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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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14-4

・2021年8月26日付

細部調整


・2023年6月2日付

細部調整

 瀬川せがわプロデューサーの送ったメール、その内容には驚く人物もいた。その一方で、メールの受け取りと時間差でサイトを確認し――その事実を知った者もいる。


『ヴァーチャルレインボーファンタジーと公式コラボを行う』


『コラボの開催時期は、詳細が決まり次第連絡いたします』


 瀬川の担当するゲーム作品のサイトでは、お知らせのページで堂々とコラボの告知を行った。サイトを見た閲覧者も驚くような事であり、ある意味でも驚きを持って歓迎されるコラボだったのである。


 これは鍵の持ち主も衝撃を受け、更に言えば――。


【あの作品に権利者っているのか?】


【いるはずだが、活動しているかは不明だ】


【では、あの発言はブラフ?】


【違うな。あくまでもブラフではなく、これは――】


 SNS上でも、公式コラボの告知を受けてざわついているのは事実だろう。様々なまとめサイトでも言及されたニュースは、あっという間に瀬川の想定している展開を生み出す事になる。


「案の定、向こうから攻めてきた気配だな」


 まとめサイトのコメントや掲示板のスレ、様々な部分である人物と思わしき者が暗躍しているのを察した。ハヤト・ナグモは瀬川が掲示板のスレをスマホで見ている様子を見ても、何も反応する事はない。むしろ、落ち着いている様子だろうか。


「あの作品自体、原作者と言う概念がないとも言われていた。だからこそ、好き勝手に捏造される事には――」


 瀬川の言葉は後半になっていく内に変わっていき――そのテンションからも、一連の炎上勢力が何をしてきたのか分かる。今まで彼らが起こしてきた事件や炎上案件、それらがコンテンツ市場を悪化させていったのは火を見るよりも明らかだろう。こうした勢力がいなければ、ここまでの手段に出る事もなかったし、おそらくは――。



 ゲーセンでリズムゲームのプレイを見て、言葉にならない驚きを感じたのはマルスだった。自分の世界でもあれ位のゲーマーがいただろうか? 仮にいたとしても、感動を共有できる仲間はいただろうか? 様々な思いがよぎる中で、プレイを終えたビスマルクはマルスの方を振り向く。


「この後でもいいから、感想を聞かせてもらおうか?」


 ビスマルクの表情を見る限り、そこまで憎しみを抱いているとも思えない。コンテンツ市場に対して様々な考えを持っている彼女なのに、どうしてそこまで表情を出さないのか? そして、ビスマルクは疲れを一つも見せないような顔で、青いビームサーベル型のコントローラを手渡す。


(これを、どうすれば――?)


 マルスは何をすればいいのか困惑していた。もしかして、自分にもこのゲームをプレイして欲しいという事なのか? 何事もやってみなければわからない――そう覚悟を決めたマルスは、どのような答えが出ようともビスマルクと同じゲームに挑む事になった。



 それから三〇分後、難易度の低い譜面をようやくクリア出来るまでになったマルスがいる。リズムゲームがどのようなものか、それを改めて知る事が出来た事は大きい。それに、得る物はあっただろう。


(まさか、これを知ってもらう為に――?)


 マルスはビスマルクの意図している事が何なのかは理解できなかったが、何となく察する事は出来た。そのジャンルに関しての一定の理解がなければ、そこに立つ事さえもできないだろう。原作未視聴二次創作、原作ヘイト創作、メアリー・スー二次創作が炎上した事を踏まえると――そう言う事かもしれない。



 自宅待機に近い状態で、SNSのタイムラインなどを検索していたのは舞風まいかぜである。


(既にレッドカイザーもガングートもバトルをしている? 誰と?)


 ARバトルロイヤルのライブ映像もチェックしていたのだが、そこではレッドカイザーが何者かと交戦していた。相手は不明だがカイザービームを初めとした必殺技であっさりと倒しており、ガングートの方も結果ログで勝利をしている事を確認する。決して、相手の方はレベルが低い訳ではない。それでも、ここまで何も苦労することなく倒せてしまう事には疑問が残った。


(他の勢力がバトルのマッチポンプを行っているのか、それとも――)


 ARバトルロイヤルでは、マッチポンプを初めとした不正があれば運営側がチェックを行い、警告を行う。しかし、それが機能していない事は明らかにおかしいと言える。まさか、運営が乗っ取られてしまったのか?

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