表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/112

13-5

・2021年8月25日付

細部調整


・2023年6月1日付

細部調整

(これはノーマークだった。まさか、こう言う展開になってくるとは)


 舞風まいかぜの自宅にいるビスマルクは、別の意味でもマルスが見ていたWEB小説に驚くしかなかった。


(このサイトって、まさか――?)


 舞風の方はマルスが、このサイトを見ていた事に驚いていたのである。それと同時に、彼女は別の何かを感じていた。


(あの反応って――?)


 ビスマルクは隣にいた舞風の反応を見て、あのサイトに掲載された小説にヒントがあると考えた。一連のサイトにもなかったヒントを、あの作品であれば発見でいるのではないか、と。


「これって、どういう事なの?」


 舞風は着信音のなるスマホを確認すると、そこにはARバトルロイヤルの結果が流れていた。レッドカイザーがアルストロメリアに負けたというニュースが拡散しているのだが、外見デザインに対して微妙な違和感を持つ。



 しばらくして、あるまとめサイトが晒しを行っていたという事実が判明し、それが炎上をしていた。


「何処までも邪魔をするのは、まとめサイト勢力だけではないのか」


 コンビニから出た団長、彼が出た後にスマホでチェックしたニュースサイト、そこにはとある結果を情報操作で歪めていたのである。令和になってまもなく問題視される事となった情報操作――それをディスインフォメーションと呼ぶ。


 こちらの世界のワードで例えれば『まとめサイトが地球規模で世界を作りかえる』というフィクションの話を、ノンフィクションとして拡散する事だ。それを実行するのに必要だったのが『ヴァーチャルレインボーファンタジー』と言うカバーストーリーだったのかもしれない。


「全ては――連中が仕組んだという事か」


 そして、今まで様々な事件が起きて炎上していたのは、まとめ記事を見なくても明らかだろう。


「誰でも地球の支配をする事が容易になる――それがまとめサイトの勢力がやることであれば、全力で阻止するしかない」


 フェイクをフェイクとして見破れないような人物が偽情報と知らずに拡散し、パニックを起こす事が出来るのも過去の事例が物語る。それを止める事は出来ないのか? 拡散した情報を何処かで立ちきれないのか? それを実行するのは力ある者だけなのか?


(権力者が強引に鎮圧しようとして、更に事態を悪化させる事は容易に想像できる。そうした歴史が、何度繰り返された来たのか)


 ニュースサイトを見ていた団長は懸念している。自分が確認出来ないような世界で同じような炎上案件が起き、それによって経済が崩壊する事を。何としても団長は自身の手で全ての悲劇の連鎖を止めなくてはいけない、そう確信している。


 WEB小説にも書かれている事だが、SNS炎上は過去の事例があったとしてもそれを参考に対応出来るかと言われると、すぐには対応しづらい。重要なのは、技術だけではない。だからと言って機械に頼りきりにする事も不可能に近いだろう。結局は、長年の経験値が物を言うのである。


「全ての連鎖を止める為にも、情報を正確に伝えられるようなシステムを構築していく事は重要だが――」


 彼は決意を新たに動き始めた。情報が事実である事を伝えるのは重要だろう。しかし、それ以上に必要なのはその情報を歪めて周囲の混乱を呼ぶ事だ。まとめサイトのような勢力を放置しておけば、世界はいずれ崩壊する。いつぞやの大予言ではないが、宇宙からの侵略者が地球を崩壊させるよりもまとめサイトやSNSの闇が地球を崩壊させるのは――。



 レッドカイザーの敗北は別のレッドカイザーアバターのプレイヤーである事が判明、まとめサイトが意図的に炎上目的で歪めた事が判明した。これに関してはやはりという声がある一方で、SNSの実名運用やマナー問題等の部分も再燃するだろう。


(やはり、倒すべき存在は――)


 まとめサイトを見ていたガングートは、特に表情を変化させる事無く、何かのメッセージを書き始めていた。スマホ経由で入力するのに慣れていないせいか、彼女が使用しているのはVRキーボードのようである。一般人からは何もない空間でタイピングしおているようにしか見えないが。


(個のメッセージが、彼に届く事を祈るばかりか)


 彼女は、一連の事件の黒幕を話の展開から何となく把握しており、その勢力を何とかしなければ全ては終わるとまで考えていた。共通した敵として、SNSの闇――炎上勢力やそれを拡散する一般人、それらを全て相手にしなくてはいけないのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ