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能力ガチャを引いたら、武器ガチャが出ました(笑)  作者: 通りすがりの医師
第四章 転移者と接触せよ
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#114 ランクアップの瞬間?

 魔王ツトムと戦って、エバーグリーンと話して、ジャイロへの罪悪感も拭い去って、翌日。

 とりあえず一体だけだったが森でオーガを討伐した俺には、ランクアップが待っている。


「おはよう! 今日はどっか行くの?」


「ギルドに行くぜ。ちょっとした自分へのご褒美……みたいな意味を含ませてな」


 起きたばっかりで寝癖のついてるプラムに応答。ランクとかそんなに興味ねぇけど、気分転換には悪くないと思ってる。

 魔王のことを知ってるのは俺、エバーグリーン、あとはエバーグリーンからジャイロやウェンディ辺りが聞いてるかなってぐらいだ。知らないプラムが呑気に見えるが、話すにはまだ早い。


「じゃあ私も行くー!」


 別に危険とかねぇから、ご勝手にどうぞって感じだな。



▽▼▼▽



 プラムと二人でギルドに到着し、出迎えてくれたのはいつもの受付嬢だった。


「あっ、マコトさんお久しぶりです。ランクアップの依頼は完了しましたか?」


「完了だ。時間かかっちまったしまだ森にオーガ少なくねぇし、ギルドや依頼主には迷惑かけたな」


「とんでもございません!」


 オーガは『オーラで殴る技』の練習として、依頼に関係なく今後も狩りまくるつもりではあるが。

 会話の意味がわからずついてこれないプラムが隣にいたから、


「この依頼を完了したらランクアップできますよ〜って依頼を受けてたんだプラム。やっと報告に来れたんだよ」


「なんだ、今日は魔物と戦いに来たんじゃないんだ……マコトのランクなんてどうでもいー」


「お前な……」


 さっき一応『自分へのご褒美』って言ったろクソガキ。なんでご褒美が魔物と殺し合うことなんだ。


「……まぁ、とにかくオーガ討伐したんで……EからDになるんだっけ? ランクアップを頼む」


「え? いや、その前に……」


 どうしたんだ言葉に詰まってるような受付嬢は、俺のことを『信じられないわこいつ』って感じの目で見てくる。

 なんだ? 顔にゴミでも付いて――



「オーガ討伐の、証拠を見せていただきませんと……」


「……あっ」



 そうだったぁぁぁ!!! やべ、完全にやらかした恥ずかしいわコレ! ランク上がるっつってんのに今更なんてミスしてんだよ俺は!


「え、忘れたの? マコト、まさか証拠忘れたの〜!? あははははっ、だっさ〜!」


「うるせぇんだよ! お前こらクソガキ!」


 痛いところ、キツツキレベルで突いてくるプラム。俺は容赦なく『くすぐり』という必殺技を実行する。


「ギャー! あははは、息できな、息できないぃ〜! ちょ、ほんとやめ、あぁははは!」


 プラムはギルドの真ん中でのたうち回る。だがさすがは美少女、周りからの目は老若男女問わず温かい。


「……よし、終わり。どうだ受付嬢、今のショーの代金として俺をランクアップするとか」


「癒やされましたけどダメです! 諦めて証拠を持ってきてくださいね!」


「ちくしょぉぉ!」



 ――けっきょくその日の内に、俺は八つ当たりでオーガを五体くらいぶっ飛ばして角をゲット。

 Eからようやくランクアップして、俺は『Dランク冒険者』となったんだ。


これで四章は終わりです。

五章はとにかくハイテンポにストーリーを進めて、次の六章が最終章となる予定です。

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