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 昼休み。

 私と周野は、校舎裏で二人きりのミーティングを始めた。この時間に、ここで食事をしながら話すのが恒例になっていた。

「まーそりゃそうだよなー。都合よく、あの二人が試合してくれるとは限んねーもんな。ま、気長に待ちゃいいか。なあ?」

「てゆうかさ。」

 パンを食べながら愚痴る周野に、私は顔を近付けた。彼女はふいっと視線をそらした。やましい気持ちがあるのだろう。

「な、なんだよ……。」

「あんた、部室でしゃべらなさすぎ!あの日からちょいちょい会話に混ざるきっかけ出してるのに、全然入ってこないじゃない!あんなので試合のガヤとかできるつもり?!」

「う、まあ、それは……。」

「てか、試合のガヤが最終目標じゃないんでしょ?真冬さんとの仲を深めたいってのがそもそものアレなんでしょ?じゃあ、普段の会話も頑張らなきゃじゃない!」

 周野は入学式からずっと、教室でも部室でも、ほとんどおしゃべりをしなかった。だから友達になる前までは、無口なタイプなんだと思っていた。

 だけど、ここだと周野はよくしゃべってくれた。二人きりだと楽しくトークしてくれた。

 じゃあつまり、単に今まで、会話に入る糸口がみつからなかっただけか。教室や部室では。

 そう思った私は、クラブ中、周野が話に入れるきっかけを何度か作った。けれど、彼女はほとんどそれを無視した。シカトした。応えたとしても、ぼそぼそっとひとこと言って終わりだった。

 せめて私ぐらいのポジションになりたい。そう言っていたくせに、これはどういうつもりか。やる気ないのか。そんな憤りがあった。

「お、落ち着けよ。言いたいこたぁわかる。わかるよ。でも、あたしの言い分を聞いてくれよ。そしたら絶対納得するからよ。」

「は?何よ。言ってみなさいよ。」

「あたしさ。」

「うん。」

「真冬さんの前だと、緊張してうまく話せねーんだよ……。」

「ああ……。」

 悔しいけど、完全に納得してしまった。じゃあしょうがないよ。

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