第14話 月へ?
作品タイトルは適当です。懐かしい響きの題名にしてみました。
多分、内容と関係ないと思います。
「馴染んでるみたいですね。それでは行きましょう」
「馴染んでるって、何が? 行くって何処に?
もう、何が何だか理解が追いつかないんだけど。
誰か、助けて・・・お願い、ここから出して!」
「月に行きます。そこに依頼主が待ってますので。
あなたと、あと二人の原住民をお連れします」
「はぁぁあ? つ、月って、あの夜空に見えるあの月? 何で月に?
あと二人って、ここに他にも人が居るの、ですかね?」
やばいよ、やばいよ、やばいよ、このまま拐われちゃうんだ・・・
どうしよう、どうしよう、えーっと
何か武器に成るような物があれば、それで・・・何か持ってたっけ?
「居ないですよ。私の中のこの部屋には、今はあなた一人です。
これから迎えに行きますので。
それと、武器の持ち込みはご遠慮して頂けると有り難いんですけど」
げ、げ!バレてる、バレてる! 何で解っちゃうんだよ?
俺は何も喋ってないじゃん? なんでよ?
「あの、機械を入れましたので、頭の中の考えが筒抜けになります。
ご了承下さい」
えっーーー! 聞いてないよ、先に言ってよ、どうしようもないじゃん・・・
でも、宇宙人だもんなぁ、まぁ簡単に出来ちゃうんだろうなぁ。
そうだよね、チップか何か知らないけど頭に入れたのは、それが目的なんだよねぇ。
はぁ、もう・・・駄目じゃん、俺、どうしようもないじゃん?
どうする、どうする?
「えーっと、あなたを捕獲した場所の真上にあたるのですが、帰りますか?」
「え? 帰して・・・くれるんですか? い、良いの? 本当に?」
「はい、仕方がないですね。さっきの人も帰しましたし、あなたに駄目と言えば
何で自分だけ、差別だ、と怒りそうですから、どうぞ」
いやぁ、なんだ、意外と素直にお願いを聞いてくれるんだぁ。
いい人で良かったぁ。いや、人じゃないんだっけ、いい機械?
まぁこの際、何でもいいや。
早く帰らないと、チーフに仕事サボってたの怒られるじゃん・・・
下手すりゃ仕事クビになっちゃうよ!
いくらなんでも、うんこしてました!で誤魔化せる時間じゃなくなってない?
「はい、いきなりお連れするのも申し訳ないので、一旦お帰りになられて
必要な物を持ってきてもらって、周りの人にもご挨拶するのも良いかな?
と思考します」
「は? え? え、帰って良いって、そういう意味で、無罪放免じゃないの?」
「そうですね。あなたは折角網で捕まえた魚を逃しますか?」
「いや、まぁ、そうです・・・かね?
でもでも、ほら、あれ、魚釣りだとキャッチ・アンド・リリースと言って、
釣るのを楽しんで、魚は獲って食べないで自然環境の保護・・・とか?
ね、ね?」
「着替え、歯ブラシに歯磨き粉、石鹸、シャンプー、常備薬とか、必要な
物を持ってきて貰っても構いませんから」
「逃してはくれない、ってことです・・・かね?」
「はい、諦めて捕獲されて下さい」
いや、いや、いや、なんとかして! って、これ、なんとか出来るのか?
頭の中で考えてる事、ダダ漏れだって言ってたし・・・
店に戻って、冷蔵室にでも籠もれば?って考えてることもバレてるんでしょ。
どうすんだよ、詰んでるじゃん、もう・・・
諦めて、チーフに事情を説明して、家に帰って身の回りの荷物を纏めるか。
相手は宇宙人? だもんなぁ、地球人のスーパーの店員が逆らったって
どうせ敵うはず無いもんなぁ・・・
でもでも、こんな話をいきなりしても、誰も信じちゃくれないかも。
あぁ、そうだ、秋燕ちゃんに電話して・・・って、なぁ。
プログラマーを辞めてから、何だか余所余所しい態度だもんなぁ。
なんだかなぁ。やっぱり女って金なのかぁ。
いや、電話しよう! そうしよう。
何とか会ってもらって、最後に・・・ちゃんとお別れの挨拶だけはしよう!
「着きました。どうぞ、降りて下さい」
え、着いたって、何、どこ? え、あれ、さっきここに有った窓は?
嘘? さっきまで宇宙に、衛星軌道に居ませんでした?
いつの間に大気圏突入したのよ? 全然、全く、これっぽっちも揺れてないよ?
ヤバい、嘘、本当に宇宙人の機械なんだ、こんなの人間技じゃないよ。
うわ、眩しい! 何?
うぅ、へ? えっーーー! ここ、店のトイレの前じゃん、さっき小便を・・・
え? 嘘、さっきのは夢? あれ、小便したかったのに、引っ込んじゃった?
おぉぉ! あ、これが・・・でかっ! 球体なんだ、え、これがさっきの捕獲機?
UFOって白くて丸いの? 初めて見た! すげぇ、空中に完全に静止してるよね。
なにこれ、すげぇー! 大きさは10mくらいあるのかな?
うあぁ! 感動、泣きそう!
あ、でも、これって未確認飛行物体UFOじゃなくて、正体を確認しちゃた機械?
「あの、お荷物の用意と、周りの人に挨拶をしてきて下さい」
「え? なに、なに、あの浮かんでいる機械の声が?
頭の中に直接聞こえてくるけど! うわ、すげーよ!
え、え、これも頭の中のチップのお陰? なんだこれ」
「捕獲した皆さん、大抵は同じ様な事を仰ってますね」
「いや、凄いよコレ。この技術を量産できたら、俺、大金持ちだよ、すげぇ!
マジで、スマホなんて目じゃないよ。鼻くそレベルだよ! これ凄い!
あ、けど、これ入れるの死ぬほど痛いんだった・・・
それに、これ頭から取り出せるの?」
この物語は創作です。
作者の空想・妄想の塊です。




