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第21話 窓からの景色

作品タイトルは適当です。懐かしい響きの題名にしてみました。

多分、内容とは関係ないと思います。


「はぁ、来ちゃったよ。陽子さん、父ちゃん、母ちゃん・・・

 あ、あの、自動捕獲機さん? 窓?を開けてくれませんか?

 最後に家族を見たいんですけど、良いですか?」


「はい、いいですよ。どうぞ」


先程と同じ壁が、窓になって外の景色が見えるように成る。

但し、下の景色は見えない。横からの景色である。


「すいません、横しか見えないんで・・・無理言っちゃいますけど

 下の方を見えるように出来ませんか?」


「はい、いいですよ。どうぞ」


どんな原理なのかは不明だが、横から見える景色が下のそれに

ゆっくりと変わる。カメラの角度でも替えているのだろうか。

それとも、球体の向きを替えているのか。

雄二の家族達が、呆然として見上げている姿が映し出される。


「あ、見えました! ありがとうございます。へぇ、こんな風に

 見えるんですね、凄い!」


「少し、ゆっくり行きましょうか? 最後になりますので」


「ありがとうございます。そうか、最後に・・・」


雄二はどんどんと小さくなっていく三人の姿を、名残惜しそうに見つめる。

そろそろ、姿が小さくなり見えなくなってきていた。

暫くすると、ほぼ真っ黒になって何が表示されているのか判別ができなく

なった。


「真っ暗で、見えなくなっちゃった・・・かなり高く上昇しましたね」


「そうですね。赤外線の映像で地上を観ることが出来ますけど

 切り替えますか? まだ見えると思考します」


「本当ですか? 是非お願いします!」


「はい、いいですよ。どうぞ」


窓に表示された映像が、ほんの少し緑色になり、くっきりと

はっきりと下の景色が見えるように成った。


「うわ、凄い! 夜なのに、昼間みたいに見えるんですね

 しかも、フルカラーですよ。普通は赤外線映像ってモノクロ

 なんじゃ?」


「捕獲した皆さん、大抵は同じ様な事を仰ってますね。

 そろそろ、原住民の肉眼では見えなくなると思考します。

 望遠拡大も出来ますが、どうしますか?」


「本当ですか? 是非お願いします!」


「はい、いいですよ。どうぞ」


陽子の悲しげな顔を確認できるほど、映像が拡大された。

まだ三人ともこちらを見上げているようだ。

母親が陽子に抱きつき、慰めている様が表示されている。

父親は、陽子の肩をとんとん叩いている。


「そろそろ、水平移動に移行しますので、この画像を維持するのが

 不可能に成ります。ご了承下さい」


「そうですか、でも、ありがとうございました。最後まで見れて

 嬉しかったです」


「それでは、地上の望遠拡大の映像から元に戻しますね。

 綺麗ですよ、どうぞどうぞ。

 近くに寄って観てみたら如何でしょう?」


大気があると抵抗になるからか、殆ど宇宙に居るかと思われるほどの

高高度である。弾道軌道に近いのかもしれない。

暫くして、地球儀を回しているが如く流れるように景色が変わっていく。


「うわ! 凄い! なにこれ・・・宇宙飛行士の人ってこんな景色が

 見れるんだ、凄いなぁ。それにしても何処に行くんですか?」


「もう一人の原住民を捕獲する予定ですので、違う場所に行くだけです」


「いや、だから、場所は・・・」


「あちらの大陸ですね。出来るだけ色んな原住民を捕獲しようと思考

 しましたので」


「あ、アメリカ?」


景色が流れる様がゆっくりになる。アメリカ大陸の西海岸が見える。

大陸の中頃に来て暫くして、静止した。

ここで水平移動から垂直降下に移行する。


「もう一人の原住民の真上に居ます。そろそろ捕獲を実行します」


「はい、もう着いたんだ、速いなぁ、あっという間にアメリカですか。

 どの辺りなんだろう? 俺、海外なんて初めて来たよ」


窓の景色は地上を表示するように切り替わる。

どんどんと地上に近づいている。先程と同じ様に少し緑色っぽい表示

であるため、赤外線カメラの映像に切り替えているのである。


二人の人間の姿が表示されている。1人はこちらを見上げている。

もう1人の女性は、気がついていない様子だ。

どんどんと2人の姿が大きくなっていく。


「え? あ、あの人達ですかね?」


「はい」


女性が自動捕獲機を見えげているが、気がついていない様子である。

しかし、いきなり奇妙な物を見たように驚愕の表情に変わる。


「あ、見えたんだ。色を替えましたか?」


「はい、申し訳ないですが、もう一人の原住民の要望に答えるために

 少し適当に移動します。ご了承下さい」


「あ、は、はい、どうぞどうぞ、みんな考えることは同じなんですね」


突如、下の景色が目まぐるしく動いた。とても人間の目では追えない程だ。


「うわ! 怖! 速ぁ! でも全く揺れないんですね、凄ぉい!」


「捕獲した皆さん、大抵は同じ様な事を仰ってますね」


しばらくランダムに飛行した後、俄に静止した。

どうやら、下の女性に信じさせるための閲覧飛行だったのだろう。

2人が何か喋っている。

どうやら、別れの挨拶が終わったのであろう、大柄な男が自動捕獲機

の方を見上げて喋っているようだ。


「あ、これが・・・牽引光線だっけ? で引き寄せているんだ。

 そうか、こんな風に俺も捕獲されたんですねぇ」


真っ白な光に包まれた男の身体が近づいてくる。どうやら自動捕獲機の

中に収容されたようだ。

だが、雄二の居るこの部屋には来ない。別の部屋に収容されているので

あろう。


また先程と同じ様に、ゆっくりと自動捕獲機は上昇していく。

恐らく後に捕獲された人間の要望を聞いているのだろう、下に居るの

女性の顔がはっきりと見える。別の部屋と同じ風景が表示されるのか、

雄二の居る部屋の窓に、その女性の悲しげな表情が映し出されている。


今度は、来た時とは逆向きの方向に水平移動に移行した様だ。




「先程の大きな身体の人、別の部屋に入ったんですか?」


「はい、お会いしますか?」


「え、え、どうしよう? えーっと・・・ここ狭くないですか?」


真っ白な部屋には、1人用のベッドが有るだけだが、その周りにようやく

人が起てるだけの空間しか無いのである。雄二が疑問に感じるのも当然だ。


「でも会ってみようかな?」


「もう一人の原住民にも聞いてみますね」


違う部屋の新たな住人に面談の確認でも取っているのか、暫くの間があった。


「はい、いいですよ。どうぞ」


窓に成っていた壁とは反対側の壁が、音もなく開く。

あちら側の部屋もこちらと殆ど同じ造りのように見える。


1分ほどの時間が経ったであろうか、訝しげな表情をした背の高い筋肉質の

男が、その開いた扉から姿を現した。


この物語は創作です。

作者の空想・妄想の塊です。


これから第二章「月」が始まります。

漸く、異世界に飛び出した、おっさんたちの明日はどっちだ?

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