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ヴァーチャルレインボーファンタジー【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり


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26/112

4-5

・2021年8月20日付

細部調整


・2023年5月22日付

細部調整

 草加市内にあるARゲームアミューズメントエリア、それはARゲームのテーマパークとも言うべき場所だった。過去に計画されていた聖地巡礼計画では、ここを拠点に様々な展開をする予定だったらしい。


 しかし、その計画はSNSまとめサイト等の勢力が炎上させ、失敗したとも言われているが真相は不明。この話でさえ、一種の都市伝説やフィクション扱いする傾向があり、真相を知ろうと言う人物が少ないのも原因か。


「えっ、なんで!?」


 エリアの入口にいたのは瀬川せがわプロデューサーであり、その隣にいたのはハヤト・ナグモだった。そのツーショットだけでも舞風まいかぜとマルスには衝撃の光景でもある。一体、どのような経緯で合流したのか? あまりの展開に目の前の光景を見て、若干だが声が裏返ってしまう。それ位の衝撃はあったのだろうか。


「色々と言いたい事はあるだろう。しかし、今の重要課題は七つの鍵だ」


 瀬川が放った一言、これによって話の順序としては七つの鍵が再重要であると悟る。七つ揃った可能性がゼロとは言えず、早い段階でSNS炎上勢力等に悪用される前に保護する必要性もあったから。



 エリアを散策していく内に、四人はフードコートスペースへと到着した。そこへ到達する前にも様々なARゲームを見て回っていたが、特に大きな収穫もなかったのである。


 ARゲームフィールドでバトルが展開された理由を知る為でもあったが、結局は分からずじまいに終わっていた。フードコートでは食事をしながらではなく、ソフトドリンクだけで話をする事に。あくまでも、食事会と言う訳ではないからである。


「七つの鍵、その候補になる作品は異世界転移物ではないか、そう思っている」


 話を切り出したのは、瀬川の方だった。理由はマルスの登場する作品も、異世界転移した主人公を中心としたジャンルだから。異世界転生という路線も探ったが、こちらは有名作品が多いのに加えて、SNS上での話題も絶えないだろう。そうなると、あの蒼流そうりゅうの騎士が利用するだろうか? その疑問が浮上する。


 実際、マルス、レッドカイザー、ハヤトに共通するのは異世界転移で舞台となる場所へやってきた事だ。ジャンルを統一させないと、矛盾が生じるとでも向こうは考えている可能性がある、と言うのが彼の意見だった。


「その意見には同意するわ。それでも異世界転生と異世界転移の作品を混ぜたクロスオーバー作品だって存在するし」


 舞風は異世界転移と異世界転生の作品がクロスオーバーした事ある事例を踏まえ、本当にそれだけなのか――と反論。あくまでも意見の一つなので、強く主張はしない。これも理由には弱い部分もあって、何とも言えない箇所だからだ。



 一方で、炎上勢力を片づけて行くたびに何かの裏があると考え始めたのは、ガーディアンの男性だ。彼も実は――であり、SNS炎上勢力のやり方には不満があった。ガーディアンは、あくまでも特定作品ばかりの炎上に対して動く訳にはいかないだろう。


 それこそ贔屓ひいきと言われる事になり、ますます炎上を加速させてしまうからだ。ただし、緊急事態である時にはその限りではない。


『我々も警告はしたはずだ。ガーディアンが私情で動き、特定作品ばかりを擁護するような動きを見せればどうなるか?』


『ある炎上事件がどういう流れになったのか、忘れたわけではないだろう。それを繰り返しては、逆にコンテンツ市場は特定芸能事務所が制圧する』


 自分の意見を上官の女性にぶつけた際、彼女は冷静に分析して彼に対して言った――。面と向かって言われた事もあり、その時の感情がどうなったのかは、語るまでもない。この男性は単純に復讐と言う感情で動いている訳ではないが、そう周囲には見られているようである。


「ガーディアンが中立だと言う事は分かっている。それでも、こっちはやらなければいけない所まで来ているとは――」


 SNSの発展は、光だけがピックアップされている訳ではない。迷惑系まとめサイトの存在は、時に大規模テロと同規模なSNS炎上を引き起こしたことだってある。この男性は、その犠牲者でもあるのだ。何としても、SNS炎上という誰かが傷つくような連鎖を立ちきる事――それが必要なのだ。


(まさか、あの――マルスと言ったか。彼を呼び出したきっかけが、これだったとは)


 右手で強く握っている小型のガジェット、これは蒼流の騎士のアバターキーと呼ばれる物だ。いわゆる、ダウンロードをする為の鍵と言ってもいいだろう。これをあの時拾い、それとは別件でまとめサイト管理人を確保して事情を聞きだし、そこから一連の事件を知った。


「まるで、マッチポンプじゃないか」


 この言葉が自分にとっての皮肉なのかは分からない。今は、コンテンツ市場の危機を日本に知らせる為に――蒼流の騎士として戦うしかないのだろう。

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