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colorS  作者: オレンジタイフーン


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16/41

#16

「#16」


7月23日の放課後…


真夜達は33階のカンファレンスルームにいた。


「助けられなかった、助けたかった、何にも、何にも出来なかったよー‼︎」


助けられなかった自責の念で後悔が止まらない、秀一の胸にすがるように泣き叫ぶ真夜。


子供をあやすように頭を撫でながら、声をかける秀一。


「真夜、落ち着け、落ち着くんだ…こっち見ろ、出来るか?」


ぐしゃぐしゃな泣き顔のまま秀一を見つめる真夜。


「その『みえる』って能力について、ちゃんと向き合おう、今…真夜の目には何がうつっている?」


再度、秀一を見つめる真夜。


思わず吹き出してしまった。


「マジな顔してる秀一、変な顔してるんだって…」


秀一は真剣だ。


「クロの時もご両親の時もオレはいなかった、いなかったんだ…でも今は…」


「秀一がいるよ、知ってる、そうだけど、そうだけど‼︎」


真夜は秀一の言葉を遮るように叫んでしまった。


秀一は真っ直ぐに見つめる。


「真夜、この能力は呪いなんかじゃない、呪いなんかにさせるものかよ…オレを頼ってくれ、まもるから、大丈夫…誓うよ、絶対にもう泣かせないから。」


胸の中の真夜を優しく包み込んでいく。


美優希は歯軋りして見つめていた。


もう一度、真夜と秀一が愛おしそうに見つめあう。


そんな2人の腕の間に、スルスルと潜り込んでニョッキっと顔を出す美優希。


「私もいます、先輩、私もいます…です‼︎」


美優希の甘々阻止は成功したのか?


「甘々、禁止です!…きんしですッ‼︎」



「はい…」 2人は勢いに気圧される。



秀一はホワイトボードを背にして記入していく。


「とりあえず、これまでに起きた事をおさらいがてらに振り返っていこう。」


「気付きがあるかもです!」


美優希の言葉に続けるように秀一。


「そう、陽葵さんが白く変わったのが…6月22日…


…で白くなったきっかけが…」


「静電気!」


秀一に真夜は答える。


「それだ、静電気、確か…クロの時もご両親の時も…」


「静電気、ショックで倒れたこともあるよ。」


真夜は苦悶の表情だ。


「めいそうしんけいはんしゃ…です?」


美優希は、物知りなのか?


「違う、違うと思うけど、真夜にだけ起きる…その静電気が引き金になって能力が発動する。」


秀一は、ゆっくり噛み締めるように話す。


「誰彼構わずに発動するわけじゃないみたい、変化したのは白、黒、灰色。」


「灰色は陽葵さんで初めてみた。」


真夜と秀一が交互に話す。


「灰色は、いつ変わったです?」


「真夜がオレに伝えてくれたのは7月16日だ。」


今度は秀一と美優希が交互に話す。


「…で、昨日の7月22日に黒に変わって、亡くなった…のよね。」


陽葵の笑い声が背後からしてこないかと真夜は思わずにいられない。


「白は一か月前、灰色は一週間前、黒は当日中に亡くなるかも知れない信号だと仮定しよう。」


秀一はホワイトボードに簡単な図面を作成する。


「そう…そうなんだ、ルールみたいのがあったんだ、やっぱ、そうなんだ。」


真夜は、腑には落ちないものの、秀一の仮定を受け入れてみる。


所在なさげな真夜の肩を抱きしめる秀一。


「呪いじゃない、呪いじゃないからな、真夜‼︎」



秀一は美優希バリアを張っている。


入り込めない美優希。


「んん、甘々禁止です、きんしでっす‼︎」


美優希の叫ぶ事がカンファレンスルームに響いていた。


さらなる悲劇は、まだ動きを潜めていた。


燃えるような夕日が不気味な空だった。





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