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僕とお兄さんのひと夏の思い出  作者: 宙兵&桔梗
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エピローグ






9月1日

 夏休み終わっちゃったな……。

 ベッドの上で、窓から外を見つつそんなことを思った。

 別に学校さぼりまくって行ってない僕からしたら実はそんなに関係ないのだが昼間に堂々外を出歩ける期間であった夏休みが終わってしまったことには寂しさを覚える。

 たかだか少し幻覚が見えちゃっただけで検査入院とかついてないな。

 タイミングが悪かった。

 せめて親の前でさえあんな行動取らなければなぁ。

 まぁ、しょうがないか。

 でも入院の前に急いで書いたあの手紙を置いてこれたことだけはよかった。

 あの手紙、読んでもらえたかな。

 何が書きたいのかわかんなくなっちゃったあの手紙。 

 とりあえず結局言えなかった好きだって事だけはしっかりかけたはず。

 幻覚のせいで入院してしまったせいでこの一ヶ月の思い出も不安になってきてしまった。

 いや、むしろ幻覚の方がお兄さんに迷惑をかけずに済んだからよかったかもしれないな。

 ボーっとしていたら僕の入院している個室のドアが開き、誰かがやってきた。

 医者か看護師だろうと気にしないでいたらその存在はベッドにドスリと座り込んだ。

 そこでようやく僕は入ってきた誰かの方を見た。


「なに全てを悟ったような顔してるんだよ」

「……ははっ、やっぱあれも幻覚だったのか、くそったれめ」

「どれが幻覚だったのか知らんが俺の方があんな趣味の悪いもん残しやがってくそったれめって気分だぞ」


 不意に涙があふれ出てしまう。

 何に泣いているのかはまだわからない。


「告白するんだったら直接口で言え」

「いたっ」


 額にでこぴんをされた。 

 そのあと優しく頭の上へ手を持っていき撫で始めた。

 ……よくわからないけど涙が止まらない。


「……幻覚じゃなくて本物のお兄さん?」

「はいはい、本物のお兄さんですよ」

「……なんだ、やっぱり幻覚か」

「失礼な奴だな」

「……本物ならどうしてここに? 僕はもう死んでるって言ったはずです」

「よくあんなんで騙せると思ったな。俺が癌患者かどうかをわからんと思うのか?」

「……わかるんですか? でもあれを嘘だと思ったんならどうしてここが分かったんですか?」

「少女ちゃん、俺の職業なんだと思う?」

「……ホスト? っていたいです!?」

「いやいや、その回答は無いだろ。え、てかまじでそんな考えだったの?」

「……だってお兄さんカッコいいですし。僕が幻覚だと錯覚してもおかしくないってレベルですし」

「そんなこと言ってくれるの少女ちゃん位だぞ」

「……そんなことないと思いますけど」

「それは置いておこう。なんでここが分かったかだったな。少女ちゃんはちょくちょくヒント出してくれてだろ」

「……そんなもの出しましたっけ?」

「そこそこなもんだぞ。安静時にたまに震えが混じってたりとか、寝起きは調子がいいとか、朝以外にあったときに時々体を痛そうにしていたりとか、遊園地連れて行ったとき割引の物何か持ってないか尋ねた時に少し返答にまごついたときがあったりとかだな」

「……地味に変なところまで見ていて気持ち悪いです。割引の件なんて特に」

「結果オーライなんだからいいだろ。割と特徴的なもんだったからなんとか特定できたぞ。ただ、少女ちゃんの年齢でかかってるのは珍しいから少し手間取ったが。後は仕事のコネでここを断定ってわけだ。コネって言っても大変だったんだからな」

「……犯罪者じゃないですか」

「そう言うなって」

「……そんなに僕に会いたかったんですか?」

「少しは軽口叩ける程度にはなってきたか」

「……うるさいです」

「器用なことをするもんだな。台詞と表情がかみ合ってないぞ」

「……参考までに今どんな表情をしているように見えます?」

「会えてうれしい……かな」

「……そんな顔してるんですか僕」

「体は正直だな」

「……言い回しがセクハラです」

「はっはっは」




「……お兄さん、好きです」

「セクハラされるのが好きなのか」

「……意地悪ですね」

「なんだかんだで苦労したからな。これくらいは許されるだろ」

「……言わせっぱなしってのはずるいです。

 ……うやむやにしないで返事位ください」

「……これは告げていいものか迷うんだよな」

「……わざわざ振るためにここまで苦労したんですか?

 ……ドSの極みじゃないですか」

「そう言うなって」

「だってそうじゃな――うぷっ!?」
















「これが答えだよ」

「……こんなまわりくどい真似しなくても言葉で伝えてくださいよ」

「真っ赤だぞ。言葉でなんか言ったら捕まっちまうだろ」

「……お兄さんも真っ赤ですよ。

 ……それに言葉にする以上につかまりそうなことしてますよ」

「でもこっちの方が少女ちゃんの好みじゃないのか? なんたって乙女だからな少女ちゃん」

「むーーー」

「そうむくれるなって」

「でも本当にいいんですか? めんどくさいですよ僕。お兄さんが知識では知ってるかもしれませんが薬が入ってる時と切れてる時で別人ですよ僕」

「情緒不安定な少女ちゃんは何回か見たぞ」

「あの程度じゃすまないですよ」

「まぁ、問題ないだろ」

「……僕がたくさん悩んだのにすっごい軽いですね」

「仕方ないだろ」

「……ありがとうございます」

「正直な話、少女ちゃんの方が考え直した方がいいぞって言いたいんだがな」

「……何がですか?」

「まだ若いんだから同じ年頃の男の子の方がいいぞ」

「お兄さんがいいんです! お兄さんじゃなきゃダメなんです! 年齢なんて関係ないです!」

「関係あるから俺は捕まるかびくびくしながら暮らさなきゃいけないんだがな」

「……僕が16超えちゃえば堂々できるじゃないですか」

「少女ちゃんが16になる頃には結婚できる年齢が引き上げられてるかもな」

「……ならお兄さんを絶対逃がさない様にして何年でも耐えますよ」

「自分から逃げ出したくせによく言うよな」

「……むーーー」

「はっはっは」

「もう……」

「とりあえずまた、これからもよろしくな」






「お兄さん、その……」

「どした?」

「……っかい」

「ん?」

「もう一回してください」

「……ほらよ」

伸びに伸びてしまいましたが完結までかけてよかったです。

語彙力のなさ、文章の拙さ、誤字脱字、色々酷かったですが最後まで読んでもらえて感謝です。

本当にありがとうございました。

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