」
「…」
え?今気付いたの?遅くない?ま~、い~けど~
きっと今、ぼくは生涯で一番いい気持ちだ。この瞬間であったら、この瞬間でいい気持ちランキング世界一位といっても過言ではない。
「これも全部、ニャーさんのおかげだね~」
え?なにが?
しまった!気持ちよさからまた話を聞いていなかった…。
「…」
すると彼女は優しくぼくに微笑んで、ぼくを丁寧に地面に置いた。そして彼女は向かいにあるベンチへと歩いていった。ぼくは彼女を見上げながら少し後ろを歩いた。
「…」
月明かりに照らされた彼女は、まるで翼の生えていない天使のように美しかった。彼女は月と星がとてもよく似合う。
僕が彼女に見惚れていると彼女はゆっくりとベンチに座った。ぼくも彼女の隣に座る。
「!」
すると彼女は隣に来たぼくを見て少し目を大きくさせ、その後緩んだ口元をあわてて両手で押さえて、口元を両手で押さえたままぼくをジッと見て、目をトロンとさせてかわいく首を傾げた。
ぼくは彼女の不意に見せたその可愛さに、失神しそうになった。
すると彼女は「あ、そうだ!」と言って、自分のカバンの中に手を伸ばした。ぼくが何をしているのだろうとみていると、彼女は(おにぎり)と(パン)をカバンから取り出した。
あ!知ってる!おにぎりにパンだ!あぁ…なんだろう、なんだか懐かしいな…。
「…」
口の中から急に唾液が込み上げてきた。




