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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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5-4

・2021年8月20日付

細部調整


・2023年5月23日付

細部調整

 あいね・シルフィードのいるフィールドは、さりげなく――このARゲームエリアの近くと言えた。距離としては数百メートルだろうか? しかし、このゲームに関しては百円でプレイ出来るかと言うと――。


「そう言う事か。あのゲームだったら、この近くにあるはずだろう。どうする?」


 瀬川せがわプロデューサーは可能であれば、すぐに現地へ向かえるという事で三人に相談をする。


「あのゲームは三分一ラウンドバトルのはず。おそらく、既に時間の半分は経過している」


 ここで見た方が早いと提案したのは舞風まいかぜだった。マルスとハヤト・ナグモも同じ意見らしい。本来であればパルクール・サバイバーのロケテストエリアへ向かう予定なので、そこへ寄ると遠回りになるだろう。


(確かにタイマー表示は、残り九〇秒と言ったところか)


 確かに舞風の意見も正しいので、瀬川は自分の意見を取り下げた。しかし、この時間経過で相手の方が圧倒的に削られている状況は驚くしかないだろう。



 あいねの対戦相手は、レベルこそはあいねに劣るが実力者だった。それは周囲のつぶやき等を踏まえれば一目瞭然である。既に五連勝はしているプレイヤーだと言うのは分かるが――。


「あの剣使いが勝つのは決まりだろうな」


「相手は射撃系なのに? 懐に潜り込んで一撃と言うタイプか」


「それに近いだろう。その戦い方で、何度か勝利しているという話も聞く」


「それって、黒のシュヴァリエの使い方に似ていないか」


「確かにゲームジャンルは違うが、類似したスタイルだろう」


「今、黒のシュヴァリエと言ったが――あの外見、どう考えてもその本人では?」


 ギャラリーの一人が、銃剣らしきを物を持ったコートの剣士を指差す。フィールドにいた、あの剣士こそ黒のシュヴァリエ本人だったのである。顔こそはフードで隠しており、素顔は確認出来ないが。もしかすると、コスプレイヤー疑惑もあるが――それを判別する材料は不足しており、今は周囲が本人と思っているようだ。


 しかし、実際のバトルではシュヴァリエと似たような接近戦メインの剣術、牽制で使用する射撃武器と使い分けてはいる。それでも――付け焼き刃に近いような戦術では、あいねの前には歯が立たない。まるで、あいねが使っている戦法は原作小説で相手の魔法少女を無力化する際に使用していた、それこそ独自の格闘術と言うべきか。


 似たような格闘技がある訳でもなく、他の格闘ゲームからの流用でもない独学の格闘術、拳をメインとしたその技はシュヴァリエを圧倒する。期が付けば、時間切れ前にはシュヴァリエのライフはゼロになっており、敗北をしていた。典型的なかませ犬だったと言うべきか。



 そのバトルを遠くのセンターモニターから観戦していたのは、蒼流そうりゅうの騎士である。またもや誤算なのか――と思ったが、決定的な物を確認し、あのシュヴァリエはコスプレイヤーと断定した。


「驚かせるな。こちらとしても、あっさりと鍵の持ち主が倒されると楽しみが減る」


 右手に握られていたガジェットは別の鍵であり、わずかに見えるネーム部分にはデンドロビウムとあるのだが――。


「それに、こちらとしても一連の炎上勢力を一掃するまでは――終わらせられない」


 その後もあいねが乱入し来るプレイヤーを撃破していき、リミットの一〇勝まではあっさりと到達していた。あいねの行動を好き勝手に動いて――と批判するような様子はなく、逆にSNSの悪目立ち勢力を潰せれば都合がいいとも考えている。

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