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冬童話2012 ひな祭りの女人競べ

作者: 吉邑 正
掲載日:2012/02/14

~昔~ある貧しい、山深い村に、お妙(おたえ)という女が居った~。毎年、寒さが少し和らぐ頃になると、袋に一杯の、絹糸になる繭を入れて担ぎ、それを売りに出た~。



~遠くの村まで行くには、いくつもの山を越えねばならない~。~ある山道でお妙は、深い霧に行く手を阻まれ、立ち往生しているうちに日も暮れて来た~。



~彼女は困って、辺りを見回すと、霧の中にぼんやりと屋敷が見えた~「はて~こんな山の中に、誰のお屋敷だべか~」と不思議に思いながら近寄ってみた~。



~屋敷は、たいそう立派で、お妙が門を叩くと、小袖に打ち掛けを羽織った立派な身なりの、やや目付きの鋭い美しい女が出て来た~。



~お妙が一夜の宿を乞うと、女は快く中に招き入れてくれた~。~屋敷の中は広く、男も女も沢山の人達が居て、皆、立派な着物を着ている~「どこぞの公家様のお屋敷だべか~?」と思ったお妙であったが、自分は一晩泊めてもらったら去ってゆく身である。余計な事は知らない方が良いのだと、黙って女に付いて行った~。~女は、お妙を小部屋に案内し、弥生(やよい)と名乗った~。



~弥生は「ゆっくり休んでゆきなされ~」とお妙に、用意された夕げを勧め、更に「ときに~明日は、三月三日じゃ~この屋敷でも、ひな祭りが行われる~そなたは、客人として祭りを楽しんでくりゃれ~そして、この屋敷の女房達の中で、誰がお雛にふさわしいかを競うのじゃが~それを決めるのは、客人であるそなたじゃ~」と言った~。~しばらく間をおいてから、弥生は声を潜め「お雛に選ばれた者には褒美が貰える~それをそなたに差し上げよう~じゃからお雛には、わらわを選んで欲しいのじゃ~」と頼んで部屋を出て行った~。



~お妙は「なんじゃ~公家様達の余興だべか~」とつふやき、明日、弥生を選んでやれば満足するのじゃろうと思って、その晩は寝る事にした~。



~お妙は、妙な胸騒ぎを覚えて、真夜中になっても眠れなかった~。まんじりともせずに布団を被っていると、するすると障子を開ける音がして、誰かが部屋に入って来た~。


~お妙が一夜の宿を乞うと、女は快く中に招き入れてくれた~。~広い屋敷の中には、男も女も、沢山の人達が居って、皆、立派な着物を着ている~。~「どこぞの公家様のお屋敷だべか~」と思った、お妙であったが、一晩泊めてもらったら、自分は去ってゆく身である~何も知らぬ方が良いのだと、黙って女に付いて行った~。


小袖に打ち掛けを羽織った立派な身なりであった~。



~女は、快く泊めてくれるという~。~広い屋敷の中には、立派な身なりの男も女も沢山居て、お妙は、お公家様の屋敷かと思った~。~女は弥生(やよい)と名乗り、そしてお妙を小部屋に案内してくれた~。

~昔~ある貧しい、山深い村に、お妙(おたえ)という女が居った~。毎年、寒さが少し和らぐ頃になると、袋に一杯の、絹糸になる繭を入れて担ぎ、それを売りに出た~。



~遠くの村まで行くには、いくつもの山を越えねばならない~。~ある山道でお妙は、深い霧に行く手を阻まれ、立ち往生しているうちに日も暮れて来た~。



~彼女は困って、辺りを見回すと、霧の中にぼんやりと屋敷が見えた~「はて~こんな山の中に、誰のお屋敷だべか~」と不思議に思いながら近寄ってみた~。



~屋敷は、たいそう立派で、お妙が門を叩くと、小袖に打ち掛けを羽織った立派な身なりの、やや目付きの鋭い美しい女が出て来た~。



~お妙が一夜の宿を乞うと、女は快く中に招き入れてくれた~。~屋敷の中は広く、男も女も沢山の人達が居て、皆、立派な着物を着ている~「どこぞの公家様のお屋敷だべか~?」と思ったお妙であったが、自分は一晩泊めてもらったら去ってゆく身である。余計な事は知らない方が良いのだと、黙って女に付いて行った~。~女は、お妙を小部屋に案内し、弥生(やよい)と名乗った~。



~弥生は「ゆっくり休んでゆきなされ~」とお妙に、用意された夕げを勧め、更に「ときに~明日は、三月三日じゃ~この屋敷でも、ひな祭りが行われる~そなたは、客人として祭りを楽しんでくりゃれ~そして、この屋敷の女房達の中で、誰がお雛にふさわしいかを競うのじゃが~それを決めるのは、客人であるそなたじゃ~」と言った~。~しばらく間をおいてから、弥生は声を潜め「お雛に選ばれた者には褒美が貰える~それをそなたに差し上げよう~じゃからお雛には、わらわを選んで欲しいのじゃ~」と頼んで部屋を出て行った~。



~お妙は「なんじゃ~公家様達の余興だべか~」とつふやき、明日、弥生を選んでやれば満足するのじゃろうと思って、その晩は寝る事にした~。



~お妙は、妙な胸騒ぎを覚えて、真夜中になっても眠れなかった~。まんじりともせずに布団を被っていると、するすると障子を開ける音がして、誰かが部屋に入って来た~。


~お妙が一夜の宿を乞うと、女は快く中に招き入れてくれた~。~広い屋敷の中には、男も女も、沢山の人達が居って、皆、立派な着物を着ている~。~「どこぞの公家様のお屋敷だべか~」と思った、お妙であったが、一晩泊めてもらったら、自分は去ってゆく身である~何も知らぬ方が良いのだと、黙って女に付いて行った~。


小袖に打ち掛けを羽織った立派な身なりであった~。



~女は、快く泊めてくれるという~。~広い屋敷の中には、立派な身なりの男も女も沢山居て、お妙は、お公家様の屋敷かと思った~。~女は弥生(やよい)と名乗り、そしてお妙を小部屋に案内してくれた~。

~昔~ある貧しい、山深い村に、お妙(おたえ)という女が居った~。毎年、寒さが少し和らぐ頃になると、袋に一杯の、絹糸になる繭を入れて担ぎ、それを売りに出た~。



~遠くの村まで行くには、いくつもの山を越えねばならない~。~ある山道でお妙は、深い霧に行く手を阻まれ、立ち往生しているうちに日も暮れて来た~。



~彼女は困って、辺りを見回すと、霧の中にぼんやりと屋敷が見えた~「はて~こんな山の中に、誰のお屋敷だべか~」と不思議に思いながら近寄ってみた~。



~屋敷は、たいそう立派で、お妙が門を叩くと、小袖に打ち掛けを羽織った立派な身なりの、やや目付きの鋭い美しい女が出て来た~。



~お妙が一夜の宿を乞うと、女は快く中に招き入れてくれた~。~屋敷の中は広く、男も女も沢山の人達が居て、皆、立派な着物を着ている~「どこぞの公家様のお屋敷だべか~?」と思ったお妙であったが、自分は一晩泊めてもらったら去ってゆく身である。余計な事は知らない方が良いのだと、黙って女に付いて行った~。~女は、お妙を小部屋に案内し、弥生(やよい)と名乗った~。



~弥生は「ゆっくり休んでゆきなされ~」とお妙に、用意された夕げを勧め、更に「ときに~明日は、三月三日じゃ~この屋敷でも、ひな祭りが行われる~そなたは、客人として祭りを楽しんでくりゃれ~そして、この屋敷の女房達の中で、誰がお雛にふさわしいかを競うのじゃが~それを決めるのは、客人であるそなたじゃ~」と言った~。~しばらく間をおいてから、弥生は声を潜め「お雛に選ばれた者には褒美が貰える~それをそなたに差し上げよう~じゃからお雛には、わらわを選んで欲しいのじゃ~」と頼んで部屋を出て行った~。



~お妙は「なんじゃ~公家様達の余興だべか~」とつふやき、明日、弥生を選んでやれば満足するのじゃろうと思って、その晩は寝る事にした~。



~お妙は、妙な胸騒ぎを覚えて、真夜中になっても眠れなかった~。まんじりともせずに布団を被っていると、するすると障子を開ける音がして、誰かが部屋に入って来た~。


~お妙が一夜の宿を乞うと、女は快く中に招き入れてくれた~。~広い屋敷の中には、男も女も、沢山の人達が居って、皆、立派な着物を着ている~。~「どこぞの公家様のお屋敷だべか~」と思った、お妙であったが、一晩泊めてもらったら、自分は去ってゆく身である~何も知らぬ方が良いのだと、黙って女に付いて行った~。


小袖に打ち掛けを羽織った立派な身なりであった~。



~女は、快く泊めてくれるという~。~広い屋敷の中には、立派な身なりの男も女も沢山居て、お妙は、お公家様の屋敷かと思った~。~女は弥生(やよい)と名乗り、そしてお妙を小部屋に案内してくれた~。

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