234話 面子よりも生活が大事
後書きにお知らせがあります。
8日目の朝、救援に行っていた部隊が戻って来た。
そして直ぐに軍議が開かれて、情報の共有をしながら、やっぱり前線は魔物軍との戦闘であった。
ただ、やはりと言うか、7日目が分岐点ではあった様だ。
目に見えるほどに、魔物軍の数が落ちたのと同時に、質も落ちたからだ。
現在の魔物軍は、ゴブリンにコボルトなど、ランクの低い魔物だけの構成で、上位種も確認されていない。
加えて、数も五千程度と、明らかに時間稼ぎ用の捨て駒部隊だったからだ。
そして、今まで大量の魔物軍と戦ってきた軍なので、あっという間に処理されてしまう魔物軍。
半日と掛からず、太陽が真上に上る頃には殲滅完了との報告が上がって来た。
そしてようやく、翌日からの進軍の合図が出されたのだった。
「とは言え、被害がですな……」
「各国も同じであろうな」
頭を悩ませる軍議であったが、それも仕方ないであろう。
重傷軽傷問わず、負傷者した者は全員が完治している。
但し、外傷は――と付け加えておく。
心的外傷になった者もいるわけで、流石に心の傷までは癒せないからだ。
そして次に、戦死者の数。
事実上3割の損耗で全滅なわけだが、その一歩手前であったからだ。
戦死者は軍のおよそ二割、そこに心の傷を負ったものが含まれると、2割は完全に超えてしまっているわけだ。
戦えない者を連れて行くわけにもいかず、国境砦からの応援が砦内で看病する形となった。
なので現在は、軍の再編成と進軍準備中である。
翌朝には、また足止め用の魔物軍が来るだろうが、士気と戦意だけは持ち直したので、マシとも言える。
「だが、後詰がおらぬからの」
「戦力状況は不可能。それと、あれですよね」
あれとは、遅れて参戦してきた俺の戦艦である。
現在は、包囲できていない南側に一隻で待機中である。
分岐点となった戦いの後、同盟会議が直ぐに開かれれて、まぁ……色々とあったのだ。
もう本当に色々と……。
「しかし、マスターとはなぁ」
「陛下、その話は……。ほら、クロノアス卿がプルプルしてらっしゃいますし」
陛下によって蒸し返された今の話、実は同盟会議の終盤でやらかしてくれやがったのだ。
婚約者達は安全も考慮して艦の中で待機していたのだが、突如としてゲートが開き、9人の女の子が現れたのだ。
そして、俺のスマホもどきも同時になって、ゼロが創造したホムンクルス? アンドロイド? 所謂、人工生命体――いや、この場合だと神工生命体か?――からのお願い? 陳情? が告げられたわけなのだが、ついでに要らん爆弾も落としていきやがったのだ。
『マスター、姉妹たちにも名前をお願いします』
『……それ、緊急な要件か?』
『必要不可欠です。私達だけの意思疎通なら必要無いですが、奥様方もいらっしゃいますので』
『まだ婚約者です。そこは間違えないように』
『さして大差ない気もしますが? 時間の問題だけでしょうから』
なんてやり取りの後、名付けをした。
ゼロが創造した彼女の名は【スィフィル】で、前世でのとある国の数字の読み方から取った。
意味はオリジナルと言う意味も込めて0を関している。
残る9人も、その傾向で行ってみる事にする。
『先に目覚めた者順に並び直す様に』
そう言うと、即座に、素早く……あ、一人だけのほほんしてる。
その一人の手を引っ張って、素早く整列させる先に目覚めったっぽい子。
多分、この子がのほほん子の世話役で苦労人なんだろうと予測。
そうして全員が再度並び終わる。
そして、端の子から順に名付けて行く。
『右から順に、ワーヒドゥ、イスナーニ、サラーサ、アルバァ、ハムサ、スィッタ、サブァ、サマーニァ、ティスア、で』
名付けると同時に、全員が片膝を地に着け、頭を垂れて膝まづく。
そして、次の一言に、頬の口角が引くつく事になった。
『Yes Your Majesty!』
それを聞いた貴族達が立ち上がって何か言おうとして、陛下が肩で笑いを堪えていることに気付く。
俺? もうね、マジで口角上がってピクピクさせてましたよ。
直ぐに我に返って止めさせましたとも。
陛下のいる前で、いまの言葉は不味いっつうの!
『だぁ! やめぃ! 普通で良いんだよ、普通で!』
『ですが』
『ですがもへちまも無い! 真面目か! わかったら、はよ艦に戻れ。ほらはよ!』
そうして、渋々ではあるが全員が戻って行った――と言う事があったのだが、戻り際に爆弾も落として行ったのだ。
『あ、言い忘れてました。もし必要でしたら、伽も務めますので。子供が出来たら、妾でお願いします』
『はよ帰れ! ……で、ミリアさんや、そんな不機嫌な顔にならんでくれませんかねぇ? 手を出すつもりないからさ』
『ラフィ様、最後に告げて行った子の名前は、確かイスナーニさんでしたね? 後で教育しても?』
『あ、お好きにどうぞ』
なんてこともあったのだ。
マジでどっと疲れたわ。
こういった事があったので、プルプルせざるを得ないと言うか、とんだ黒歴史と言うか……まぁ、恥ずかしい出来事だったのだ。
「中々に珍しい卿が見れたからな。くくっ、つい……な」
「陛下も、存外お人が悪い」
「参謀、もっと言ってやってください! いや、この際だから、陛下の恥ずかしい秘密をこの場で暴露――「軍議を続けるぞ」あ、ずるい!」
とは言え、この後の答えなど決まっているので、各国の状況も合わせての再確認をしていく。
まず、今日中に片付けられる物は片付けて、なる早で進軍を開始。
どうせ明日も、足止め用の魔物軍が来るだろうから、それもなる早殲滅しながら、残る陣地の後片付けの同時進行。
終わったら進軍開始と。
砦から来た兵士達には、戦えなくなった兵士たちの護送を任せる方向でも決まった。
そして、俺の艦だが、逃亡の可能性を考慮して南に待機。
要請があったら、ランシェス側からか皇国側から回遊するように援護していく事にしていく。
流石に、ダグレスト王都上空を突っ切って、帝国側には避けた。
何があるかわからんからな。
安全策を取らせてもらったのだ。
尤も、貴族達には猛反対されたが、陛下を筆頭に同盟加盟国の為政者全員が賛成に回ったので、封殺されたがな。
まぁ、ここまでは問題無いのだ。
問題はこの先、ダグレストの貴族領に関わる事だ。
「さて、問題は偵察部隊からの報告だが……」
「魔物軍の侵攻にあった貴族領ですが、人的被害は皆無なれど田畑は踏み荒らされているようです。税収は置いておくにしても、食糧難は否めないかと」
「規模は?」
「目下調査中ですが、小領主の領地ほど、被害は大きいかと。辺境伯領も被害にあってますが、一部農村が完全に駄目ですな」
「どうします?」
「まぁ。あれしかあるまいな」
陛下の言うあれとは、敵国領主との会談である。
問題はこの会談、凄く時間が掛かるという欠点がある。
当然ながら貴族の関する親と子の関係があるので、はいそうします――と、簡単に行くものではないからだ。
辺境伯ならば、間違いなく大量の子がいるので、意見の纏め上げが必要となって来るだろう。
そしてもう一つの問題が、こちらに寝返った場合だ。
当然ながら他の大貴族の領主は敵になる訳で、そちらへの防衛戦力の貸し出しも必要となってくる。
こちらにも余裕はないので、その辺りの話をどう纏め上げるのかが、非常に困難だと言わざるを得ないだろう。
それと食料の供給に関しても必要になる恐れがある。
魔物に踏み荒らされた領地は、今年度の収穫が絶望的だと言えるだろう。
余剰食糧はあるだろうが、領民全てに年内供給するだけの量は無いと思われる。
後は家屋に関してもだ。
現在は被害報告などは入っていないが、今後、入ってくる可能性はある。
寝返りはメリットも多いが、デメリットの方が遥かに大きい。
完全にこちらの持ち出しが増えるからな。
まぁ、陛下自身、人的被害が増えない方が有難い様ではあるが。
「とにかく、明日だな」
「念の為、書簡を送っておきますか?」
「そうだな。その方が良いかもしれん」
「手配いたします」
こうして軍議はお開きとなり、翌日を迎える。
そして、予想通りの展開だったので、なる早で殲滅して、進軍を開始、そこから二日後に、敵辺境伯領の領境に陣地を構築、ダグレスト辺境伯領軍と睨み合う形となったのだが、直ぐに使者が送られてきて、会談の運びとなった。
会談場所は、両軍を挟んで中心の位置。
お互いに数名の工兵が会談場所を設置して、魔法を空に打ち上げて合図を送る。
「陛下、準備が整いました。ですが、本当に行かれるので?」
「礼節は大事であろう?」
「御身に何かある方が大事なのですが?」
「そのために、クロノアス卿を始め、精鋭の護衛を付けたのだがな」
「なんで俺まで……」
「盟主であろう? 仕事はせねばな」
「盟主、押し付けてぇ……」
なんてやり取りをした後、簡易天幕の張られた会談場所へと向かうのだが……入ったらちょっとびっくり。
陛下も驚いていた。
何故驚いたのか? それは、進行上にある敵辺境伯領の領主だけでなく、その近辺にいる大領の領主もいたからだ。
これは……どっちに転ぶんだろうか?
「ダグレスト王国辺境伯、ベスターリ・フィン・モンタギルと申します」
「うむ。余がテオブラム・ラグリグ・フィン・ランシェスである。して、残りの者は?」
代表者同士の挨拶が終わり、次々と挨拶をしていく。
相手の挨拶が終わると、今度はこちらが挨拶を返していく。
この場で挨拶を返せるのは貴族当主と両陣営から連れて来た書記官のみとなっている。
なので護衛は、一礼してから外で待機である。
それと、どうしてもミリアが引かなかったので、陛下に許可を貰って同席しているのだが、相手側の印象は良くない。
戦場に女がいる――と言うのは、彼らにとって許せるものでは無いのだろう。
ましてや、代表者が集まる会談に女が――と、侮蔑の目線を送っている者もいる。
勿論、味方の貴族にそんな奴はいない。
全て、会談相手側からの視線だ。
もし味方側でそんな奴が居たら……間違いなく、俺と敵対する貴族家に早変わりすると理解しているからだ。
だから、何故か味方なのにひやひやしている貴族達。
大丈夫だよ? まだキレる時間じゃないから。
全く、こう言った所が男尊女卑なんだよなぁ……。
「失礼、こちらのお嬢様は?」
「こちらのクロノアス卿の婚約者になる。卿は新興ゆえ、婚約者であるミリアンヌ嬢が補佐役として同行しておるのだが、何か問題があるのかの?」
「いえ、納得しました。まぁ一部、納得してない者もいるようですが」
「ふむ。まぁ、仕方ない事だろう。ただ、余から一つだけ言えるとすれば、新しき風にどれだけ乗れるか――かの」
「……ご忠告、痛み入ります。時間も無い事ですし、早速始めましょう」
陛下の先制口撃に対し、当たり障りのない言葉で返す辺境伯。
ただ、この言葉の意味をどう捉えたかによって、この後の話し合いでの受け答えが変わるだろうと推察する。
ミリアの方に視線を向けると彼女も静かに頷いたので、間違ってはいないだろう。
その後は、現状の確認を行い、今後の話へと移行していく。
「想定はしていたのだが、思っていたよりも酷そうだの」
「はい。大領である我々の領地でさえ、厳しい状況ですから」
話しを聞く限りでは、魔物軍の進行は一方向からではなく、多方向から一方向に変わっていたようだ。
その為、こちらが想定していた被害予想よりも大幅に拡大していた。
ダグレストにもモザイク状に点在する小領があるのだが、その一部の領地の半分の農耕地が今年は使い物にならないとの事だ。
「どちらにしろ、この戦争が終わらねば本格的な支援は無理だの。我が国にしろ、ダグレストにしろ……の」
「やはり年内は、食料配布しか?」
「そうだが、それだけの体力がそちらにあるのかの? それに、会談要請を受けたから答えてはおるが、お主らの立ち位置を聞いてはおらぬが?」
グダグダと話すつもりは無いらしい陛下。
それはそうだろうと、俺も思う。
戦争ってのは、とにかく金食い虫だ。
たった1日続くだけで、どれほどの金が飛ぶか。
人的被害だって、どうなるか分かったものではない。
まぁ、相手も分かっているからこそ、会談要請してきたのだろうけど。
だからこそ、中途半端は許されない。
向こうから申し入れてきた以上、ランシェスに帰属するのか、敵として立ち塞がるのか。
陛下にしては珍しく、直球で答えを聞きに行った。
それに対する辺境伯連合の答えは――。
「我々はどうするおつもりで?」
質問に質問で返すであった。
当然、陛下は面白くない。
面白くないのだが、少しだけ考え込んだ。
どうやら今の返しに、裏があると思っている模様。
と言うか、考える必要なんかないんだよなぁ、今の質問。
この辺境伯の質問の意図は二つしかないんだから。
自分達だけか、領民含めて全てか。
前者ならクソ貴族確定、後者ならまだまともな貴族だな。
だからこの質問に対する回答は一つ。
と言うか、そろそろめんどい。
どっちも回りくど過ぎるんだよ。
……引っ掻き回してやろうかな? とか考えていると、外が騒がしくなってきた。
ふむ、どっちかな?
「会談中失礼します! 我が辺境伯軍の中に扇動者と暗殺者が居た様で、一部の者が暴走を!」
「なにぃっ!? 直ぐに止めろっ!」
「既に止めに入ってますが、混乱もある様で。一部の者達は切り捨てるしか……」
「あのクソ宰相がっ!」
机に拳を叩きつける辺境伯。
なぁんとなく、話が見えて来た。
さて、どうしようか? なんて考えていると、陛下からお声が掛かる。
もしかして、好きにやって良いのかな?
「グラフィエル、お主の好きにせよ」
「よろしいので?」
一応、念押しはしておく。
他の者達の面子とか建前とかもあるしな。
「出来る事なら、暴走した一部辺境伯軍への被害は押さえたい所ではあるが、そうも言ってられぬ。辺境伯殿には悪いが、飲んで頂く他ない」
陛下の無慈悲な言葉に、一瞬だけ顔をしかめるが、直ぐに表情を戻して頭を下げて来た。
「この度はこちらの不手際、大変に申し訳ない。出来る限り、苦しまぬ様にしてやってくれ。こちらからも手勢は――「あ、必要無いです」え?」
謝罪の言葉の後、ちょっとした要望と協力の言葉を発した辺境伯を、バッサリと切り捨てる。
素っ頓狂な声を上げるほどに、爽快に。
陛下は……あ、こいつはまたって顔をしてるな。
でも、それが俺である。
シリアスブレイカーとは俺の事だ!
うん、厨二臭いから止めとこ。
「ディスト、ブラスト」
「「ここに」」
「やれるな?」
「ウォルドと八木をお貸しいただきたいのですが、宜しいでしょうか?」
「好きにしろ。それから、これ以上この会談の邪魔を一切させるな」
「承知いたしました」
「主が命、承りました」
「行け」
それだけ言うと、二体は出陣していき……すぐさま絶叫が響き渡った。
あ、竜の姿に戻ってんなこれ……まぁ、やり方は任せた訳だし、八木とウォルドって事は、暗殺者と扇動者は八木が始末って事かな? ウォルドは抜けさせない為の配置か。
「一体、何が……」
「え? 死者を極力少なくして、怪我人は目を瞑ってね作戦ですけど? あのクソ宰相の思い通りにはさせませんよ。なので、こっからは好きにさせて貰いますね。陛下からのお墨付きもありますので」
「ちょっと待て。お主、一体何を――」
陛下が止めようとしてきたが、時すでに遅し。
まどろっこしいやり方にイライラしてからな。
こっからは俺流で話の主導権を握らせてもらう。
「まずですね、我々ってどこまで指してます? それと、他の方々も辺境伯と同じ考えで良いんですかね?」
俺の言葉に、全員が頷く。
ふむ、善政の領主臭いな。
なら、もう一歩踏み込むか。
「では、降爵になったとしても、領地と領民そのままなら、受け入れるって事で良いですかね?」
次の問いにも、全員が頷いて答えた。
はい、決定。
こっちに寝返る代わりに、生活保障を盛り込む訳ね。
爵位に関しては、多少の事なら受け入れる度量もありとか、マジで善政領主じゃん。
反乱貴族共に爪の垢でも煎じて飲ませてぇなぁ。
……処刑前に、マジで飲ませてみても良いかも。
「全くお主は……」
「陛下、流石に時間が惜しいですから。金も人も時間も有限なんですよ?」
「段取りというものがあるのだがな」
「時と場合によるのでは? と言うか、初めから寝返る気だったんでしょうし」
そうじゃなきゃ、いきなり会談とかあり得ないからな。
そして多分だが、中央と軋轢があるか、宰相と揉めてると踏んでる。
生理的に合わないってのもあるかな? まぁ、どっちでも良いんだけど。
「その、こう言ってはなんですが、敵の敵は味方と考えて頂ければ。後、いくつかの領地は本当に危険水域なので」
「あのクソ宰相、地方はどうでも良いって考えてますからね」
「そうじゃ無ければ、こんな作戦を採用しません」
「ほんと、あのクソは死ねば良いのに」
鬱憤がすげぇなぁ……陛下もちょっと驚いてるし。
とは言え、話は纏まったのだから、先に進めないと。
「それで陛下、彼らの今後はどうしますか?」
「軍に組み込んでも、混乱するだけであろう。ただ、領境のいざこざもあるしの」
「そちらに関しては、全て我々が受け持ちましょう。ただ、食量に関してお願いしたいのですが」
「……量と時間によるの」
「直ぐに必要な領地には、我々が直ぐに支援します。ただ、備蓄量から考えて、一ヶ月が限界かと」
「……グラフィエル」
「えーと、もしかして?」
「頼んだ」
「マジですかい」
陛下の頼んだ……ゲートを使って、後方支援国に食料取りに行って、空間収納に入れて運搬しろですね? また運送業かよ。
いや、待て……まさか、必要な領地にまで運べとか言わんだろうな? 流石に無理なんだが? やれって言いそうだよなぁ。
先に無理だと言っておこう。
「陛下、一つだけ先に言わせてください」
「なんだ?」
「被害領地に持ってくのは無理ですからね? 行ったことないので、ゲートも無理ですよ」
「流石にそこまでは言わんわ。辺境伯殿に渡せば良かろう」
「それなら、まぁ……」
「なんだ? 不服なのか?」
不服と言うか、わざわざ取りに行く必要性が無いと言うか……。
俺の個人的な備蓄食料を解放すれば良いだけだし。
請求は勿論するけど、そこまで高い食料じゃなきゃ良い訳だし。
まぁ、その辺りは後で話して決めた。
進軍途中にある領地のほとんどが危険域らしいので、辺境伯軍も同行して、炊き出しや食料配布をしてくれるらしい。
他の貴族家の領軍は、講和していないダグレスト貴族家への牽制に回るそうだ。
「いざとなれば、我が辺境伯軍も参戦しますので」
「それは頼もしいの。まぁ、従士長には参戦願わなければならぬが」
「それは仕方りません。生き残ってくれることを願うばかりです」
斯くして、平和的に解決できた。
その後、進軍しながら救護活動をしていき、中には再起不可能とも思える村なども見ることになった。
そうして進軍する事1か月、遂にダグレスト王国軍と対峙する事になった。
ほんと、何時になったら終わるのかね? ダグレスト王都まで、まだ3分の1程行軍工程があるんだけどな……。
あ、暗殺者共は全員逝って貰ったぞ。
暴走兵については、どうにか怪我人だけに終わったが、恐怖だけ刷り込んでおいたがな。
ほんと、大変が終わんねぇ……。
この物語に関する、今後のお知らせです。
この度、またも悪意ある感想が書かれました。
作者自身、読み手がどのようにとって頂いてるかは分かりませんが、書き方というものはあると思っています。
現在、運営様に確認・対処を行って頂いております。
多少、書き方がきつくなったりするのは仕方ないと思いますが、読者様の感想の書き方を、作者がどう思うかは別だと思っております。
勿論、応援の声や、厳しめのご意見・ご感想をいただいておりますが、今後の執筆活動に生かせるように努力して行っております。
ですが、あまりにも酷い書き方・内容が多く、運営様の回答次第では、今後の更新停止も視野に入れております。
予定では今後、感想受付を停止する方向では動いています。
応援の声、作品を良くなればと厳しめの声を送って頂いていた読者様には大変申し訳なく思っております。
しかし、作者の精神衛生上、これ以上はしんどいとの判断に至りました。
一部の人間の悪意に、良識ある皆様が巻き込まれてしまったのは大変に心苦しいのですが、どうかご理解のほど、よろしくお願い致します。
予定では4月より感想受付を停止する方向で動いておりますので、もし感想などを書きたいという方がおられましたら、早めに書かれるようにお願い致します。
当然ですが、悪意があると判断した場合、運営様にご報告はさせて頂きますので、その辺りはお気を付け下さい。
(多少の事では報告しません)
作者も人間なので、何卒宜しくお願い致します。
今後の更新については、運営様の対応次第になりますので、後日後書きにてご報告させて頂きます。
なんでこう、人様に迷惑をかける奴が多いんでしょうかね?




