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きみが待ってる公園で  作者: 柿の種
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ただそこにいて、ただ生きている

「…」


 気が付くと朝になっていた。


「…」


 いや、もう12時を過ぎている、だからもうお昼だ。


 私が会社を辞めてもう半年が過ぎた。


「私は、いや私も…いつから成長していないんだろう」


 私はぼそっと呟いた。


今見ていたものは、自分の夢だったのか、それとも頭で勝手に思い出していた、考えていたことだったのか…わからない。あの時の記憶は今でもよく思い出す。あの人には私たちがどういう風に見えていたんだろうとか、あの人にはあの学校というものがどんな風に見えていたんだろうとか、今では顔も名前も思い出せないその人を思うことがある。どこにでも絶望はある。でも、あんなに不快でそして深い絶望を目にしたのは、私はあの時が最初で最後だった。


私はあの頃から成長していない。その証拠に、私は今も二人以上でいるときに、一人でトイレに行くことがまだ怖い。


「私は学生の時から、なんにも成長していない…」


 体は大きくなった。でも、私の精神はあの頃のまんまだと思う。今の私とあの頃の私が入れ替わっても何も変わることなんてないと思う。私はあの人をどうすることもできずに終わり、こっちの私は今の私と同様に仕事を辞めてたと思う。


「…」


 私は天井を見つめる。


「…」


 寝ながら見る天井の景色は今も昔も変わらない。


 寝ているときの天井と私の距離も子供の時からほとんど変わらない。


 人間は縦には長くなるけど、大きい人や小さい人とかいっぱいいるけど、寝ればほとんど皆同じ高さになる。違っても数センチ、身長みたいに20センチ、30センチ違うなんてありえない。子供も大人もほとんど同じだ。


違いは立ってから現れる。立てば寝ているときとは信じられないほど天井に近づく、中にはジャンプすれば天井に触れることができるという人もいる。そして皆、外に出て歩いて気付くのだ、あの空に届くことはないだろうと。


「…」


 私は今、きっと、立って歩くことをしていない。


 立つこともせずに寝ているだけの人間だ。


 部屋の天井すら未知の領域に感じてしまいう。


 最近の私は歩いて何かを探しに行くことも、人に会うこともしていない。


 ただそこにいて、ただ生きている。


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