勇人君と「心の教室」
「遅刻だーっ!!」
高校1年生になったばかりの勇人がそう叫びながら、ダイニングに飛び込んできた。そして、スクランブルエッグを飲むように口に流し込むと(!)、玄関に向かって駆け出した。
「行ってきまーす!」
「気をつけてね!」
祐子が追うようにして勇人の背中にそう言うと、勇人は祐子に敬礼を向けて玄関を出て行った。
…祐子(沢原)家では、朝、子どもを起こすことはしない。それはあやめと勇人が中学生になってから、始められたことだった。
そのため今日のように勇人が遅刻しても、それは「本人の責任」と祐子は起きてこない勇人を起こしに行くことはなかった。
『後で苦労するのは自分』
それを身を持って体験させるのが祐子家の決まりだ。また、犯罪以外は「まずやらせる」というのも、祐子家の家訓である。
その家訓が功を奏した(?)のは、勇人の姉「あやめ」が高校1年生の時だ。
それまでずっと優等生だったあやめが急に「夏休みの間だけ、金髪に染めたい」と言った。
普通の家庭なら止めるだろう。だが、祐子も守も言った言葉は「染めれば?」だった。
実際、あやめは夏休みに入ってから金髪に染めた。友達の家に行き、お互いに染めあったのである。
見事あやめは、金髪の美少女(※元々美少女)になった。守は少し眉をしかめていたが、祐子は手を叩いて喜んだ。(???)ちなみに、祐子の母親は大笑いしたそうだ。
だが、それからあやめは苦労することになった。人の目を厳しく感じ、夏休み中のクラブにも出られない。登校日も休まねばならなくなった。バイトの面接にもいけないことに気づき、結局2週間で元の髪色に染め直すことになった。…そしてあやめは「もう2度と染めない」と決めたという。
「あれしちゃだめ、これしちゃだめって抑え込むと、やりたい気持ちが膨らむだけ。それで親に隠れてやったりするようになる。だから犯罪以外はやらせるのが1番いい」
そんな祐子家の家訓は、今でも続いている。
……
だが、この家訓は「功」ばかりではなかった。
勇人が中学に入学した頃の事だ。
勇人は子どもの頃から、人付き合いが苦手な上に感受性の強い少年だった。
入った中学には同じ小学校の友人もいたが、新しいクラスになじめなかった。また運の悪い事に、勇人の入ったクラスは、問題のある生徒が学年の中で1番多いクラスだった。
授業中、誰かが騒いで教師の声がほとんど聞こえない。また堂々と教室内外を行き来する生徒がいて、授業を中断することもあった。
……
そんなある朝、勇人が教室に入ると、自分の机といすがなかった。ぽかんとそこだけ空間が空いている。それを誰も不思議とも思っていないようで、勇人に見向きもしなかった。
前後の席の生徒はまだ来ていない。…勇人は仕方なく、その場に正座して座った。
チャイムが鳴り、教師が入って来た。そして、床に正座している勇人に言った。
「なんで、床に座ってるんや?」
「…僕の席がないんです。」
「しゃあないなぁ。じゃぁ後ろ空いてるし、そこに座っといて。」
「……」
勇人は、何も言わず教師の言うとおりにした。
…授業は、何もないかのように始められた。
……
勇人は、翌日から学校に行かなくなった。…と言っても、一旦外へ出るものの、学校に付くまでに吐き気と腹痛を憶え(※実際に通学路で嘔吐したこともあった)、帰らざるを得ない状況になるのである。
そして、本人から何も聞かされていない守と祐子は、いつも子どもより早く仕事に出ていたため、勇人が学校に行っていない事に気付いていなかった。
…勇人が学校に行かなくなってから2週間たった頃、学校から仕事中の祐子に電話がかかってきた。
「勇人君が、公園で草むしりをしていたんです。」
「はぁ????」
祐子は担任の言葉に一瞬とまどった。
「あの…どういう意味でしょうか?」
「あ、いやその…実は、勇人君はこのところ学校を休んでおりまして…」
「えっ!?」
「それが…ここ2週間ほど…」
「2週間っ!?」
祐子は絶句した。担任が続けた。
「それで…勇人君が公園で草むしりをしていたというのはですね…。」
…担任の話はこうだ。
1時間目終わりのチャイムが鳴った頃、学校に1本の電話がかかってきた。年老いた男性の声だった。
「おたくの学校の鞄を持った男の子が、1人で公園の草むしりをしているんです。」
電話を取った教頭も一瞬意味がわからなかったという。だが、慌ててその公園に走った。
すると、勇人が公園の隅にしゃがみ込んで、せっせと草むしりをしていたのだそうだ。
…祐子は、笑い出してしまった。そして、今息子がどうしているかを聞くと、
「どうしてもお腹が痛いと言うので、保健室で寝かせています。もしお時間が許すようでしたら、迎えにきてやってもらえませんか?」
と担任が困ったように言った。
祐子は「すぐに参ります」と答え、会社に事情を話して早退した。
……
祐子が保健室に迎えに行くと、何か神妙な表情をした勇人がベッドに座っていた。かばんは、たすき掛けに掛かったままだ。
「帰るで。お腹は大丈夫か?」
祐子がにこやかにそう言うと、勇人はこくんとうなずいた。
……
家に帰ってから、勇人と祐子はリビングのソファーに向かい合わせに座ってしばらく黙っていた。
祐子も何から聞いたらいいのかわからない。…だが、やっと口を開いた。
「なんで、公園で草むしりなんかしてたんよ?」
「…だって、草ぼうぼうやったから…」
「…そうか…」
祐子は勇人の言葉に、一瞬吹き出した。だが、聞きたいのはもちろんそう言うことではない。
「…ここ2週間くらい、ずっと学校を休んでたそうやけど…」
「うん…」
「どうしたん?何かあったんか?」
「…何もない…」
「何もなかったら、休む理由なんかないやんか。」
「……」
祐子はひとつ息をついてから、穏やかに言った。
「いじめ…か、なんかか?」
「…学校、おもろない…」
「……」
「勉強もおもろない。」
「友達おれへんのか?」
「別にいらん。」
祐子は、ふーっとため息をついた。
「先生も原因はようわからん…言うてんねんけど…。」
「先生は何もしてくれへん。」
「ということは、何かあったんやな?」
「そういう意味やない。」
勇人は祐子をまっすぐに見て言った。
「とにかく学校には行きたない。」
祐子は、再びため息をついた。
……
その夜、祐子は守に相談した。守も驚いていたが、勇人を責める気はないようだった。
…そして、2人が出した結果は「勇人の思うようにさせよう」というものだった。
……
勇人は、その日から家でぼんやり過ごすようになった。
「勉強だけは、自分なりにやっときや。」
祐子はそう言って、買ってきた全教科の参考書を勇人に渡した。
…だが、もちろんのこと、勉強する気など起こらない。
勇人は、その参考書を枕にして寝、目がさめればネット世界に没頭する日が続いた。(※哲学の知識はこの時に蓄積されたと思われる。)
そして1学期が終わる頃、担任の教師から、電話がかかってきた。
「「心の教室」って部屋があるんや。自分のクラスに行くのがいややったら、そこへ来おへんか?」
「!…」
勇人は黙っていたが「気が向いたら行きます。」と答えた。
……
「心の教室」は、勇人のように学校やクラスメートになじめない生徒のための、カウンセリングルームだった。普通の教室と同じ大きさで、どの席に座っても構わない。勇人は誰もいない「心の教室」の一番後ろに座った。しばらくして、背の高い男子生徒が入って来た。
「お、新入り。」
その男子生徒は嬉しそうにそう言って、勇人の横に座った。
「1年か?」
「はい。」
「俺3年。早瀬や。よろしく。」
「!?…沢原です。」
「沢原か。俺、2年からここに来てる。」
早瀬はそう微笑んで言うと、机の上に両足を乗せて座った。
「カウンセリングルーム言うけどな、別になんもせんのや。水曜日にカウンセリングの先生が来るくらいなもんや。」
「え?じゃぁ、今日は?」
「誰も来おへんやろ。気が向いたら、暇な先生が1人2人顔を出すけどな。」
「…じゃぁ、ここに来る意味ないじゃないですか。」
「そんなことないで。出席日数稼げるやん。」
「出席日数?」
「そうや。ここでも来たら、一応、出席した事になる。だから、俺来てる。」
「……」
「ほんまは受験やけどなぁ。こんな調子やったら高校なんて行けるわけあらへんけど、出席日数さえちょっとでも稼いどったら、なんとかなるかと思てな。」
「…勉強せんでええんですか?」
「うん。ここではな。」
勇人は、祐子が買ってくれた参考書の入ったかばんを、思わずちらっと見た。
(持ってきても、しゃあないやんか。)
ふとそう思った。そしてあたりを見渡した。
…何故か、折り紙が目に入った。
勇人はおもむろに立ち上がり、折り紙の束を手に取った。
「?折り紙なんてどうするんや?」
「…どうしましょう?」
その勇人の答えに早瀬は笑って、折り紙を1枚取り上げると何かを折り出した。
勇人も1枚取ると、三角に折った。
……
早瀬は、紙飛行機を何機も飛ばして喜んでいる。
対して、勇人は何体もの鶴を折っていた。無心になって、ずっと折っている。…そのうち、折り紙がなくなった。
「お見事ー」
早瀬が勇人の作った鶴の山に拍手をしながら言った。
「あーもう昼やな。」
チャイムを聞いて、早瀬が言った。
「お前、飯は?」
「…持ってきてません。」
「そうか。俺もう帰るわ。」
「え?帰ってもいいんですか?」
「うん。お前も食うもんないなら帰れや。」
「…はい。」
勇人は、早瀬と一緒に立ち上がりながら言った。
……
早瀬の言う通り、毎週水曜日にカウンセリングの教師が訪れた。だがカウンセリングと言うより、一緒にしゃべってくれる…というだけだった。どうして、この教室に来るようになったのか…などと聞かれる事もなかった。
ただ英語の教師だけが、勇人を気に入ったのか、時々個人レッスンに来てくれた。
その時だけ、勇人は勉強した。
…そうこうするうちに、あっという間に年が明け3学期が終わった。
通信簿は「1」が並ぶ中、英語だけ「2」がついていた。
……
2年生になってからも「心の教室」に通う勇人に、独りの生徒が声を掛けて来た。
「おー沢原、たまには教室来いよ。」
その生徒は、1年生の時同じクラスの「ワル」だった。前にいる生徒に「金出せ!」と脅している最中だ。
「うん。ありがと。」
勇人は、脅されて震えている生徒をちらと見たが、助けることもなくその場を去った。
「おー沢原ー!」
独りの女子生徒が手を振りながら、廊下を走って来た。
「!!」
勇人は誰なのかもわからず立ち止まった。女子生徒が早口に言った。
「しばらく見てへんかったけど、ずっと家におったんか?」
「…うん。」
「の割には、太ってへんなぁ。ずっと家におるから、絶対に激太りしてるでって、女子皆でしゃべっとってんでー。」
「!?!?」
「沢原、何組?」
「一応、3組って先生言っとった。」
「私と一緒やん!またおいでやー!」
女子生徒はそう言って、手を振って廊下を駆けて行った。…しかし、その方向は「3組」の教室から、かなり離れている。
「……」
勇人は、自分が孤立していないことを悟った。
……
「おー、授業に出るかー?」
3組の担任であり、美術の教師がそう嬉しそうに言った。
勇人は、軽く頭を下げた。
しかし美術室に入りかけて、体を強張らせた。…皆が、こっちを見ている。特に威圧的でもなかったが、足が動かなくなった。…そして、お決まりの…。
「…お腹痛い…」
腹がきりきりと痛みだした。それを聞いた担任は「ほんなら」と微笑んだ。
「お前、こっちで授業するか?時々見に来るから。」
「…はい…」
担任は、道具室の部屋のドアを開いた。勇人は逃げるようにその中に入った。
……
勇人は、その場にあった画用紙と色鉛筆で絵を書いていた。
書いているのは、大きな白い羽を広げた天使…。だが、勇人の中では「悪魔」である。その羽には、うねりまでわかるような細かい描写がされている。顔は小さく精悍で、目つきが鋭い。
「堕天使「ルシファー」」
勇人はそう呟きながら、紙の下の方にその言葉を書いた。
神に逆らい、天から落とされた「堕天使」ルシファーが、勇人は好きだった。
「うまいやん。」
いつの間にいたのか、担任の教師がその紙を覗き込んでいた。
勇人は驚いて、紙を隠した。
「隠さんでええ。まじでうまいで。…お前、美術の学校目指したらええのに。」
「!…」
「考えとってや。」
担任はそう言うと、微笑んでまた教室に戻って行った。
「……」
勇人は、紙を持ち上げ自分の絵を見ながら呟いた。
「美術の学校…」
何か少し光が見えたような気がした。
……
勇人は、その日も早めに家に帰った。
…そして、リビングに入って驚いた。祐子が、ソファーで腹を抱えてうなっている。
「!!!ママ、どないしたんっ!?」
「あーおかえりー勇人ー…」
祐子はひきつった笑顔を勇人に向けた。勇人はおろおろしながら言った。
「腹痛いんか!?」
「大丈夫やねん、病院には行ったから。」
「え?」
「急性腸炎や、年に3回くらいやるんやわ。」
祐子はそう言いながら、額に脂汗をにじませている。
「…年に3回…」
勇人は何も知らなかった。
「今、アスピリン飲んだから、そろそろ効く頃やと思うけどな。まだ効けへんねん。めっちゃ痛いー!」
祐子はそう言いながら、身をよじっている。
「あー「腸」が「チョー」痛いー!!」
「……大丈夫やな。」
勇人は呆れてそう言ったが、思わず笑い出していた。
……
「…ママ…どうなん?」
夕方になってから、勇人はこっそり寝室を覗き込みながら言った。
「あー治まったで。でも、なんもする気ないわー…」
「晩御飯、俺作ったるわ。」
「え!?」
「独りで家にいる時、いっつも作ってたんや。お金くれたら、買い物に行ってくる。」
「ほんまっ!?ほんまにええの!?」
「うん。カレーやったら作れる。」
「作ってぇぇー!でも、ママ食べられへん、くやしーっ!!」
そう言って、足をバタバタさせる母親の姿に、勇人はまた笑ってしまった。
……
「うまい!!」
勇人の作ったカレーを食べながら、守が驚いたように言った。隣で姉のあやめも「うんうん」とうなずきながら食べている。
「初めて作ったんか?」
「う、うん。実はカレーは初めてやけど…箱見ながら…」
「それでこれか!すごいなぁ!」
守はそう言いながら、スプーンを何度も口に運んでいる。
「ママは?どうやった?」
あやめが、勇人に尋ねた。
「あ、ああ、おかゆ無理やりに食べさせた。一応食べとったで。」
「ほんま?良かったわー…」
あやめがほっとしたように言った。守が呟くように言った。
「ママはしばらく仕事休まなあかんなぁ。」
「…ママ、年に3回なるって言うてたけど…」
「うん。子どもの頃から、腸が弱かったんやて。でも、全然痩せへんって悩んでるけどな。」
守はそう言って笑った。勇人とあやめも笑った。守はスプーンを口に運びながら言った。
「…勇人…学校行ってるんか?」
「え?うん。…心の教室やけど…」
「行ってるんやったらええ。」
守はそう言って微笑んだ。
……
勇人はその日から学校を休み、母親の看病をした。
そして家族の食事を、朝昼晩かかさず作った。
「勇人、調理師学校行ったらどうや?」
守がそう言うほど、勇人の料理の腕は上達していた。家の掃除は「あやめ」がするようになった。2人とも親に頼まれたのではない。自然とそうするようになっていた。
…そして祐子が休んでいる間、祐子と勇人は2人きりでいろんな話をした。
ルシファーの話、勇人の好きなゲームの話、哲学の話…。…だが勇人は、学校の話となると口をつぐんだ。そして祐子も、問い詰めることはなかった。
ただ、楽しそうに話す勇人の顔を見るのが嬉しかった。
……
3年生になった勇人はまだ「心の教室」にしか行っていない。だが、少しずつ勉強をするようになった。祐子が買ってくれた参考書を頼りに、教科書を開いて問題を解いた。
(俺…高校、どうしたらええんや?)
そんな焦りが勇人を駆り立てたのだった。自分でも「中卒」ではだめだとわかっている。
時々訪れる教師を頼りながら、独り勉強する日が続いた。
……
そして、2011年3月11日。卒業式。(※この日の午後に「東日本大震災」が起こった。)
勇人は名前を呼ばれ、立ち上がった。
壇上に上がり、校長先生から「卒業証書」を受け取った。
…本当は、卒業式に出るつもりはなかった。自分に出る資格はないと思っていたからである。
だが、守と祐子に「これだけはお願い」と言われ、出ることにした。
それでも、毎日真面目に学校に行き、勉強してきた生徒達に「申し訳ない」という気持ちはぬぐえなかった。だが、担任の教師に「よく来てくれたね。」と喜ばれ、ほとんど顔を合わせていなかったはずのクラスメート達から、寄せ書きまでもらった。
勇人は気づいていなかったが、あれだけ荒れていた生徒達が、PTAと教師たちの協力の末、学年を追うごとに落ち着いていたのだった。
「頑張れ!」
そんな文字が勇人の目に飛び込んできた時、さすがに目頭が熱くなった。
(高校生になったら…学校を休まずに行こう。)
勇人は、心の中でそう決意した。
……
そして、無事高校生になった勇人は今日も…。
「遅刻だーっ!!」
そう叫びながら、ダイニングに飛び込んだ。そして、スクランブルエッグを飲むように口に流し込むと(!)、ゆっくり朝食を食べている祐子を指差し「行ってくるぜ!」とかっこつけた。
そして、ばたばたと廊下を走った。
祐子は苦笑しながら「車に気を付けるのよ」と、勇人の後ろを追いかけて言った。
勇人は何も言わず、玄関を飛び出して行った。
祐子は笑いながら振り返り、ダイニングに戻ろうとした。
すると、玄関の開く大きな音がした。
祐子が驚いて玄関に向くと、勇人はかっこよく祐子を指差して言った。
「忘れものだーっ!!」
「……」
勇人は祐子を避けて、自分の部屋に飛び込んだ。そして、ベッドの上に置いたままの「ピアノ教本」を掴んで出た。
祐子は苦笑しながら、靴を履く勇人の背に「行ってらっしゃい」と言おうとした。
振り返った勇人が、またカッコよく祐子を指差した。
「行ってらっシャイニーング!」
「はよ行け。」
「…はい…」
勇人は祐子に頭を下げて、玄関を出て行った。
祐子は思わず、独りで吹き出した。
(終)
……
(※西条より)
このお話は、祐子さんの許可をいただき、1人の「不登校生」の実態として書かせていただきました。(1部フィクションを含みます。)