マイナスに考えるんじゃなくてプラスに考えなさい。マイナスに考えたってなにも意味なんてないんだから
「クロ!あんたやればできるじゃない!」
少し先でメグがぼくを待ってくれていた。
「大丈夫だったかな?彼女はぼくを追ってこの中に入って来てくれるかな?」
「大丈夫よ、きっと入って来てくれる。彼女を信じましょ」
メグがそう言った瞬間、後ろの方でガサガサと木々の枝が揺れる音が聞こえ、それと同時にコツ…コツ…と慎重に恐れながら彼女が入ってくる足音が聞こえた。
「よかったじゃない。彼女、入って来てくれたわよ」
メグは嬉しそうな顔で言った。
「ああ…でも…違う人だったらどうしよう…」
ぼくは目を泳がせながら言った。
「あんたバカじゃないの!このタイミングで違う人が来るわけないでしょ!どんだけマイナス思考なのよ!」
メグはそう言ってぼくの頭に猫パンチをお見舞いした。そしてゆっくり、ぼくの頭に頭をすり寄せた。
「クロ…大丈夫、きっと大丈夫よ。全部うまくいくわ。っていうかもうすでにうまくいってるじゃない。大丈夫よ。マイナスに考えるんじゃなくてプラスに考えなさい。マイナスに考えたってなにも意味なんてないんだから」
「う、うん」
「もうここからはあなた一匹で何とかするの」
「え?」
ぼくは驚いてくっついていた彼女の頭から離れて、彼女を見た。すると彼女はにっこり笑って
「クロ…彼女にいっぱい甘えなさい。甘えるってのはいいものよ。我を忘れてたくさん甘えるの。甘えられるときに…甘える相手がいるときに…たくさん甘えとかないと後悔しちゃうわよ」
メグはどこか懐かしそうな顔で言った。
「でも、メグがいたって…」
「甘えてるところって、誰にも見られたくないものよ」
そう言ったメグの笑顔はどこかぎこちなかった。
「うん…ありがとうメグ」
「ふふ、楽しみなさい。絶対に絶対に大丈夫だから」
メグはそう言って去って行った。
ありがとうメグ!ホントの本当にありがとう!ありがとう!と叫んでしまいたいほどメグへの感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。




