登場人物 一覧 月下面基地編
ネタバレを含む可能性があります、ご注意ください。
バレが嫌な方は全部お読みになった後に読むことをお勧め致します。
●トーマス・”ブルース”・サンダー
Thomas・”Blues”・Thunder
月下面基地に常駐する教官。アメリカ人の白人男性。見た目は40代前半。
実年齢は不明。
月下面基地に拉致されてきた原住民(人間)を鍛え、一人前の機械巨人兵
乗り(機械歩兵)にするのが仕事。
今回の物語の主役の三人(雄二、ジム、陳)を、月下面基地に連れてこい
と自動捕獲機に命じた、”依頼主”である。但し、指名した訳ではない。誰
でも良いから適当な活きが良さそうな男を数人ほど囚えてこい、と注文した
だけである。
ジムほどではないが、筋肉質で背の高い武人気質の性格。
元は、ベトナム戦争時代の米国陸軍の新兵の訓練担当の教官だった。彼も
また凡そ55年前に、自動捕獲機(雄二らを囚えた物と同一個体である)に
拉致されて来た拉致被害者でもある。その後、前任者から基地での仕事の全
てを伝授・教授されて引き継ぎ、今の教官の任務に就いた。
普通は拉致されてきた者の中から適当に適正者を選ぶのであるが、彼だけ
は教官候補として以前から監視されていた。自身には記憶は無いが、複数回
拉致されている(意図的にその時の記憶は消去された)。
陸軍時代にも被っていたテンガロンハットを、常に被っている。今被って
いる帽子は、月下面基地で造ってもらった彼専用の特注品。新入りの訓練生
には、大抵ハゲ隠しかと思われるのだが、そうでは無い。禿げてはいない。
彼自信のトレードマークであり、且つ軍時代にも被っていたので思い入れが
強いので手放さないのである。
地球の米軍時代は、気骨稜々で鬼教官として新兵たちに恐れられていた程の
厳しいやり方であった。月下面基地に連れてこられてから、進んだ技術を目の
当たりにして指導の方法を改て、温厚な性格に変わり常にニヤけた表情になっ
ている。基地に来た訓練生には、ニヤケ顔が厭味に取られることが多いが、
本人は素直に笑顔で微笑んでいると確信している。
軍に入る前は、音楽をやっておりサックスの演奏が得意だった。囚われた
当時の白人にしては珍しく、ジャズとブルースが好み。
ミドルネームの”ブルース”は正式な名前(洗礼名)では無く、軍人に成る
前にやっていたジャズ・バンドの仲間に付けられた渾名である。
自身の過去の事はあまり喋りたがらないが、地球には妻子が居るらしい?
●ビフ・カーペンター
Bifford・Carpenter nickname :Biff
月下面基地に常駐する整備員。アメリカ人の白人男性。見た目は30代後半。
実年齢は不明。”ビフ”は愛称で、本名はビフォードである。
機械巨人兵の修理・整備・組み立てなどを行うのが仕事。普段は訓練生とは
別に、格納庫の奥の宿舎にてサンダー教官と後述する弟クリフと生活する。
彼と弟のクリフも、サンダー教官と同じ様に候補者として監視されていた。
同じく数度の拉致経験がある。それらの記憶は、全て消去されてから開放さ
れている。
地球に居た頃は、父親の代からの自動車修理屋の仕事をしていた。幼い頃
から、その父親の手伝いをして自動車修理の全てを叩き込まれていた。その後、
老齢と成った父親の跡を継いで、地元の町で店を切り盛りしていた。町でも腕
の良いと評判の自動車修理工であった。家庭の事情(金銭的な問題)で、弟を
大学に通わせられ無かった事をずっと悔しがっている。
もしあいつが大学に行っていれば、フォン・ブラウンより先にロケットを飛
ばしていた筈だ、と言うのが口癖。
勘と経験を頼りにする職人気質の性格。サンダー教官の2台の愛車ウイリス
ジープもどきを製造・組み立てたのは、ビフである。
父親には、こいつはレンチとネジ回しを両手に持って生まれてきた機械弄り
の天才だ、と呼ばれるほど。また三度の飯よりも機械いじりが好きな狂人とも
言われる。だが飯は結構食べるので、少し腹の出たおっさん体型が悩み。
●クリフ・カーペンター
Clifford・Carpenter nickname :Cliff
月下面基地に常駐する整備員。上記ビフの実の弟。兄と同じくアメリカ人の
白人男性。見た目は30代中頃。実年齢は不明。但し、兄とは4才の年齢差
である。”クリフ”は愛称で、本名はクリフォードである。兄と同じ場所時間
に一緒に拉致された。
兄のビフと同じく機械巨人兵の修理・整備・組み立てなどを行うのが仕事。
彼もサンダー教官や兄ビフと同じく、候補生として監視対象であった。兄と
同時に複数回の拉致経験があるが、同じくその時の記憶は消去されている。
家庭が貧しく大学には行けなかったが、苦学の末に地元に誘致されたフォ
ードの工場に入社することが出来た。それが父親と兄ビフの自慢であった。
実の兄ビフ、教官役のサンダーとは、同期の桜(拉致仲間)である。
ビフとの兄弟仲は良く、サンダー教官とも馬が合う。
サンダー教官の2台の愛車ウイリスジープもどきのアイディアを聞いて構造
の設計したのは、クリフである。そんな面白そうなクルマは俺に組ませろ、と
製造・組み立ては、兄に取られた。
極度の近眼で眼鏡無しでは殆ど見えなかったが、人体機能補助強化小型装
置を身体に入れられて視力は良好となり不要になった。だが、子供の頃から
メガネを掛けるのは当たり前であり、もはや身体の一部だと考えていたのと、
気に入っていた為にいまだに自作した黒縁の物をかけている。その為レンズ
には度が入っていない所謂伊達メガネである。
知識と原理を頼りにする理論派職人の気質の性格。兄とコンビで互いに不得
意な分野を補いながら仕事をこなす。
父親には、こいつは円規と定規を両手に持って生まれてきた
生っ粋の技術屋だ、と呼ばれていた。また三度の飯よりも図面や設計資料を
読むのが好きな本の虫とも言われていた。兄とは違い、痩せ型で背が高い。
●ダイナーもどきの主人 通称アル(アルベルト=1M型)
Master of Imitation Diner :nickname : Al(Type:Albert=1M)
月下面基地の訓練生たちが利用する食堂(アメリカの1950年代のダイ
ナー風の訓練生用の給食施設)の主人兼料理人並びに給仕係。
白髪交じりのドイツ系白人の初老の男性の容姿であるが、人間ではなく完全
機械仕掛け(生体部品を使用しない)の自動機械人形(所謂アンドロイド)
である。かなり古い型の為に、背中には動力伝達及び制御用の接続線が付けら
れていて、店と繋がっていて歩きながら引きずる。短時間なら内部の蓄電装置
(キャパシター)での駆動も可能。店の色んな所に差込口が設けられていて
移動の度に自ら差し替える。
無口で喋りかけられたら相槌を打つか返事をするくらいで殆ど会話はしない。
だが、旧型とは言え人間と普通に会話するだけの性能は有るのだが、進んで
自ら喋ろうとはしない(無口な食堂の主人、という役割を演じているだけ)。
料理人と言っても、殆ど調理はしない(する必要が無いため)。
合成完全栄養食である白いブロックの製造と給仕、食事後の食器の洗浄と後片
付け、食堂の清掃をやる程度である。
因みに、食堂のメニューは合成完全食である白いブロックと飲料用の水と
炭酸水しかない。
アルベルト=1型が開発製造されたのは、雄二たちを捕まえた自動捕獲機と
同じ時期の凡そ1万5千年前らしい。アルは現在の月下面基地の最古参で、生
き字引でもある(無生物の機械人形ではあるが)。
以前のダイナーもどきには、後述する別の型の自動機械人形(ベンジャミン
=2F型)の若い女性型給仕係(所謂ウェイトレス姿)も居たらしいが、訓練生
たちが度々ちょっかいを出すので別の場所に移動となり、アルが一人で切り盛り
するようになったという経緯があるらしい。
●サンダー教官の秘書 通称リズ(エリザベス=5F型)
Secretary of Instructor "Mr.Thunder" :nickname : Liz
(Type:Elizabeth=5F)
サンダー教官の秘書兼身の回りの世話係、並びに月下面基地の庶務・雑用係。
白人で金髪碧眼、グラマラス美女の容姿をしている。
髪型は昔ながらのポニーテイルで常に地味な服を着ている。自分は秘書で主人
を支える裏方だとの自負と、サンダー教官の趣味でそうしているらしい。
彼女も人間では無く、ダイナーもどきの食堂の主人のアルと同じく自動機械
人形である。アルベルト=1型に比べると新型になり、凡そ200年前に開発
製造された月下面基地では最新型。其の為、アルの様に背中に基地と接続する
為の配線は存在しない完全自立稼働型自動有機機械人形(アルとは違い有機化
合生体部品も一部使用)である。
リズは最近(雄二たちが連れてこられた後)製造されたばかりの新品である。
サンダー教官の居る執務室の隣の秘書室兼事務所では、大昔のタイプライター
を打鍵しているが、事務仕事をしている雰囲気を醸し出す為にやっているに
過ぎない。本来ならキーを打鍵する必要は無く、リズの身体と基地を直接接続
して情報の入出力が出来る。だが、それでは単に座っているだけで仕事をして
いない様に見えてしまうので、敢えて昔ながらにタイプを打たせている。
パソコンではない、サンダー教官が地球に居た時代にはそんな物は事務所内
には存在しなかったので、モニターは置いていないのである。教官が言った事
を電子ペーパーに書き、それをみて後でタイプすると云う、とても無駄なこと
をさせているが、これも教官の趣味(秘書は、俺の言葉を覚え書きしてそれを
後でタイプで正式に打って文章化するのが仕事だ、という旧態依然の考え方)
からである。
●その他の自動機械人形
Other of Mechanical Automaton PuppetS(MAPS)
アルとリズ以外にも月下面基地には、ベンジャミン=2M型(男性型)、シン
ディー=3F型(女性型)、ダニエル=4M型(男性型)などの自動人形も存在
するらしい。
フォネティック・コードの様に、一番最初の文字はアルファベットの頭文字
になっており、数字と共に昇順が後になるごとに新しい型になる。因みに、
数字の後のFとMは性別を示す。F:女性型、M:男性型。但し、あくまでも見た
目だけの違いであり、自動機械人形にはそれ同士での繁殖能力は無く、製造
工場で生産されて必要に応じて数を増やす。
2型以降は、電源は基地からの無線給電方式になり、背中の接続線は無い。
4型以降は、有機化合生体部品を使用したことで見た目と触った感触は殆ど
人間と変わらない。稼働には必要はないのだが、人間と生活し感情移入しやす
くする為に一緒に食事の摂取も可能となっている。その食べた飲食物は、内部
の動力源の燃料に転換も出来る。
機械巨人兵の整備などで人手が必要なために、カーペンター兄弟は複数台
のダニエル=4M型並びに4F型を使役しているようだ。見た目(顔や体型等)
が同じだと区別がつきにくいので指示が出しにくい、其の為に人種、肌や髪の
毛や瞳の色、体型(痩せ型・太め、背の高さ)等を微妙に変えているが、基本
的な性能は全く同じである。
4M型(男性型)は整備の手伝い等の力仕事に、4F型(女性型)は秘書兼
身の回りの世話役として使う。
ビフの秘書は髪色がブルネットの女性型(愛称ダイアン)、クリフのは赤毛
の女性型(愛称デイジー)で、両方とも碧眼である。自分らと同じにした。
サンダー教官は、他に基地の外(所謂外部と繋がった汚染地域)に自分と
そっくりの機械人形を置いている。
これは自立可動式ではなく教官による遠隔制御専用で、ダニエル=4M型の改造
された物。いちいち外に出た後に風呂に入る(殺菌洗浄消毒)のが面倒なので、
これを使って新参者の出迎えをする。
実は、世代の型による基本性能の差はないのである。有るのは見た目の差だ
けである。拉致されてきた人間の知能に合わせて製造されているだけである。
アルベルト=1M型が背中に臍の緒の様な配線があるのは、当時の人間が自動機
械人形と本物との区別が付かないので、敢えて付けているだけ。配線無しの構造
に技術的に出来なかった、という訳ではない。
人間の科学技術が進み見る目(認識能力)が向上してくると、それに合わせて
世代(型)を向上して姿を人類に近づけて、親近感が湧く(違和感の低減)よう
にしているのである。
この物語は創作です。
作者の空想・妄想の塊です。




