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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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83/112

12-6

・2021年8月25日付

細部調整


・2023年5月31日付

細部調整

 瀬川せがわプロデューサーは、ある疑問を持っていた。その疑問は閲覧しているサイトの内容を見ていく内に、更に深まっていく。


(二次創作的なアルストロメリアなのか、それとも――)


 ビスマルクの言及している事、それはアルストロメリアの正体にも関係する事である。七つの鍵の持ち主は、マルスを除いてWEB小説原作のキャラが半数を占める。それに変わりはないと、情報交換の時にも言及されたからだ。中には別の作品由来の黒のシュヴァリエみたいな例外はあるだろう。それらの人物に共通するのは、あくまでも一次創作と言う事。


 仮に二次創作由来のキャラ、例えばニチアサで放送されている魔法少女物の設定を流用した二次オリだとしたら――。仮に実在する歌い手や実況者、アイドルをベースとしたモドキキャラや作者の妄想を具現化した物だとしたら――。


「しかし、アルストロメリアの登場作品と言えば――?」


 アルストロメリア自体が実在する花の名前にあり、そこで複雑化している可能性もある。艦艇の名前を由来としたガングートがいる以上、実在人物のアルストロメリアとは別なのではないか――と思ったのだ。それらを踏まえ、瀬川は開いていたWEB小説のスコッパーサイトの記事を確認する。


【本作に登場するデンドロビウムがSNSの炎上に対して抵抗、様々なまとめサイト勢力などと戦うストーリーに見えなくもない】


【しかし、実際にはARゲームと言うフィールドでデンドロビウムが活躍する話だったのは驚きだ】


【その一方でアクションシーンが不足している気配がするのは、SNS炎上や発生するメカニズム等に比重を置いたからだろうな】


【この小説が今になって注目されているのは、もしかすると一連のヴァーチャルレインボーファンタジーに由来する事件がきっかけかもしれない】


【そうでなければ、ここまで閲覧数が唐突に上昇する事例もないからだ】


「なるほど。そう言う事か――」


 瀬川はビスマルクの言っていた事に事実がある事を把握する。その一方で、ビスマルクも実は同じように架空の存在ではないのか――と考えた。その証拠として、この作品にもビスマルクと言う登場人物がいたからだろう。ビスマルク自体、プレイヤーネームで使っている人物が多いので、考えるだけ無駄なのかもしれないのだが。



 自宅でテレビを視聴しつつ、SNS内のタイムラインをスマホで確かめていたのはビスマルクである。自室ではなく、広間でテレビは視聴しているが――見ている番組は格闘技番組だった。それも、ARゲームを使用した物。リアルの格闘技がオワコンな訳ではなく、衛星放送等を契約していない事もあっての視聴である。


「AR技術は、ここまで進んでいる。それは他ジャンルでも実証されつつあるな」


 ビスマルクの見ているスレは、AR技術を用いたバーチャルアイドルに関するスレだった。賛否両論はありつつも、リアルのアイドルで炎上案件のようなリスクを抱えるより、芸能事務所的には差し替え等も容易だろう――と言う意味で否定的な意見が少し多い。


 格闘技番組の方も『リアルの場合は怪我のリスクがある。バーチャルならば怪我で欠場はなくなる』と言う意見は多いだろう。それでも『怪我はなくても、別の事情で欠場リスクはあるだろう』と水かけ論は続くのだが。


「全てがスマホひとつで何でも出来るような――と言う時代になるのと同じように、全てがリアルからバーチャルへ替わるのもあり得ないだろうな」


 スマホを持たない人物が非難され、それだけで差別されかねないような時代になっては――それこそ、WEB小説で言及されている世界のようになるかもしれない。やはり、新しい技術があってもそれに全てが入れ替わるような時代は絶対に訪れない。それによって様々な障害があるのであれば、妥協案は示すべきだろう、と。


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