表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
能力ガチャを引いたら、武器ガチャが出ました(笑)  作者: 通りすがりの医師
第二章 冒険者となり大暴れせよ
25/170

#24 初、依頼受注

「おめでとうございます。これであなたは『Eランク冒険者』です」


 受付嬢から青いカードを手渡される。

 これは『ギルドカード』とか言うらしい。このギルドで冒険者をやっていると証明するための物……と言ってたが使う機会あんのかね。とりあえず持っとかないといけないらしいが。


「どうします? 何か依頼を受けてみますか?」


「ん〜」


 早速か。どうするかな。特に腹も減ってねぇから受けるのはいいんだが、問題は……


「ウェンディ。お前これからどうするつもりだ」


「もちろん、マコトに同行し手助けする。さあ依頼を選んでくれ。なんでもいいぞ」


「だよなぁ」


 わかってた。何でかって、ウェンディは俺に色々と感謝してるようだが、向こうは俺に何一つ返せていない……と勝手に思ってるようだ。俺としてはどうでもいいけどな。


「騎士団の仕事はいいのかよ、本当に放っておいても」


「今日は王都内の巡回の予定だったがな。他に何人もいるし、なによりこの国は平和だ。少しくらい平気さ」


 言い方としては本当に大丈夫そうなんだよな。ま、気にしなくていいんだろ。彼女を信じよう。

 あ、信じる前にもう一つ。


「受付さんよぉ、ギルドって国の公認とかじゃなさそうだよな、なんとなく。騎士団とか魔術師団が介入? しても問題はないのか?」


「はい、許可さえ取っていれば」


「団に直接か!?」


「はい」


 おい普通にダメじゃねぇか。騎士団に許可取らねぇとじゃん。そう思いつつウェンディを見ると、


「……二人ならすぐに済むから、報告しなくても問題ない」


「降参だ」


 粘り強すぎ……俺は肩を落として了承した。

 ってかウェンディお前、クールでキツい性格かと思ったら、そりゃ見てくれだけじゃねぇか!


「では、とりあえず選んでみてください。EランクにはEランクの適した難易度の依頼がありますので、あちらの中から」


 受付嬢はたくさん紙が貼り付けられた掲示板を指差す。言われるがままその前まで向かい、掲示板とにらめっこ。

 と言っても文字が読めません。


「騎士的には、どれが最適だと思う」


「食材調達……とかでは物足りないか貴様には。だったらこの……『ゴブリン討伐』とかがいいんじゃないか?」


「ゴブリンて、魔物だよな」


 すごく聞き覚えのある名前だ。前の世界でも有名だったっけ。詳しくは思い出せねぇ、興味が無かったのかな俺。

 そんな童話とか伝説にだけ出てくるようなモンスターが、この世界じゃ実在しちまう、というか当たり前なんだよな。まだ慣れない。


「一個体なら全く強くない。だが集団で来ると厄介だ。まあ、我々が共に行くなら恐れる相手ではあるまい……おっと、そうか貴様は文字が読めないんだったな可哀想に……『依頼者:木こり。最近近くの森にゴブリンが増えて手に負えない。十体くらいは討伐してほしい、あとは何とかする』という事だ」


「なるほど、んじゃそれにするか」


 その紙を受付へと持っていく。


「承りました、受注ありがとうございます。この森へは……王都を出て、まっすぐ歩くとすぐに着きます。ゴブリンはあなたにとっては強くないでしょうが油断は禁物です。いってらっしゃいませ」


 受付嬢はにっこり笑っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ