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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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28/112

4-7

・2021年8月20日付

細部調整


・2023年5月22日付

細部調整

(ARゲームは変わった。イースポーツが拡散し、様々な分野で展開されるようになってから――)


 彼は周囲を見回す。そこに見知った顔はないのは当然だが、次に場面が切り替わった時には草加市にいた。


 強化型のラバースーツ、バイクでは被らないような特殊なバイザーメット、それに様々なガジェットを装備した人物である。彼は何となくだが、ARゲームの今が変わりつつあるのを把握していた。


(ARゲームは変わった。企業の利益を独占するような時代は終わりを迎え、ユーザー主導型に変わった)


 目の前にいるのは珍しい姿の人物だったが、それを即座に蒼流そうりゅうの騎士と認識した。何故認識出来たのかは分からない。元のゲームでコラボしていた可能性もあるが、もしかすると別路線だろうか?


 しかし、目の前の蒼流の騎士に自分が認識できるようなコードや人物ではないのは――何となく分かる。同じアバターを所持しているだけのプレイヤーと言うには、周囲の草加市の光景も自分が見ていた物とはずいぶん違っていた。


(ARゲームは変わった。個人ユーザーが誰でもプロを目指せるような環境、それを都道府県が後押しする様な形で)


 蒼流の騎士は何も語らない。彼としては想定外の人物を読んでしまった、そう直感しているからだ。それは彼も同じで、あの人物は危険だと――ゲームをプレイし続けた事による、長年の勘による物だろう。


 プロゲーマーとしてのスキルなのかは分からないが、一メートルも満たないような距離にいた彼は――瞬時に三メートルは距離を取り始める。それ位に蒼流の騎士が危険と感じたのだろう。汗一つ見えるような状態ではないのはお互い同じだが。



「フィクションで無双し、リアルで受けた負の感情を発散するようなコンテンツが消耗品のように生み出される――」


 蒼流の騎士の一言を聞き、明らかに敵意を持っていると感じた。鍵と呼ばれる物を託されたのだが、それも一種の自分を監視する為の物だろう。右手に握られていたビームの刃を展開出来る筒を握り、それを展開する準備も出来ていた。


「フィクションとノンフィクションは別物だ。それは作品と作者が分離されるのと同じように」


「ナイトブレイカー、それが君のコードネームだったな」


「コードネームは、あのゲームでは特に意味もなさないだろう」


「それはお互い様だ。こちらとしても、ロケテストを知る前に呼んでしまったからな」


「呼んだ? 一体、どういう事だ?」


 お互いに話をしているが、何を話しているかは他のギャラリーには分からない。何故かと言えば、両者ともにメットの内蔵スピーカー経由で会話をしているからだ。そして、最後に蒼流の騎士は『それをここで語るのか?』と言わんばかりに無言で、姿を消したのである。

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