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第05話 捕獲機

作品タイトルは適当です。懐かしい響きの題名にしてみました。

多分、内容と関係ないと思います。

「あの・・・ちょっとお取り込み中の所」


え? 誰? 今、声が聞こえましたけど。誰でしょう?

姿は見えないんですけど。


「はい、えーっと、お取り込み中の所、申し訳ないのですが、お話を

 させてもらっても構いませんか?」


この真っ白で狭い部屋には、俺以外は誰も居ないんですけどね。誰かが居たら

見逃す訳がないんです、ベッドしかない部屋ですから。

そうか、何処か他の部屋から監視していたんですね。何処かに隠しカメラが

あったんですね。でも、それらしき物は見当たりませんけど。


「あの・・・お話をさせてもらっても良いですか? 落ち着かれましたか?」


ん? 意外と喋り方が優しそうな雰囲気ですね。どうも誘拐犯にしては様子が

おかしいような気がしますね。


「あの・・・お話を・・・」


えーっと、この場合、何と答えたら良いんでしょう。素直に答えるべきなのか、

それとも何か適当な事を喋って誤魔化すべきでしょうか?


「えーっと、ですね。誤魔化さなくて、そのままお話して頂いて構いませんよ」


あぁ、誤魔化しが効かないのか、どうしましょうか。これは困ったなぁ・・・

ん? ちょっと待ってくださいよ、何で俺の頭の中の考えていることが解っている

でしょう、部屋の外の人。


「あのですね。お話をさせて頂きたいのですけど、宜しいでしょうか?」


「はい?」


「あ、ようやくお話し出来ますか。良かったです」


「えぇっと、ここは・・・?」


「はい、ここはですね。地表から3万5,786キロメートル程上空になりまして、

 他の誰かに見られるのは不味いですから、もう少ししたらこの星の衛星

 (月と呼ばれるんですかね?)その裏側に行く予定になっております」


「はい?」


「静止衛星軌道上になります。放送用や通信用、気象観測用の人工衛星が居る

 所ですね。解りやすく言いますと、地表からだと静止して停まっているように

 観える軌道です。

 今は私の表面の色は真っ黒にしていますので、地表の天体観測マニアの人からは

 見えないと思います、多分ですが・・・」


「はい?」


「あぁ、大体皆さん、最初はそんな反応されます。いきなり言われても、何それ?

みたいなキョトンとした顔されますね」


「いや、あの、生死、観測、マニア・・・?」


「変な単語だけ覚えてますね。今は静止衛星軌道上に居ます。天体望遠鏡で夜空を

 観測する趣味を持っている人を”マニア”と言いましたけど、言葉使いを間違って

 いましたか?」


「いえ、マニアで良いかと思います。俺にはそんな趣味は無いですけどね」


「合ってましたか、良かったです。あの、少し言い難いことなんですけど・・・」


「はい?」


「あなたを捕獲させて頂きました」


「はい?」


「今、あなたを捕獲した場所の真上、地表から3万5,786キロメートル程

 上空におります。

 私は、自動捕獲機でありまして、地表に居る現住民を確保するのを生業としてる

 物であります。」


「はい?」


「人員の確保と呼ぶべきなのでしょうか?

 依頼主から適当に地表に居る原住民を数体確保してきてくれ、との指令を

 受けまして、それを実行している最中であります」


「原住民? 確保?」


「はい、捕獲させて頂きました。ご了承願います。

 因みに、御本人の意志は無用とのことですので、少し強引ですが牽引光線に

 より、この私の中に取り込みました次第です」


「石は無用? 検印? 何でしょう、それ?」


「あぁ、言葉では同音異義語の区別が付いていないみたいですね。

 表示しましょうか? このような感じで牽引光線で・・・」


球体から白い光線が放射されて、古い自転車に乗った俺を包んでいる映像が

表示されました。

御丁寧にも籠にはハンバーグ弁当まで載せているよ。

それにしても表示って何処に? TVモニターとかそんな物は、この部屋には

無かった筈ですけど。

これ何処に投影されているのでしょう? 表示って何もない空間に浮きますか?


あぁ、でも、これ知ってますよ。昔、子供の頃にTVで観たことありますよ。

何だったかなぁ・・・・きょと、いや、違いますね、キャトルみー何とか?


「あぁ、キャトルミューティレーションでしょうかね?」


「あ、それそれ、牛とかが拐われて、綺麗に斬られてたけど、血が一滴も

 残っていないとか何とか・・・・ あっ!」


「あなたの身体は斬りません。処置はもう終わってますよ」


「やっぱり、さっきの物凄く痛いのは・・・」


「あぁ、申し訳ないです。どうも私は機械の身体で生物の痛み等の感覚が存在

 しないので、具合が解らないんです。仕方無しに、そのまま処置させていただいた

 所存でして。この辺りは改善の余地がありますよ、って上の物に報告してますが、

 改善されないんですよね。

 酷いでしょ?」


「はい、酷い痛みでした」


「処置は終わっていまして、入れた物はもう少ししたら身体に馴染みますので、

 それが終わり次第、月の裏側にお連れする予定に成っております。

 最後に外を観ますか?」


「月? 最後って?」


「外の景色です。普通の現住民の方は中々観れませんよ。

 最後の機会に宜しければどうぞ」


「いや、最後って言葉に少し不安が・・・」


「窓開けますね、綺麗ですよ、どうぞどうぞ。

 近くに寄って観てみたら如何でしょう?」


「窓なんて、この部屋には・・・」


「こちらの壁を窓にしますので、そこから観て下さいね」


「窓が壁に?何を・・・ぉおおぅ!」


地球が観えた。あぁ、綺麗ですねぇ。丸いんだ。

テレビの天気予報でよく観る画像と同じですね。

国際宇宙ステーションから観る地球よりも小さいでしょうか。


「捕獲した皆さん、大抵は同じ様な事を仰ってますね」


いや、今は俺は喋ってないんですけどね。

勝手に頭の中の考えを読んでいるんでしょうか。


「宇宙ステーションって仰ってますけど、あれ地表からそれ程離れてませんよ?

 400キロメートル程でしょうか。もう少し規模を大きくしてからステーションと

 名を馳せるべきだと、私は思考します」


そんな事を俺に言われましても、知らんがな。

この物語は創作です。

作者の空想・妄想の塊です。

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