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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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9-6

・2021年8月22日付

細部調整


・2023年5月27日付

細部調整

 瀬川せがわプロデューサー達の情報交換も終了し、他のメンバーがゲーセンへと向かおうとしていた矢先――。


「八人目――?」


 まとめサイトの記事を見て、一番の驚きだったのは舞風まいかぜである。サイトの記事はあいねのバトル動画が拡散されているニュースで、そこまで驚く内容とも思えない。実際問題、マルスもあいねが動いている事には関心を持つが、相手の事まで気にはしていなかった。それでもあいねが戦っていた相手――。サイトで取り上げられていた画像を見て、舞風は思う部分があったのである。


(他のメンバーも知らない人物に加えて、現段階で遭遇した事もない。そのアルストロメリアが――何故、ここに?)


 プロゲーマーとしても有名で、いわゆるバーチャルアイドル的な存在――それがアルストロメリアである。しかし、その一方で創作作品にも同じようなモチーフの人物が数人いた。心当たりがない訳ではないが、現状では絞り込みが難しい。下手に事実とは異なる情報を話しても、混乱させる事は確実と判断し――今は言及しない事にした。


 仮にプロゲーマーのアルストロメリアだったら、彼女が鍵の持ち主とは思えないし、法則も異なってしまう。今まで鍵を所持していたのは、全て架空の人物だからである。その情報交換を終えて帰る所で、この情報を発見していた。いわゆる実在人物カテゴリーになるであろう彼女が、鍵を所有する人物――そうは思えない。


(どちらにしても、ここで判断するには情報不足ね)


 この事はマルスにも話をするのを寸前で止めて、他のメンバーも気付いていないので――ここで話をするのは得策ではないと。重要なのはSNS炎上勢力が、七つの鍵を同しようとしていたのか? 蒼流の騎士が何をしたかったのか? どちらにしても、現段階で第8の鍵と言う情報は不確定要素過ぎるのだ。下手に混乱させても、まとめサイト勢力等の情報戦である事も否定出来る要素もない。まずは、様子を見るしかないのが――現状では最適解なのである。



 まとめサイトの記事、それに関して情報のもみ消しを考えていたのは、想定外の勢力だった。彼らはスマホを片手に漫画喫茶等で偽情報の通報を行い、運営側に削除要請を出す。


「あの情報、何処から出てきたのか?」


「我々が流した情報ではない。あのまとめサイトもフェイクだ」


「ガーディアンが話がおとり捜査用にトラップを仕掛けたという情報も拡散している。まさか?」


 情報のもみ消しに動いていたのは、何とまとめサイトの管理人たち――最初の蒼流の騎士の正体である管理人と同じような存在だった。彼らは、高度な情報戦で相手をかく乱させていく内に、自分達が罠にかかったのではないか、という考えを持つようになっていたのである。その原因を生み出したのは自分達だが――明らかに疑心暗鬼となっており、連携も取れていない。


「自業自得とはこの事を言うのだろう。所詮、自分達だけが儲かろうと考えていた連中――烏合の衆と同類だったと」


 この光景をタブレット端末片手にコンビニ前で見ていたのは、ガングートである。彼女も様々なまとめサイトを見てきた人物の一人だが、ここまでWEB小説のテンプレをされると逆に呆れてしまう。


(あとは、向こうに足並みをそろえるべきか)


 ガングートの言う向こうとは、もしかすると舞風たちなのかもしれない。しかし、彼女の考え的にもガングートと組むなんて言い出すのだろうか? そこだけが心配の種と言える物だった。


 

 他のメンバーが瀬川のビルを出ていく頃、ある人物がゲーセンの入り口辺りで遭遇したのは――私服姿の黒のシュヴァリエだった。シュヴァリエの方は、単独で戦っていく事に限界を感じている様な表情だが、それを口に出す事はない。


 しかし、彼の方はシュヴァリエの状況を把握している。鍵の力もなく、頼れる人物もいるかどうか微妙な状態だ。更に言えば再びSNS炎上勢力に利用されてしまう可能性も否定できない。それを踏まえ、彼はシュヴァリエと協力する事にする。その人物とは、ナイトブレイカーだった。いずれ、こうなると予想していたのかは定かではない。

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