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二匹のクラゲ

作者: 冬野みかさ

青い地球の一つの海に

二匹のクラゲがいました。


クラゲはいつもぷかぷかと浮いて

空を見上げていました。


クラゲはいつも相手の事を思いあって相手の事を考えて二匹で支え合っていまし

た。

手をしっかり繋いで離れないように。

いつも側にいられるように。

二匹はいつも大好きな歌を歌っていました。

二匹で顔を見合わせて。

二匹は幸せでした。


しかし

ある日、片方のクラゲが病気になりました。

少しずつ溶けていってしまうクラゲの体。

もう一匹のクラゲは毎晩神に祈りました。

クラゲの病気が治るのなら自分は、どうなってもいいと。

今まで一緒に支え合っていたクラゲがいなくなってしまう事に耐えられない。

そう思いました。


毎日、神に祈り

星に祈り

月に祈りました。


だんだんと弱っていくクラゲ



ある夜

月も星も出ていない真っ暗な夜

願う事も出来ないクラゲは

いつも一緒に歌っていた歌を一匹で歌いました。

弱っているクラゲに向かって一生懸命歌いました。


すると

真っ暗だった夜の海が突然光り出し二匹のクラゲを照らしました。

不思議な光でした。

見た事もない光景にクラゲは驚きました。

その光は弱っていたクラゲを優しく包み込み暖かさを与えました。


次の朝

弱っていたクラゲは、みるみる元気になり、元のクラゲに戻りました。


二匹のクラゲは、また一緒に歌い神に祈りを捧げました。


それからずっと

二匹は、手を繋ぎ

毎日空を眺めて静かに暮らしました。

いつまでも一緒に。


二匹は今でも仲良く歌いながら空を眺めています。

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