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第13話 香港にて

作品タイトルは適当です。懐かしい響きの題名にしてみました。

多分、内容と関係ないと思います。


陳学義チェン・シュエイー、俺の名前だ。


前は結構いい会社でプログラマーをやっていた。だが疲れた。

辞めた、辞めた・・・もういい。

今は、親父のツテでスーパーマーケットに勤めている。こっちの方が気が楽だ。

給料? そりゃ減ったさ、でも文句は無いね。

仕事なんて、神経をすり減らしてやるもんじゃ無いよ。

嫌な客も来るけどさ、そんなのはその時だけ我慢すれば良いだけだろう?

楽よ、凄い楽、このくらいの仕事が丁度良いんだよ。いや、ホントよ。


今は晩飯の前の時間帯だから、忙しい。でも、こんなの余裕だよ。

身体が疲れるのは、慣れれば大したことじゃない。

でも精神的に辛いのは、いくら経っても慣れやしない・・・

あれは駄目、人間のやることじゃ無いよ。


あぁ、トイレ、トイレ、本当、この時間帯は忙しいったらないな。

小便する暇も無い。

もう少し人を雇えよ、この店は人手が足りてないんだよ、ったく。

ちょっとだけサボるか? ウンコしてるって言えば・・・

あ、匂いでバレるのか?

小便と一緒に頑張って屁を放けば匂いが纏わりついて、ウンコして

きたように、よし、これだ!

しかしなぁ、何で従業員のトイレは外にあるんだよ、面倒臭いな。

臭いから外に有るのか?



うわ!眩しい!何、これ、何、何?

あ、トイレが、え、トイレ? 

いや、こんな上から目線でトイレが見える訳がないじゃん?

え!俺が浮いてるの? ちょ、ちょっと、嘘、嘘、嘘ぉ、えぇーーー!




何だ、何だったんだ? 気を失ってた?

確か、トイレを上から見たような気がするんだけど、あれ?

え! ここ、何、どこ? え? 俺、店に居たよね? 小便をしようと・・・

何で、真っ白の天上が光って・・・・え? 

何で俺、ベッドで寝てるんだよ?

え、店のトイレは? それにしても、照明も無いのに何でこの天上は

光ってるんだよ?

普通は、蛍光灯かLEDなんかが光るんじゃないの?

狭い・・・部屋? 真っ白? 何もないね。


ん? 天上からロボットの腕なのか? あれ、クスリか何かを

掴んでいるのか?

何だか近づいてきてるんだけど・・・おい、おい、おい、おい、おい!

無数のロボットの腕っぽいのが、どんどん出てきたけど?

なに、これ、なに、これ!

腕、脚、身体、頭、全身を腕が、腕が! いやぁーーー!

なに、なに、なに、それ、それ、そのクスリっぽいもの、

もしかして鼻の中に入れる?


や、め、てぇーーーー!



痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!


次に、左右の耳の穴にも・・・・同じ様に!


痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!


両腕の肘に、何かを感じる。


痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!


膝小僧にも・・・


痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!


背中にも・・・


痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!


胸にも・・・


痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!


眼にも・・・瞼を無理矢理こじ開けられて・・・


痛い、熱い、痛い、熱い、痛い、痛い、痛い、熱い!



あ、あ、そ、そこは、そこは、やめて、いや、そこは、そこは!

あいやーーーーー!!


死ぬ、殺して・・・もう、ゃ、め、らめぇ・・・




何だってんだよ、俺はどこにでもあるスーパーの店員だって。

なんにも悪いことなんてしてねーって! 

何でも喋るから、喋る、そう喋ります! だから許して!

何を喋ったら良いのか解らないけど! 喋るからぁ!

何でもしますから、お願いします、死ぬから!

もう死ぬ、またやったら今度はショックで死ぬからぁ!

やだ、もう殺して、もう。


「あの・・・ちょっと宜しいですか?」


え? なに? 英語? 何で英語? ここ香港だから?

いや、でも最近は殆ど英語なんて・・・


「あの・・・ちょっとお取り込み中の所・・・」


なに、なに、誰? 姿が見えないけど、声が聞こえるんだけど?


「すみません、もしかして言葉が解りませんか? あ、これ違う言語ですね」


あ、英語、なんだって、言葉?


「すいません、言語を切り替えましたので、これで理解して頂けますかね?」


お、広東語か、何、切り替えってどういうこと?


「これで通じてますね。すいません、さっきの人の言語に合わせたまんま

 でしたので。

 あの・・・お話をさせてもらっても良いですか? 落ち着かれましたか?」


さっきの人? 誰? え? なに、これ?


「自動捕獲機です」


「何? 捕獲、何、え? これドッキリ? テレビの撮影? 違うの?

 え、今日って、俺の誕生日だっけ? これ、びっくりパーティーか何か?」


「あの、誕生日かどうかは知らないんで、申し訳ないです。びっくりパーティー

 というのを良く知らないのですが、多分違うと思考します」


「え、えーっと、誰か居ますかね? 先程から何だか頭の中の疑問に答えている人が

 居る様な気がするんですけどね・・・」


「人では無いですね。先程も言いましたけど、自動捕獲機です」


「捕獲って何? え、待って、俺、誰かに捕まったの?」


「はい、捕獲させて頂きました。ご了承願います。

 因みに、御本人の意志は無用とのことですので、少し強引ですが牽引光線に

 より、この私の中に取り込みました次第です」


「いや、ご了承って、これ事後報告だよね? 普通は先に聞かない?

 意志は無用って、これ無理矢理・・・ってか誘拐、ですよね?」


「人員の確保と呼ぶべきなのでしょうか?

 依頼主から適当に地表に居る原住民を数体確保してきてくれ、との指令を

 受けまして、それを実行している最中であります」


「原住民って、俺そんな未開の人みたいな言われる覚えは無い、ですけど・・・

 一応、俺は都会?育ち、なんですよ。

 今は、みすぼらしい格好かもしれないけど。

 それにしても、ここ?は何処、ですかね?」


「今、あなたを捕獲した場所の真上、地表から3万5,786キロメートル程

 上空におります。

 私は、自動捕獲機でありまして、地表に居る現住民を確保するのを生業としてる

 物であります。」


「き、機械なの、ですか? え、ちょっと待って、牽引光線とか言いませんでした?

 え、フワッと浮いた感覚があったけど、あれ、もしかして、現実? 嘘でしょ?」


「表示しましょうか? このような感じで牽引光線で・・・」


球体から白い光線が放射されて、呑気にトイレに行こうとしてる俺を包んでいる

映像が表示された。

それにしても表示って何処に? TVモニターとかそんな物は、この部屋には

無かったけど。

これ何処に投影されているの? 表示って何もない空間に浮くのか?

え、立体映像投影? なに、これ、凄い!


あ!これって、もしかして、あれだ、宇宙人による拉致誘拐だ!

そうだ、そうだ、そうに違いないよ!

そうじゃなきゃ、こんなの人間のやる事じゃ、いや、出来る事じゃない?


「えーっと、そろそろお時間でしょうか?

 身体にお入れした物が馴染んできた頃合いだと思考します。

 どんな塩梅でしょう?」


「はい? 身体の中に入れた? あ! さっきの死ぬほど痛かったのって・・・

 もしかして、インプラントって奴? 知ってる、俺、知ってるよ、前にテレビで

 観たよ! 宇宙人って、人間を拉致して身体の中にチップを入れるんでしょ?」


「お身体のお加減はどうでしょうか?」


「いや、痛みは無いかなぁ。

 さっきはあれだけ死ぬかと思う程痛かったのに、あれ?

 今は全然、痛くは、ない? え、なんだこれ・・・」


「痛みは無いのですね。他に何か気になることはございませんか?

 あれば仰って下さい。私の出来る範囲で対処いたしますので」


「何を入れたの? 教えて・・・くれるんですかね?」


「機械を入れました。あなたの身体では、これから行く所には適応出来ませんので。

 大脳、小脳、脳幹、延髄、眼球、耳鼻、舌、四肢、背骨、心肺機能、呼吸機能、

 消化吸収機能、骨髄、代謝、免疫、その他諸々の身体機能の補助並びに強化を

 行うための物です」


「あ、え? そ、そんなに? いや、だから何を・・・入れたんですかね?

 説明になっている様な、なっていない様な、誤魔化されている様な・・・」


「機械を入れました。あの、説明しても理解していただけるかどうか。

 恐らく無理なような気がしますけど、しますか?」


「もう、良い・・です・・・でも、適応できないって・・・

 もしかして宇宙の他の星にって事です、かね?」


「恐らく。すいません、わたしはこの星の近所で製造されましたので、他の星の

 情報は持ち合わせておりません」


「でも、ここ今は宇宙なんですよね? 本当・・・なんですかね?」


「静止衛星軌道上になります。放送用や通信用、気象観測用の人工衛星が居る

 所ですね。解りやすく言いますと、地表からだと静止して停まっているように

 観える軌道です。

 最後に外を観ますか?」


「外?って宇宙、ですか? 静止衛星軌道上って、え? 

 もしかして、国際宇宙ステーションやGPSの衛星よりも上?」


「外の景色です。普通の現住民の方は中々観れませんよ。

 最後の機会に宜しければどうぞ」


「最後?」


「窓開けますね、綺麗ですよ、どうぞどうぞ。

 近くに寄って観てみたら如何でしょう?」


「窓なんて、この部屋? には無い・・ですよ。観ろって言われても何処から?」


「こちらの壁を窓にしますので、そこから観て下さいね」


わぉ! 地球だ・・・丸い、青い、凄い綺麗・・・

え、凄い、泣きそう、なにこれ!

え? ここ本当に宇宙だったんだ。こ、こんな簡単に来ちゃって良いのかな?

そう言えば、ここ無重力じゃ無いけど? どうして?


「捕獲した皆さん、大抵は同じ様な事を仰ってますね」


「そうなんだ、みんな同じことを言うんだ・・・」


いや、俺、今は喋ってないよ、思っただけなんだけど・・・どういう事?


この物語は創作です。

作者の空想・妄想の塊です。

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