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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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7-3

・2021年8月21日付

細部調整


・2023年5月25日付

細部調整

 レッドカイザーが電脳の海というかインターネットから発見したのは、まさかの情報だったのである。その一つがあいね・シルフィードに関係する六代系女子、もう一つは黒のシュヴァリエに関係する物だった。


『これが事実とすれば、彼も一連の法則に該当しない。振り出しに戻るのも納得と言えるのか』


 その内容は、黒のシュヴァリエが登場するゲーム作品に関する記述。それによると――元々は黒のシュヴァリエと言う人物はプレイヤーが操作出来るキャラクターの一人に過ぎない存在なのである。唐突にピックアップされたのには、攻略サイトに掲載されている攻略法にあった。


 一見すると、普通に黒のシュヴァリエの技解説等を書いているように見えるのだが、その詳細は――驚くべき物である。実際にゲームをプレイした事のないレッドカイザーでは内容が解読できない為、この情報は舞風まいかぜ瀬川せがわプロデューサーの元に送られた。


「そう言う事だったのか。途中で呼びだす人物のチョイスを変えたのは、意図的だったのか」


 瀬川はレッドカイザーの発見した情報を見て、即座に理由がわかったのである。実際、このゲームをプレイした事もあったからだろう。


 ジャンルとしては、協力プレイタイプの狩りゲーと言うジャンルで、瀬川の開発したゲームもアクション要素はないが近い者はあるかもしれない。登場する敵を倒し、倒した敵から素材を入手、その素材で武器等を作って強くなっていくという流れを持つゲームで、爆発的にヒットした作品から様々なフォロワーが生まれている。


 フォロワー誕生の経緯は格闘ゲームやリズムゲーム等と似ているだろう。しかし、リズムゲームの場合は複雑な事情を持つが。


『一体、それはどういう――』


「明らかにバズ狙いの人選を始めたとしか思えない。実際、あいねも六代系女子に当てはまるかどうかで炎上した事もある」


『まさか、あの蒼流の騎士はSNS炎上を?』


「炎上自体を狙っている訳ではない。SNS炎上は草加市内で起こせば犯罪と認知される」


『ネット炎上で犯罪? それは、どういう事だ』


「もはやフィクションだけの問題ではなくっていると言う事だろう。SNS炎上が原因の大規模テロが起きるだろうと言う――?」


 レッドカイザーと瀬川が話をしていく内に、まさか――と考え始める。レッドカイザー自身もSNS炎上を阻止する為に戦っていたはずなのだが。その一方で、瀬川は何かが引っかかると思った中で、自分の発言から何かを閃いた。


「まさか、SNS炎上を――」


 瀬川がどうしても気になっていたワードを関連付けて、蒼流の騎士の検索をすると――その予想は的中した。ビンゴと言う事はなかったが、そこから更に別のワードを追加して検索した結果、思わぬワードを発見する。


(なるほど。舞風を知っている様な口調だったのは、この事か)


 舞風を明らかに蒼流の騎士は知っている口調だった。自分に送られた動画では舞風に言及はされていないのに。もしかすると、あの動画自体が一本になっている物を編集で分割したのだったら――。


(仮にそうだとして、彼の正体は何者なのか?)


 どうしても引っかかるものを感じ、蒼流の騎士が登場するWEb小説作品のタイトルを検索サイトの検索窓に入力した。そして、その予想は見事に的中したのである。蒼流の騎士がマルスを呼んだ理由も、大体察した。


「コラボ枠――と言う事か。確かに、この作品をこちらの作品とコラボ仕様と言う話はあった」


 マルスの登場するゲーム、そちらへ蒼流の騎士の出てくる作品を出す予定があったのである。実際に出すのは主人公であり、蒼流の騎士はあくまでも第二弾辺りで検討する範囲のレベルだったと言う。


「後に蒼流の騎士の登場を希望するメールは実際にあった。しかし、脅迫状を思わせるメールはなかったのも引っかかる」


 仮に想定している人物が蒼流の騎士だとしたら、動画を出したのが彼だとしたら――。自分だけで考えるには課題が多すぎる為、それをハヤト・ナグモを通じて舞風に連絡しようとする。


「出ないのか?」


 スマホで連絡を取ろうとしたが、ハヤトが出るような様子もない。ジャミングが入っているエリアにいる訳でもないのに。しかし、実際には舞風の自宅でゲーム中だったので手が離せないオチだった。



 舞風の自宅、そこでコーヒーを取りに行っただけの舞風はマイアのグラフィックを見て、言葉も出なくなった。


(似ている――確かに、マルスの言う事も一理あったという事ね)


 その後もマルスとハヤトはゲームの方に集中し、舞風の方を振り向く事はなかったのである。その一方で、テーブルに置かれたスマホに着信があるのに舞風が気付く。


(瀬川プロデューサー? 一体、何が――)


 さすがに自分のスマホではないので、勝手に出る訳も行かない。結局、この着信は途中で切れてしまった。急用であれば別の連絡手段を使う事もある為か、この通話も重要度は低いのだろう。それが舞風の考えである。

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