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ネタバレを避けるため、作品の情報はほぼ仕入れずに来た。
観た結果、映画のストーリーは、大体次のような感じだった。
主人公とヒロインは女子高生で、友達同士。主人公はヒロインに片想いしている。でもヒロインはなんと、ろくでなしの男性教師に夢中だった。そしてあろうことかヒロインは、その教師と肉体関係を結んでしまう。主人公の大事な友達を、手酷く扱うクズ教師。それなのに男との関係を切れない悲しきヒロイン。主人公は憤り、いろいろ奮闘する。なんやかんやあって、ヒロインは身近にあった真実の愛に目覚めハッピーエンド。というお話。
もし詳しいストーリーを知っていたら、見にきてなかったかもしれない。
というのも私は、ヒロインがクズ教師とラブホテルに行くシーン(かなり序盤)で、心のシャッターが完全に降りてしまったからだ。「あ、このお話もう結構でーす」というモードに入ってしまったからだ。
われながら狭量だとは思うけれど、仕方がない。
何せ設定が設定だ。友達に惚れる同性愛者という、聞き覚えのある設定だ。序盤にがっつり感情移入してしまった分、ダメージも大きかったのである。映画館の人は、私が奇声を上げなかっただけ頑張ったと感謝して頂きたいものだ。
でも、心のシャッターは閉じたけれど、名作だというのは私にもわかった。作劇のクオリティが高いというか、泣かせどころのツボを心得ているというか。
実際涙腺の脆い英子は、クライマックスでぽろぽろ泣いていた。こんなこともあろうかと二人分用意していたハンカチを、二枚とも彼女に渡した。
それからスタッフロールまでは、横目で英子のキュートな泣き顔を眺めて、退屈な時間をやり過ごした。




