21.背後なんて気をつけようにも一歩進んでは振り返るわけにもいかないし、気をつけるのむずかしくない?
そう言えば前回で20話でしたね。
総Pv数は1,700弱、ブックマーク6件、評価者は2名でどちらも★5評価をつけてくださっています。
本当にありがたい限りです。
今後とも毎週土曜日に更新していきますので、見ていただけたら幸いです。
地上に出ると周囲の至る所が陥没していて、さらにもっと外側からは怒号が聞こえてくる。
他の冒険者たちに待ち伏せされてた盗賊たちの怒号だろう。
他の人たちも頑張ってるみたいだね。
「よし、盗賊のボスは倒せたし加勢に………」
「だぁあああああ!!!死ねクソガキがぁぁあああ!!!」
「カハッ!」
加勢に向かおうとしたその時、地中から全身血まみれで青アザだらけの盗賊のボスが出てきて、火事場の馬鹿力なのか、ついに反射を突破して背中を切りつけられてしまった。
そして切りつけた張本人はそこで体力を使い果たしたのか、うつ伏せに倒れる。
(いたい、痛い痛い痛い!!!切られた、血が出てる、急いで回復しなきゃ)
痛みと焦りで回復魔法を使うという思考が出てくるのが遅くなって、かなり血が流れてしまった。
痛みと失血とで意識が朦朧とする。
そんな時、今回の盗賊討伐の会議中には見なかった男が近くでボクとボスを見ていることに気がついた。
目が合った。そしてその男が盗賊のボスに近づき、スキルで眠らせた。
それを見たボクは安心して回復に専念し、回復しきったところで改めてお礼を言おうとした時、ボクもまたその男に眠らされてしまったのだった。
◆◇◇◇◆
盗賊の男と主人公クロンくんを眠らせたスキルは《昏睡》というもので、なんらかの致命的な損傷(怪我)がある人物にしか使えない代わりに、使うと2時間は確実に昏睡させられるというスキルです
結構特別なスキルで、本来は医療関係者にしか配備されないこのスキルをなぜか持っているこの男の正体は………
まぁすぐに出てきます。
◆◇◇◇◆
意識が浮上してきて、すぐ寝心地の悪さにハッと目を覚ますと、ガタガタと音を立てる牢屋のような馬車の中だった。
首には鉄の首輪がされてて、さらにその首輪は鉄の鎖で鉄格子に溶接されているようだ。
「これは………」
「おぅ、起きたかクソガキ」
声をかけてきた男を見た時、ボクは目を見開いて驚いた。
そこにはさっき?まで戦ってた盗賊のボスがボクより厳重に拘束されて座っていたから。
「はっ、ざまぁねぇぜ。
テメェのせいで闇商人の商品になっちまうんだからよ。
だがテメェも道連れできるってんなら悪い気分じゃねぇ」
どうやらあのボクと盗賊のボスを眠らせた男は闇商人らしい。
詳しく話を聞くと、ボスと闇商人は街道に通りかかった人を時折さらっては奴隷として売り出していたようだ。
そしてボクは討伐退治を受け、ボスの男とほぼ相打ちみたいな感じになる。
事前に盗賊退治の依頼が発注されたことを知った闇商人は腕の良い冒険者の奴隷が手に入り、あわよくばボスの男も奴隷として売ろうと考えて身を隠して待ち伏せしていたらしい。
ボクもボスの男も眠らされた後に《契約》のスキルの効果の乗った契約書に勝手に捺印を押されて奴隷にされてしまったので、もう正式に奴隷になってしまったようだ。
「そんな………」
「ははは、なんていい気味だよおい、クソガキが」
本気で思っているようで、さっきからボクを笑って馬鹿にすることに余念がない。
くそぅ。油断したボクのミスなだけに何も言えない。
そして1年の間、ボクは表では真っ当に商売をしているふうに装っている闇商人の奴隷販売店で売られることになった。
次か、その次あたりからやっと2章が始まります。
いちおう新キャラとかも考えてたりするので、どうぞお楽しみに!




