よし!やるぞ!
「クロ!ちゃんと、ちゃんと来てくれてるわ!頑張って!」
「め、メグ?」
ぼくがメグの方を見ようとすると
「ダメよ!今こっちを見るのは不自然だもの。あなたが見るのはこっちじゃない!あなたが見るのは彼女の方でしょ!」
「あ、ありがとう」
「頑張ってね!」
ありがとうメグ。メグのおかげでなんだか心が楽になった。
ぼくは勢いよく振り向いた。すると彼女は1・5メートルほど後ろの階段の一番下にいた。
彼女は急に振り返られて少し困惑しているような顔をしている。
よし!やるぞ!
ぼくは彼女の瞳をとろんとした瞳で見て、不思議そうにそしてかわいく首を傾げた。
そしてワントーン高めの子猫のような愛らしい声で「ニャーニャ~」と二回鳴いてみせた。
すると彼女はゆっくりと口角を上げた。
…よかった
ぼくは心の底から安心した。
どうやら彼女は、猫が嫌いではないようだ。
「クロ!今よ!こっちに来るの!」
突然、メグの気付かれないようにしているが、ぼくにとっては迫力十分な小さな声が聞こえてきた。
「…」
ぼくは冷静を装って、スンとした表情で去って行く。そして去り際に、もっと愛嬌をふるまっていればよかったかな?彼女はぼくを追って、この最初だけ暗く薄気味悪い道に入って来てくれるかな?とまた不安に襲われた。




