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3.ボクレベルならこのスキルも使いこなせる(弱すぎて)

就職してから時間の使い方が下手になった気がしますが、多分気のせいですね



 初めてのスキルを使った日、合計でゴブリンを5匹狩ることができた。

 1匹で銀貨1枚もらえるので、2年間ボクが貯めてたお金の半分を1日で稼いだわけだ。


 冒険者仲間たちはいつもボクをバカにしてたけど、今回ゴブリンの討伐を成し遂げたことで泣いて喜ぶ人までいた。

 どうやら冒険者を辞めさせて、もっとまともな職に就いて欲しかったらしい。

 親かよと思ったね。


 今まではただ馬鹿にされてるだけだと思ってたけど、ちゃんと心配されていたようだ。

 ムサいおっさんのツンデレとか「無いなぁ」とは思うけど、心遣いは素直に嬉しい。


 さて。話を戻してお金だけど、単純な収入で言うとご飯代とか宿代を抜けば1日に貯金できるのは銀貨3枚ってところだろう。

 それでも以前の100倍とかじゃ利かないくらいのスピードでお金は貯まるわけだ。


「喜ばしいことなのに、なぜこんなに虚しくなるんだろうかねぇ………」


 戦闘には使えないとまで鑑定書に書かれていたスキルを一つ手に入れただけなのにこの違い。

 『今までの苦労と我慢はなんだったのか』と多少センチメンタルにもなる。

 だって『小遣い稼ぎ』が悪口じゃなくてただ事実だったことをより強く突きつけられるからね。


 とは言ったものの、成果は成果だ。


 いつも食べる“スープに浸して食べることが前提の超安価でガチガチのほぼ焦げた部分の集積物な黒パン”と、“産地直送、その辺で取ってきた雑草の塩水煮込みみたいなスープ”ではなく、久々に肉を食べる。



 もぐもぐ。



「………ん?」



 ………もぐもぐもぐもぐ。


 ………硬くてなかなか飲み込めなかった。



「安い肉はやっぱダメだ………」



 貯金するお金を少し減らすか?いや、スキルさえ、スキルさえ揃えばもっといい肉を人に分けられるくらい食べられるんだから。


 そうとなれば今日も町1番の安宿の1番やすい部屋で寝て、明日からも頑張ろう。




◆◇◇◇◆



 この世界では成人の年齢が13歳です

 この世界では13歳になると孤児院を強制退去………いや卒院するし、お酒も飲めるし、結婚もできます。

 そして基本的にこの世界では13歳を恋愛対象として見ることは普通の事です。

 13歳のロリっ子とも結婚できるなんて、本当に素晴らしい世界ですね。



◆◇◇◇◆




 スキルを使い始めてから5日も経つとすでに貯金が銀貨10枚を超えていた。銅貨1000枚じゃなく、今回はちゃんと銀貨10枚だ。


 欲しいスキルがあったからね。10枚まで貯めた。



「おう、お前か。1週間もせずにまた買いにこられるとは、ちゃんとあのスキルで稼げるようになったんだな」


「うん、ゴブリンならレベル1のちょっと強い石投げ程度でも一方的に、そして安全に狩れるからさ」


「ふーん。っと、まあいい。それよりスキル買いに来たんだろ?一応取っといたが、本当にアレを買うのか?」


「うん、糸を出して操る魔法を買うよ」


「《糸魔法Lv.1》な。あんなの買ってどうするんだよ。欲しがってるお前に言うのもなんだが、ゴミスキルの代表格かじゃねぇか。それもお前がこの間買った念動力だっけか?あのスキルと違って買ったやつが散々に後悔するゴミスキルの代表だぜ?使い道なんてないんじゃねぇか?」



 そう、この糸魔法というスキルは今までに魔法という言葉に釣られて買った人が後悔したと名高いスキルなのだ。

 それでも………



「ボクくらいのレベルなら、鑑定書に『糸を操る。まぁ所詮糸なのですぐに千切れる。服の修繕が針なしで行えるようになるけど、戦闘には全く役立たない』とか書かれてても役立てる方法を思いつくんだよね」


「あー、そうかいそうかい。止めたって買うんだろ?前もそうだったからな、そこまでいうならもう止めねぇよ。お前の金だ、後悔のないようにな」



 オジさんは話を聞くのもめんどそうにしてるけど仕事はちゃんとしてて、ちゃんとスキルオーブを奥の倉庫から引っ張り出してきた。




◆◇◇◇◆



 スキルオーブは店頭に並べていません

 と言うのも、スキルオーブの使用は『ベイロン』と言う単語を言うだけで使えてしまうので、『お金がなくてもスキルさえ得てしまえば』なんて考えの輩も出かねません

 と言うか過去には実際に出ました

 その対策として現代で言うとゲームソフトやトレーディングカードのパックのような販売方法が取られるようになりました



◆◇◇◇◆



「ベイロン」



 スキル屋を後にしてオジさんにもらったお菓子をポケットに仕舞いつつ、早速スキルオーブを使い《糸魔法》を習得する。


 使ってみると指先から糸がヒョロヒョロと出てきた。

 うん、ほんとにただの細い糸が出てくるだけだし、出るスピードもゆっくりだ。

 こんなのすぐに切れてしまうし、確かに使い道がないように思える。


 でも自在に操れるね。

 じゃあこの糸をたくさん出して、三つ編みにしたものを三つ用意してさらに三つ編みに………。


 そうして何度も三つ編みを繰り返して作った極太の糸、ボクの親指よりも太い。これだけやれば簡単には切れないだろう。

 ほぼロープだけど、全部《糸魔法Lv.1》で出した糸だからね、操れるって寸法よ。


 よし、準備はできた。


 このスキルが使えないと言われる理由は、スキルで出した糸しか操れない所と、咄嗟に使っても細い糸が少しずつしか出ない所だ。


 なら事前に出しておけばいいし、事前に編んで強度を増せばいい。

 前準備してから冒険に行くのは当然のことだよね。

 それがスキルでも何も変わらないってだけだ。



「と言うわけでやってきました、街からほど近いゴブリンが馬鹿みたいに湧く森」



 さて、うまくいくかなぁ。いくといいなぁ。



なんかしばらくはストーリーが出来たらすぐ投稿するのがいい気がしてきたので予約投稿外しときます。




追加

 私たちの世界では高校生くらいの女の子を性愛の対象にするのがロリータコンプレックス、いわゆるロリコンと呼ばれています。


 一般的には未成年の児童や生徒を愛する人という認識ですが、皆さんが広く認識する「小学生とか中学生が好きな変態」は実はロリコンではなくアリスコンプレックス(アリコン)やペドフィリア(ペド)と呼称される小児性愛症で、少し違うんですよね。

 これはロリコンの基礎教養の部分なので、国民全員ロリコンの日本では必修科目です。

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