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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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30/112

5-2

・2021年8月20日付

細部調整


・2023年5月23日付

細部調整

 ARゲームエリアで話をしていた四人、舞風まいかぜ、マルス、瀬川せがわプロデューサー、ハヤト・ナグモは食事後に別の場所へ移動する。到着した場所は歩いて数分程度の距離にあるARゲームエリアで、数人程度のギャラリーがモニターの前で足を止めているのが遠目で見ても分かった。


 丁度、パルクール・サバイバーのロケテ映像が大型モニターに表示されており、ソレに足を止めているようである。


(あれがパルクール・サバイバー? 思っていた物と違う)


 舞風は、目の前にあるのがパルクール・サバイバーとは信じがたいような表情をしていた。パワードスーツに近いガジェットを使用し、設定されたコースを走るスポーツ――それがパルクール・サバイバーだった。


 モニターに映っていたのは、明らかにパワードスーツと入っても三メートルくらいの大きさである。自分が見ていたのは、確か五メートル辺りの大型ガジェットもあったはずだろう。それが、どういう事なのか?


(さすがに、コース的な事情でも大型ガジェットを使うと、ARがCGで出来ているからと言っても――地域住民から苦情が来る可能性もあるのか)


 ある程度のアレンジであれば、想定内とは思うが――さすがにあのサイズを再現しようとすると、地域住民からの苦情も避けられないか。ハヤトのヌァザのような大型ロボットでも場合によって驚かされてしまうような情勢では、非常に厳しい選択だったのだろう。


(どちらにしても――)


 舞風はふと思った。大型ユニットでなくても、ARゲームとして再現できる作品はあるだろう。

その中から、どうしてパルクール・サバイバーを選んだのか、と。舞風がモニターから視線を通路の方へ向けたその時、目の前に入ってきたある人物を見て動揺を隠さずにはいられない。明らかに見覚えのあると言うレベルではなく、むしろ関係者に近いと言ってもいいような人物だったからである。


(あれは、ガングートの使っていたドール? まさか――)


 外見こそは実際の小説に出ていたドールと異なるようだが、顔に関しては似ていると言ってもいい。単純に他人の空似で片付けられるような流れではない事を、この段階で舞風は察したのである。


(ますます、あの法則が外れている事の証明に――)


 先ほどまで話していた法則、それが外れるような現実を舞風は知った。しかし、それを裏付けるような証拠はない。彼女に関しても本当にあのガングートなのか確かめる手段が、現状ではないからである。絵師が同じで別キャラだったというのも稀にあるだろうが、今までの出現が確認されたキャラクターは全て担当絵師が違う。


 その路線も、おそらくは外れだ。絵師が全く同じだった場合、呼びだした目的も『その絵師の画風に反論する人物を炎上させる』等のような目的に変わるかもしれない。今回の事件には、そうした個人的な私情や恨みなどと言ったケースはあり得ないとも話していたばかり。


 

 ロケテストの中継が終わった辺りのタイミングで、四人は別のエリアへ向かう事にした。丁度、ロケテストの行われているエリアである。


 しかし、その矢先で先ほどまでロケテストのライブ中継を映していたモニターで――。


「あの魔法使いは?」


 ハヤトは中継に映し出されていたのが魔法使いだと即答。その理由は、該当する魔法使いが浮遊の魔法を使っていたからだ――と。しかし、ドローンが飛ぶのでも事件になりかねないようなご時世に浮遊魔法なんて――と考えたのは瀬川の方である。


「あれ、魔法使いじゃないわ。厳密には魔法と言うカテゴリーに当てはまるけど」


 舞風は該当人物の細かいコスチュームなどを見て、魔法使いではないと即答する。それに、浮遊魔法と思われていたのは跳躍力の強化であり、厳密にはジャンプだった。


「自分も見覚えがない。一体、アレは――」


 マルスも魔法使いとは違うという指摘を聞き、該当人物の見当が付かない。マルスの仲間たちにも魔法使いはいるし、登場人物の中には珍しい魔法を使う人物もいるだろう。それでも、該当人物の外見は明らかに見ないタイプのコスチュームだ。そして、マルスは周辺を見回して――それらしい人物のコスプレイヤーを発見する。


(あの衣装が似ている? しかし、明らかに魔法使いとは到底思えないような――)


 魔法使いと言うよりも、その衣装は舞風の自宅で見た変身ヒロイン物等のカテゴリーに該当しそうだ。しかし、あちらは子供向けと言う事で色々と細部を変更している個所はあるのかもしれないが、向こうは明らかに――。

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