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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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29/112

第5話:もう一つの光と闇

・2021年8月20日付

細部調整


・2023年5月23日付

細部調整


誤植修正

この規格→この企画

あの規格→あの企画

 蒼流そうりゅうの騎士は完全に誤算をしていたのかもしれない。その誤算は――これで何度目だろうか? 最初にマルスを呼びだした人物が考えていた方のシナリオに進んでいるのだろうか?


 そうなると、これを軌道修正させていく事が重要なのかもしれない。


「向こうが何をしようとしていたのかは、大体察する事が出来る。問題は――その後で何を起こそうとしていたのかだ」


 ガーディアンも大体の事は把握していたらしく、マルスに関しても調査自体はしていたようである。全ては、あの時から始まっていたのかもしれない。ガーディアンが別のまとめサイトの一件で草加市へ向かった、あの時から。



 今から数週間ほど前、一連のまとめサイト摘発事件の際に初代蒼流の騎士を名乗っていた人物を発見し、彼は事件の真実を聞きだした。その真実とは、やはりというか一部の特定コンテンツだけを広めるだけの計画だったのである。そうであれば聞きだす必要性がないと思われるが――。敢えて聞きだした内容に関して、一時期にピックアップされた事のあるSNS炎上を題材としたWEB小説が――彼の頭をよぎった。


(それこそあり得ない話だ。あれはネット上でも都市伝説として見る方向で決着しているはず)


 あるWEB小説の内容を巡り、実はノンフィクションではないのか――という議論がネットの片隅で起こる。これは大きくまとめサイト等で取り上げられることなく、それこそごく一部の読者の間で起きた小さな出来事に過ぎなかった。しかし、それを信じざるをえなくなる事件はまとめサイト管理人を確保した直後に起きる。


 それが――あのARガジェットを発見した出来事であり、その後に蒼流の騎士へ変身出来たあの日の出来事だった。


(全ては、蒼流の騎士のガジェットを拾う段階までもまとめサイトの思うつぼなのか?)


 さすがにそれはないだろう、とは思うが――彼らのやり方としてはあり得る手口でもある。自分達が途中まで行っていた物を別人に任せ、美味しい所だけを持っていくというパターンだ。


「だが、連中の思うようにはさせない。SNS炎上は――全ての世界で起こってはいけない物だ」


 彼は改めて決意する。SNS炎上という存在をこの世界だけでなく、全ての世界で起こしてはいけない、と。上空を見上げると、そこには七つの浮遊大陸が浮かんでいる。あれもまとめサイト勢力が用意していた置き土産だろうか?



 蒼流の騎士が姿を消した直後、ナイトブレイカーは周囲を見回し――ここが本来の場所と違うのであれば、と考える。地形や施設も違うだろうし、鉄道やバス等の交通機関はあったとしても、電子マネーのシステムも異なるだろう。


 そこで、彼はARガジェットを起動し、電波が送信できるかどうかを確認した。こちらに関しては出来たので、そう言う事かもしれない。


(特殊な電波が流れている訳ではないのか)


 ジャミング電波を含むような電波ではなく、この周辺で発信されているのは普通の電波のようだ。さすがに人に害があるような電波が発信されていたら、それこそ一大事だろう。


(しかし、ここは自分がいた場所とは違う。下手に介入すれば――)


 ナイトブレイカーが懸念したのは、過剰な介入でSNS炎上等を広げてしまっては――と言う事である。下手に炎上させてしまうと、それこそ自分に対する風当たりも悪くなるだろう。


 そして、風評被害も避けられない。ナイトブレイカーが何処かへ移動しようと、ガジェット用のバッテリー充電スペースを目視で発見する。さすがに規格も違うだろう、と近づいたのだが――そこに設置されていたのは衝撃的な物だった。


(この世界でも、この企画自体があるだと?)


 あの企画自体が蒼流の騎士の言う所の『フィクション』だと思われた。更に言えば、ARゲーム自体は存在しても『パルクール・サバイバー』のような2.5次元にも近いようなARシステムはあり得ない。技術の関係上でも『ファンタジー』と否定されてもおかしくないからだ。それなのに、目の前にはARガジェットのシステムをベースにした設備があったのである。


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