26.魔法とかスキルのある世界って、美女とか美少女に付き従うゴツいオッサンってのは定番だよね
鉱山に着いた後、研修が終わって現場入りしたら犯罪奴隷たちにメッチャ舐められてました。
「おぅヒョロガリども。オメェらオレらより良い暮らししてるらしいじゃねぇか。ちょっと部屋変わってくれよ」
「まぁ、そりゃボク達は特別奴隷だから当然扱いが違うけどさ」
扱いが違うというか、もはや立場が違うレベルで彼らとボク達の間には差がある。
というのも、犯罪奴隷というのは奴隷に落ちるほどの重大な罪があるということ。
犯罪奴隷とその他奴隷には扱いに法的な違いがあって、ボク達は契約の範囲内で決まった規律を強制されていること以外は基本的にそこらの人たちと扱いは変わらない。
むしろ普通の奴隷を所持している人にはその奴隷の衣食住を用意する必要が出てくる。
言わば職業の自由がない会社員だね。
犯罪奴隷は違う。
犯罪奴隷は命を保障せずとも良いらしい。
犯罪奴隷はいくら鉱山の崩落で潰されようが、輸送途中に寝ゲロを詰まらせて窒息しようが、飯を与えず飢えさせようが、犯罪奴隷同士で殺し合おうが、それはそれで良いのだ。
この世界にも存在する人権というものの中に彼ら犯罪奴隷が組み込まれていない。
これがボク達『犯罪奴隷以外の奴隷』と『犯罪奴隷』の彼らの差だ。1週間の研修で教えてもらった。
でもこれって結構専門的な知識で当然知ってる人なんてあんまりいないし、盗賊やってたような犯罪奴隷が知ってるわけもない。
だからこんなに舐めた態度が取れるんだね。
「じゃ、ありがたくお前らの部屋使わせてもらうぜ。後ついでにそこのガキ、女の方な。俺たちが相手してやるから部屋で大人しく待ってろよ〜」
「え?いや、ボクは君たちに部屋を使わせるなんて言ってないけど?」
「 あ゛? 」
何を勘違いしたのか脅しを掛けてきた犯罪奴隷のボスっぽいソコソコ大柄な人がボク達の横を通り過ぎて行ったけど、ボクの言った言葉を聞いた途端にドスの聞いた声で振り返った。
でも正直言って全然怖くない。体躯も顔もほんの少しの間だけお隣さんだったグドンゾン(盗賊団のボスでボクと相打ちになったやつ)の方が怖い。心の余裕ってのもグドンゾンの方があるよね。
「いや、だってボク達にメリットないよね。それに、勝手に部屋使わせたりしたら職員さん達に怒られちゃうし」
まぁ実際に怒るかどうかは知らんけど。
それに、ラシーさんも部屋に連れ込んであれやこれやしたいみたいなこと言ってる盗賊だった性犯罪者に黙って「うん」なんて言ったら、ラシーさんの方にボクが殴られちゃうからね。
怖いんだよ?反射を突き抜けてお腹に突き刺さる拳って。
普通にグドンゾンの攻撃より強い攻撃ってことだしね。
ボクはラシーさんに金輪際年齢の話はできないくらいにはトラウマもらっちゃった。
もはや姐さんだよ。
グドンゾンが美人なお姉さんに遜ってた理由も少しわかっちゃうよね。
鉱山奴隷編の一番最初に、鉱山奴隷編開始時の所持スキルとそのレベルも【幕間1.】として書いてますので、まぁ気になった方だけご覧ください。




