表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/39

18.考える葦であるボクだけど、相手も考える葦だからね

今日もまた1時間近く遅刻しましたね。理由は後書きにて。



 今回の盗賊退治はボクだけの依頼じゃなくて、複数人でやる共同依頼だ。

 共同でやる理由は主に2つ。

 盗賊ってのは弱いけど数だけは居る。

 だから1人も逃さないために人手を増やすっていう。

 まぁ、当然の処置。

 そしてもう1つはギルド的な理由でこの国では盗賊っていうのはそう頻発するわけではないので、ランクCの試験待ちしている冒険者がたくさん居るっていう理由。

 その点で考えるとボクは運が良かった。

 近場で、しかもいいタイミングで盗賊が現れてくれるなんてね。

 今回の作戦に参加する他の冒険者たちとの顔合わせも済んで、いざ作戦開始で街を出発した。


 盗賊が現れたって報告がよくあるらしいエリアに入ってから5時間が経過して、周囲はすっかり暗くなった。

 その間、盗賊どころか人っ子1人見かけなかった。

 ちなみに今回、ギルド側の指示でボクは1人行動だ。



「なんでだ………」



 自分でも薄々他の冒険者との付き合いがほぼ無いって事を気にし始めてるのに、ギルドがボクをさらに一人ぼっちにするとは………

 しかも歩き回った末にこんなに標的が見つからないなんて。

 こんなのはソロのゴブリンしか相手にできなかった時くらいだ。

 あの時は他の冒険者やら2匹以上で行動してるゴブリンなんかを見かけていたので、ここまで何も見ないのは完全に初かも。

 日も暮れたし、仕方なくひとまず地図にある近場の洞窟に向かって寝ることにした。

 この辺りは熊やら猪やらの野生動物も多く、そいつらが掘った洞穴が結構たくさんある。

 今回は各人それらを使って寝るようにとのギルドの指示だ。

 確かに集団でゾロゾロこの辺を嗅ぎ回ってるだけでも怪しいのに、こんな『割と頑張って歩けば街で寝れるかも』ってところで集団キャンプなんて始めたら盗賊討伐に来ましたって宣言してるようなものだ。即逃げられるか夜襲されるだろうね。



「いやでも、とはいえだよな。ボクは1人なんだが?流石に危なくね?」



 そんな文句を垂れつつも、なんだかんだ言われた通りに動いてしまうボク。

 これが日本人に染み込んだ社畜の因子………?

 上に逆らうなと血が、体が訴えかけてくるね。



「お、これなんていい感じに大きい」



 なんて脳内1人ボケをかましてたら、いい感じに奥まで続いてる大きい洞穴を見つけた。



「今日はここで寝て、また明日盗賊を探そ」



 そんなことを言いつつ、奥まで進んでいくと何やら明かりがついていて、髭面で人相の悪い男が2人いた。洞窟には不釣り合いな扉の前で明らかに見張りをしている。


 え?これ盗賊の根っこ見つけちゃった?



◆◇◇◇◆



実は盗賊の討伐依頼を受けられるDランクギルド員は、すでに実力的にはCにしても問題ないとギルド側に判断されている人ばかりです。この盗賊狩りの依頼は、本当にただ『悪人なら人だろうが殺せるかどうか』を見るためだけの、受けることができる時点ですでに依頼達成が確実視されている感じの依頼なのです。



◆◇◇◇◆



 いやまじ?そりゃ地上を探し回っても見つからないはずだよ。

 だって地下に引きこもってるんだもん。


「しかしたまたま入った洞窟が盗賊のアジトの入り口とは………」


 自分のことながら運がいいのか悪いのか。

 とにかく、一度外に出て盗賊発見の意味だって渡された青色の信号弾を空に向かって放つ。

 15分もしたら、今回の討伐任務に参加してる全員、ボクを含めて8人のD級冒険者がボクの元に集まった。



「この中に盗賊の根城があるんだな?」



「うん。

 扉なんて洞窟には普通つけないと思うんだよ。

 灯りもランタンで、しかも門番2人。

 人工物を設置して、こんな洞窟で突っ立ったままの男2人なんて答えはもう盗賊の見張り番くらいしか思いつかないよ」


「確かに一理あるわね」


「一度俺が入って確認してきてもいいか?」


「いいけど、確認だけよ?この入り口を見つけたのはクロンなんだから初手はこの子に譲るべき」


「わかってるってぇ。それに出入り口がここだけとも限らねぇからな」


「確かにな。動物の洞穴に偽装した洞窟に隠れてたんだ。他の洞穴が別の出入り口の可能性は十分ある」


「それなら各自散会して視野を広く保てるようにした方がいいかしら」


「それがいいんじゃね?この辺は穴ボコだらけだから、出入り口がどこにあっていくつあるかわかんねぇし」


「よし決まりだな。じゃあ散会しようか。クロン君はこの洞窟に襲撃をかけて盗賊たちを追い立ててくれ。地上に這い出てきた盗賊たちを僕らは片っ端から斬り倒すよ」


「りょーかい」


「じゃあ散会後準備できた者から黄色信号を打ち上げてくれ。7回打ち上がったらクロン君は作戦開始だ。君は最後の黄色信号を打ち上げたら突入してくれ」



 みんなスムーズに作戦立案とか戦略とか話し合っててなんもついていけないや。

 つまり、黄色が7回打ち上げられたら、ボクも黄色を飛ばして突撃してボコせばいい………んだよね?



今日(昨日)が金曜日なのをすっかり忘れて「もん○んのえ☆ほん」の4と9を読んでました。兄貴と姉さんの続編がみてぇなぁ。鬼月あるちゅ先生、ZAN先生、どうにかなりません?え?そもそも最新作にはATMいないじゃんって?次回作でも復活確定してないじゃんって?それはそう。

はぁ。流石に絵は描けないので、こちらは自分で作れないのが残念です。


あと、今回の話で総閲覧数が1,500にいきそうです。

こんなに見ていただけるとは、感謝の言葉がありがとうしか想い浮かばない貧弱な語彙の作者としては、そんな作者の書く本作をこれからも読んでいただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ