20.油断が招くのはいつだって失敗だけど、油断してなくても失敗するのはどうしたらいい?
23時間59分遅刻しました!本当にすみません!
ボスと呼ばれている男は、大ぶりでサバイバルナイフにしてもデカいけど、でも形状は剣というよりもナイフなそれをボクが反応できないくらい早く動いて叩きつけてきた。
当然ボクが常時発動させている反転のスキルで、ボスの振った攻撃?も範囲に入った瞬間に反転させる力が働いた。
スキルの力は正常に働いたのに、ボクは用心してきていた糸の鎧を少し切られていた。
「あ?右腕を斬り飛ばすつもりだったが、このガキ妙なスキル使ってやがるな」
めっちゃ怖いこと言ってるんですけど。
いやしかし、反転の力で威力を相殺できたのは運が良かった。
ボスの男がボクを舐めてたからこそ全力を出さなかったことで助かった。
これだけ部下がやられてた上で慢心してくれてたからこそ、攻撃を防ぐことができた。
初撃で腕を飛ばされてたら、動揺と恐怖と痛みで動けなくなってほんとに達磨にされちゃってたかも。
「お前、相当つえぇな。
だが、俺に勝てるほどじゃねぇ。
そのよくわかんねぇその攻撃を軽減するスキルは、どのくらいの威力の攻撃まで弱化できるよ?
回数は?身の丈にあわねぇスキルってのは消耗が激しいもんだぜ。
早いとこそのガワ剥がしてペットにしてやるよ」
そう言って男はさっき攻撃を仕掛けてきたみたいに前後左右いろんなところから攻撃を仕掛けてきた。
当然、反応できないボクは体には届いていないものの、糸で作った鎧というか、スーツは切り傷が増えていく一方だ。
「………」
「………」
ボスが高機動で戦闘を始めてからすでに15分ほど経過していた。
ボスはいつまでも続くボクの反転スキルを突破できなくて少しイライラし始めたようだ。
逆にボクはこの状況でどうにか相手に攻撃しなきゃいけないので、必死に頭を働かせて打開策を考えていた。
当然、ボクは見えないくらい早く動いてる相手に攻撃を当てる方法なんて、面制圧くらいしか思いつかない。
でもボクの持ってる攻撃用のスキルでまともに通じるレベルなのは糸魔法と念動力くらいだ。
どっちも洞窟内とはいえ、それなりに広いこの空間を制圧できるほどの範囲攻撃なんて持ってない。
そもそも念動力は目に映らない相手には効果を発揮できないしね。
………いやまぁ、もう相手を倒す方法を思い付いてはいるんだけどさ。
ちょっと覚悟する時間が欲しいっていうか。
うん、よし。
やるか。
「あ?おいガキテメェ何やってやがる!?」
ボクが念動力でそこらじゅうの壁や天井から岩を引き抜いて手当たり次第にぶん投げ始めたことに驚いてボスの男は足を止めた。
「そこにいたんだ」
その現れたところに引き抜いた岩をぶん投げて飛ばす。
まぁ当然当たらなかったみたいだけど、これでいい。
多分そろそろだ。
「まさか、ちっ!テメェこのガキが!」
狙いに気が付かれたけどもう遅い。
ボクが洞窟でだけできる面制圧をするために天井を見回して、手当たり次第に天井に念動力を使って崩落させた。
「ちっ!くそがぁ!」
ボスの男が岩を躱したりナイフで弾いたりして捌いている。
ボクはまぁ、反転のスキルと念動力があれば洞窟が崩落した程度で潰されることはない。
降ってきた岩や瓦礫を念動力でキャッチするついでにボスの方に投げ飛ばしておく。
「いっつ………くっ、このガキぃ………!」
どうやら小さな瓦礫が片足に刺さって動きが鈍ったようだ。
ボスが慌ててる間にボクは鎧に使ってた糸を全部まとめて塊にしてボクの上にある天井を全部吹き飛ばし、今度は足元に糸を集めて開けた穴から脱出した。
未来なんてすぐくるからね、次話も未来ってことで。
さて、あと数話でプロローグ編が終わります。
プロローグ編が終わったら主人公が今できることを作中の描写されている範囲でまとめます。これは普段の毎週土曜日更新の本編とは別に投稿しますのでご安心いただければと思います。




