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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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6-3

・2021年8月21日付

細部調整


・2023年5月23日付

細部調整

 草加市某所、オープンしたばかりのARフィールドでは道場破りと言わんばかりに様々なプレイヤーがある人物に挑んでいた。それが人物なのかも疑わしいが、その外見は魔法少女と言うよりは変身ヒロインに近いだろうか?


 肌の露出が少ないタイプのその衣装は、アダルト系や深夜アニメで見られるようなセクシー路線とは無縁かもしれない。それでも、彼女をあっさりと特定できる要素はいくつか存在するだろう。変身前がいかにも地味でメガネを着用している事。


「また十人抜きされたのか!」


「プロゲーマーでも歯が立たないとは」


「むしろ、プロゲーマーは善戦した方だ。それ以外が弱すぎる」


「少し前にSNSで話題になった魔法少女では?」


「まさか? 確かに肌色部分が少ないコスチュームでラノベ出身作品があるとは思え――!」


 センターモニターでバトルを見ていたギャラリーは、あまりにもふがいない乱入者に野次を飛ばしているようでもある。その一方で、冷静にある程度は追い詰めた一方で詰めが甘かったプロゲーマーは評価する声もあった。更に言えば――乱入者が戦っている対戦相手も 特定が出来ているようでもある。


(あの人物が、あいね・シルフィードか)


 人ごみの中から、モニター上の画面が見え、その姿を見て驚く表情をしたのはビスマルクである。相変わらずのメイド服姿なのに、周囲からは指摘される様子もない。ギャラリーはビスマルクもする―するほどに集中しているのだろう。ARフィールド内はコスプレ許可がされているが、ここはオープンしたての為かコスプレイヤーも少なかった。


(さて、時間に余裕があれば――)


 周囲を見回し、ARフィールドの待機列を探すのだが、それっぽい列がない。しかし、センターモニターを見ると『満席』表記がある。どうやら、センターモニターでデジタル整理券を入手してそれをフィールドで認識させるタイプのようだ。



 十人抜きがされた後、あいねは元のセーラー服にも似たような私服姿に戻る。この辺りの演習等も女児向けの変身ヒロイン物に近い。その後、あいねはこのフィールドでプレイする事はなかった。しかし、ソレと入れ替わりで姿を見せたのは――予想外の人物である。


(これが、この世界のARゲームか)


 蒼いインナースーツ姿、更にはメットを着用して素顔を隠している人物がフィールドにログインする。その姿を見て、ギャラリーの一人は『パルクール・サバイバーのプレイヤーか?』と驚く。ARスーツ及びガジェット自体は他のゲームの物も流用が効くだろう。


 その一方で、バランスブレイカーな装備はゲーム中で運用は出来ない。仮に使えたら、ゲームバランスの破たんは確実なのに加え、アウトの部類になる。


「あのインナースーツ、アーマーが装着されていくタイプか」


「コスト3グループは久々に見た。あの魔法少女が2と言うのも嘘みたいだが」


「2と言うよりは2.5と言う可能性もあるだろう。運営側の見解次第だな」


「武器の方は特にないような気配もする。持ち込み武器でエラーが出たのだろう」


 よく見て見ると、ログインした人物の装備は蒼色の実体剣タイプのブレードだけである。他の射撃系武器は装備されていないと言うよりは、指摘通りに持ち込みの段階でエラーなのかもしれない。



 ログインしてきた人物、それはナイトブレイカーである。彼の特徴ある武器と言えば、全長三メートルに近いロボットタイプのパワードアーマーだろう。それらしいアーマーも装着していないので、もしかするとそちらもアウトだったのかもしれない。


(ARアーマーは――そう言う事か)


 メットに表示されているエラーメッセージは武器が持ち込みエラーである事を警告していた。それ以外にも大型ARアーマーに関しては持ち込みは出来たものの、ある意味でも必殺技扱いにされている。下手に使い放題になって無双するよりは、持ちこめただけでも問題ないという様子だが。


(この世界のARゲーム、見極める必要があるか)


 ナイトブレイカーとしては、下手にやり過ぎて警戒される事の方が逆に不利と考えていた。武器類が使用不可だった事は想定の範囲内である一方で、ARアーマーが持ち込めたのは意外という反応なのは――この為か。

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