第04話 術後
作品タイトルは適当です。懐かしい響きの題名にしてみました。
多分、内容と関係ないと思います。
そう言えば、ハンバーグ弁当はどうなっただろう?
自転車が転けて、籠の中でひっくり返っていたから、中身がグチャグチャに
なってしまっただろうなぁ、折角買ったのに勿体ないよなぁ、でも食べられない
ことは無いですよね?
うん、自分が転けてしまった所為なんだから仕方がない、家に帰ってちゃんと
食べよう。そうしよう!
は!お弁当なんてどうでも良いんですよ。さっき、何だか知らないけど物凄く
痛いことをされてたんでした。
それにしても、何あれ?何したの? 麻酔くらいはしてくれても良いでしょう?
いや、麻酔も無しでやるって事は拷問ですよ、非人道的な拷問です。
何だか知らないけど、秘密組織の連中が拐って秘密を聞き出そうと・・・
って何を? 誰が? 俺に? 俺は何も知らないんですけど。
いや、待て待て。拷問ってものはですよ、何かを聞き出すために、脅してから
やるんじゃないでしょうか?
いきなり痛いことをやっても意味がないですよ?
「死にたくなければ、喋れ!」
「痛い思いをしたくなければ、喋れ!」
とするのが、拷問という物でしょう。
いきなり痛い事しちゃったら、喋るものも喋らない、ってか喋られなく
成りませんか?
それくらい痛かったんですけど・・・殺す気ですか!
でも、おかしいですね。拷問なら痛めつけるのが目的でしょうに。
それに誰かが何かを訪ねませんか?聞きませんか?
「お前の知っている事を全部話せ!」
とかなんとか。
何も無しで、いきなり処置を施すのは、無茶苦茶じゃないですか。
しかも、未だにこの部屋には誰も居ないんですけど。
そう言えば、あれだけ天上から出てきていた腕らしき物は、全く無く
なってますね。
もうやらないの?やらない?本当にやりませんよね?
それじゃ、さっきのは拷問じゃなかった?
何をされたんでしょう? 手術でしょうか?
でも、やられる前には身体の異常は感じませんでしたよ。
壊れてないものは治すな!
って言葉を知らないの? 職場の先輩によく言われたんですよ。
確か、鼻の穴に何かを入れられて、その後に色んな場所に何かを入れられた
様な気がするんですけど。
おかしいな・・・やられたことを覚えているのに、痛みが全く無いんです。
あれ、幻覚だったんでしょうか? そうか、そういう拷問なんですね。
何だか解りませんが、怪しいクスリを射たれて幻痛みたいな事を覚えさせて、
吐かせようという魂胆なんですね。酷いです。
人間のやることじゃないですよ。
「あの・・・ちょっと宜しいですか?」
え? 誰? 今、声が聞こえましたけど。
やはり俺は、拐われたんだ、誘拐犯ですね。
あぁ、もうお終いだ・・・また拷問されるんですね。
「あの・・・ちょっとお取り込み中の所・・・」
この物語は創作です。
作者の空想・妄想の塊です。