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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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9-2

・2021年8月22日付

細部調整


・2023年5月27日付

細部調整

 襲撃しようとしたまとめサイト勢力を一掃し、後始末はガーディアンに丸投げした団長は――草加駅へと向かう。その目的はアルストロメリアと名乗った人物との合流だった。何を行うのか、と言う前に合流が必須だろうか。


 先ほどの襲撃もあって、近辺に集まってくるギャラリーはいるのだが――団長はそれを無視して先を急ぐ。


(やはり、蒼流の騎士の力を使うには――)


 ARアーマーなしでスキルを実行しようとしたのが、そもそもの原因かもしれない。それ以上に団長も急がないといけない理由はある。他の鍵を持っている人物と合流する可能性だ。


 既にナイトブレイカーは合流している可能性があり、下手をすればガングートも合流しているのかもしれない。七人が全員同じ場所に集中するのは、団長が想定しているシナリオとは異なる物だ。確かに集まる事は悪くないし、デメリットが多い訳でもないだろう。


 しかし、それでも八月を前に集まられてしまうのだけは都合が悪い。今は六月であり、このタイミングで集まってしまうと――メインイベントをまとめサイトが拡散する危険性もあった。


(まとめサイト勢力は、明らかに八月と言うタイミングで何かを起こすのは分かっていたが――)


 八月は夏休みシーズンであり、いわゆるSNSを見ている時間が多い中高生も存在するだろう。そうしたユーザーを巻き込み、まとめサイト勢力は何か大きな事件を起こそうとしている。逆に『夏休みだから』という理由もあるかもしれない。


 しかし、団長が実行しようとしているのは別の計画であり、まとめサイト勢力が起こそうとした物とは全く違う物だ。向こうが炎上を前提にするのであれば、団長の方は逆に炎上阻止と言えるような物である。根幹自体が違っていた――。


(○○キッズなどに代表されるような勢力を生み出しているのが、どう考えてもまとめサイトのような悪意ある勢力だ)


 団長は過去に起きたSNS炎上案件、それもコンテンツ絡みで一定の法則がある事に気付く。その原因が、いわゆる悪意なくSNSを炎上させ、炎上が広がっていく様子だけを楽しむような○○キッズなどの勢力だ。


 特定コンテンツのタイトルが○○の部分に入るのだが、それが逆に悪意を広めているのかもしれない。純粋なファンが別作品へ乗り換えていく様子を――団長は指をくわえて見ているしかなかったのだ。自分の作品で類似事例が起きるまでは――。


 ○○キッズの定義には個人差があり、まとめサイト等の記述も非常に異なる案件だけに、団長も慎重に行動しなければいけない案件と言える。


「何としても、コンテンツを正常流通させる為にも――まとめサイトや炎上勢力を生み出す悪意の正体、それを発見する必要性が――」


 団長は急ぐ。全ては八月に入る前に――あのお台場で行われるイベントが始まる前に。


(なるほど、そう言う事か)


 急ぐ団長の姿を見ていたのは、ガングートである。彼女はARスーツを装着し、アーマーも装備済み。別の場所で起こった炎上勢力を物理鎮圧し、その帰りに団長の一連の行動を目撃していた。



 SNS上の情報を見て、団長の行動に不審な何かを感じているのはガングートだけではない。ビスマルクの方も、ゲーセン帰りに一連の襲撃を目撃しており、そこから蒼流の騎士が何をしようとしているのか――。


【蒼流の騎士、何を考えているのか?】


【ガーディアンによって削除されたまとめサイトは、ほとんどが草加市経由らしい】


【アカウント的な意味か?】


【東京二三区でも、既に別のガーディアンが動いているのでは?】


【草加市でまとめサイトを立ち上げるのが悪いだろう。SNS炎上禁止条例があると言うのに】


【しかし、その炎上禁止条例、他の都道府県でも同調するう話がある】


【本当か? それならSNS炎上がマスコミに取り上げられる事も減るのか】


【逆では? 炎上がマスコミに取り上げられるよりも、海外メディアが逆に取材殺到することも――】


 ビスマルクが見ていたスマホには、既に蒼流の騎士が起こした襲撃に関してのつぶやきが大量に拡散されている。その事もあってか、蒼流の騎士がバズり――日本でのトレンドワードになっていた。これを団長は、どう見ているのか?


「他のガーディアンか。秋葉原に存在すると言う話もあるが、近場では竹ノ塚か――」


 SNS炎上を阻止する為のガーディアン組織、それは草加市だけの話ではなくなっている。既に様々な迷惑行為が横行している様な秋葉原では、SNS以外にも治安維持でガーディアンが存在するし、竹ノ塚でもSNS炎上以外に交通安全等で動いていた。


 ガーディアンと言ってもSNS炎上阻止だけで動く訳ではないので、こうした事例を踏まえて都道府県で設置を考える動きがあるのは言うまでもない。


「どちらにしても、以前の悲劇の繰り返しだけは――」


 ビスマルクが懸念しているのは、以前に起きたSNS炎上事件である。詳細はまとめサイトにも書かれているが、それが事実と言う訳ではない。明らかに、一部の事件は黒歴史として抹消されていたのだ。一部の人物しか知り得ないような媒体にして、拡散されている程度のレベルまでに――。

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