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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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8-4

・2021年8月21日付

細部調整


・2023年5月26日付

細部調整


誤植修正

あいね・シルフォード→あいね・シルフィード

 商店街フィールド、さすがに人がいるわけはないのだが――街並みを含めた情景は再現されている。破壊不能オブジェクトが多いので、建物を破壊してのゴリ押しでターゲットまで向かう戦法は使えない。


 しかし、マルスがそこまでの戦法を使ってまで相手を倒そうとは一切考えて――いるかどうかは定かではないが。向こうのレッドカイザーも、マルスのプレイ動画をチェックしていない訳はない。行動パターンは読まれている事を否定できないだろう。


(相手はレッドカイザーだが、装備まで同じとは――?)


 マルスはバイザー画面に表示されたレッドカイザーのステータスに驚きを感じている。以前に戦ったレッドカイザーとは装備が微妙に違うのだ。厳密に言えば、向こうは特撮版を忠実再現――と言えるだろうか?


(この装備では参考にならないか)


 レッドカイザーは、カイザーウェポンと呼ばれる剣、キャノン砲、ドリルユニットを使う。これは、特撮版でも使っていたような気はする。しかし、レッドカイザーはWEB小説が原作だ。特撮版と言う概念があるのだろうか? もしくは、モチーフが似ている特撮ヒーローがいたという事か?


 それでも、自分のレベルがどれほどまでに強くなったのか――それを試すには絶好の相手なのかもしれない。今までの炎上勢力が弱すぎると言う訳ではないのだが。


「ここでマルスを倒せれば、自分が一躍有名になれるだろう。このレッドカイザーと共に」


 相手のレッドカイザーはプロゲーマーではなく、単純に乱入しただけのプレイヤーだった。マルスにとって、この相手では歯ごたえがないとは思うだろうが――ある事情を踏まえると都合は良いかもしれない。



 マルスのプレイをライブ配信経由でチェックしている人物がいる。様々なギャラリー、コスプレイヤー等も注目をしていた。マルスと言えば、SNS上でも有名になったキャラクターと言う事で、様々なニュースも拡散されている。


「ニュースによると、マルスが七つの鍵で一番強いらしいな」


「本当か? 自分はハヤトだと思うが」


「巨大ロボットヌァザ、あれが全力を出せるフィーウドであれば話は別だが――」


「レッドカイザーも、元々は巨大ヒーローでは? サイズまで同じになったら、マルスが余裕では?」


「ARバトルロイヤルは様々なアバターがクロスオーバーするような舞台だ。誰が最強なのかは個人差になるだろう」


 様々な声が聞こえるのだが、マルス一強は揺るがないと言う事もある。しかし、それは気のせいと否定するユーザーだっていた。実際、WEB上のまとめサイトは当てにしないようなユーザーが、マルス一強はひいきしているという声もあるほど。


(あいね・シルフィードを推す声はないか)


 マルス一強の中で、あいね・シルフィードを推すような声はない。他のメンバーはデータ不足な個所もあり、マルス一強になっている状態だという声だって否定できないだろう。そうした声も反映し、集計データを作る方が建設的な意見だと思うのは――気のせいなのか? 周囲の声は同調圧力等の影響を受けているかもしれない。


 その空気を嫌っていたのは、フード付きパーカーを着ていたガングートだった。彼女がここへ足を運んだ理由はマルスだろう。彼の実力を見たいと――。



 しかし、結果は語るまでもない物だった。相手の目的を踏まえれば、マルスが返り討ちにするのは明白である。マルスを敵に回した事自体が彼にとっても迂闊としか言いようがない。次に乱入、その次に乱入したプレイヤーも同じ結果になっていた。


(黒のシュヴァリエやFPSのキャラでは、相手にならないだろう。マルスはオールラウンダーと言うよりも――?)


 ガングートは、ふと彼の戦闘スタイルを見て違和感を持つ。本来のマルスがメインとするのは汎用的な運用である。それこそ、近接で戦う事もあれば遠距離で戦う事もあった。元原作だと、そういう戦い方がメインと言える。しかし、目の前でバトルをしているマルスは――明らかに近接特化と断言出来た。白銀の腕『アガートラーム』の影響もありそうだが。


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