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きみが待ってる公園で  作者: 柿の種
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じゃなくて!ところがどうした?ところがどっこい!

 そして明かりの方を凝視しながら歩いていると、なにやら…象のようなものが見えてきた。像といっても本物の大きな象さんではなく、象がペイントされた何か…


「すべり台?」


 にゃ~!


 するとニャーさんが「正解だよ!」と私に喋ってくれたのでは?と思うくらいのタイミングで、にゃー!とこちらを見て鳴いた。


「ふふ、正解?」


 私は一人、テンションが上がる。

 

 そしてすべり台のほかに…もう一つ、なにかがある。そして街灯は…もしかして、一つじゃないかも…


 私が木と木の間から中を凝視していると、ニャーさんが私に、にゃ~と鳴いた。


「ん?なに~?」


 私がそう言って視線を向けると、ニャーさんはぴょん!と明かりの中へ入って見えなくなった。


 そして静かになった。


「え?ニャーさん?」


 私はニャーさんが見えなくなり、急に不安に襲われ走ってニャーさんを追いかけた。


 ビョン!


 そうして私も明かりの中に入っていった。


「!」


 すると木々だらけの森の中にいたはずなのに、急に目の前に人間がつくりだしたであろう、広場…いや、公園が…あった…。


「え?」


 私は頭が混乱する。


 な、なんで?


 なんでこんなところに公園があるの?


 いやさっき…さっき…すべり台あるな…とは思った、けど


 あの時は混乱するから考えるのをやめたんだ…


 どうしよう…意味が、意味が、わからない…


 ニャーさんが象のすべり台の前に座り、長い尻尾をゆらゆらさせながら私を見つめている。


 やだ…ニャーさん…すごくかわいい。


 かわいいよニャーさん。


 あとでチュウしてあげる。


 …じゃなくてなん!!


 じゃなくて!ところがどうした?ところがどっこい!


 ここに公園が~あったそうな~


 私の頭の混乱具合に拍車がかかる。もうなんだか恥ずかしいくらい混乱していた。


 そして私は象のすべり台の鼻の先にちょこんと座り、目の前に来たニャーさんを撫でながら、冷静になれと頭に言い聞かせる。


 落ち着け、落ち着け、落ち着け!…そ、そ、そんなことより、ななな、なんで…?なにゃにゃんで、こんなところにPARK…いや公園が?な、にゃ、ニャーさんかわいい、かわいいよ~ニャーさん…。にゃー!


 私は目が満月のように丸くなり、そして三日月のような形になり、そしてグルグル回りだし、最終的にゴマのような点になった。


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