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 その指導の合間合間に、彼女達の出会いの話などを聞かせてもらった。双子と周野の出会いの話。双子と真冬さんの出会いの話。真冬さんと、周野の話。


 外野姉妹と周野英子が出会ったのは、中学一年のときだった。

 怖い先輩にからまれた姉妹を、当時からオラついていた周野英子が助けたのがきっかけだった。

 で、孤高を気取る周野に外野姉妹がガンガン話しかけていき、結局友達になった、という次第らしい。

 そんな外野姉妹がある日、競技ジグソーの大会で、同じ中学で同じ学年の少女と対戦した。二人とも負けてしまったが、その強さ美しさに感服し、その場で二人でファンクラブを結成した。

 その強く美しい少女こそが真冬さんだ。

 最初は迷惑がっていた真冬さんだが、時間とともに(というより、きっと双子の無邪気さゆえに)次第に警戒も解け、仲よくなった。双子が友達の周野にも真冬さんを紹介すると、たちまちファンになり、ファンクラブに加わった。


 以上が、真冬チームが結成された経緯ということだ。

 なるほど、と私は思った。

 前々から、周野英子と真冬さんのあいだには、ちょっと壁がある気がしていた。その理由がわかった。

 ようするに周野と真冬さんは、友達の友達、ぐらいの距離感なのだ。

「つまりー、あたし達みーんな真冬ちゃんが大好きってこと!」

「友香ちゃんが心春ちゃん好きなのとおんなじくらいにねー!ねっ、英子ちゃん!」

「……まあな。」

 そっぽ向きながらも、周野英子はうなずいた。友達の友達という微妙な関係にも関わらず、競技ジグソーという苦行に耐えているわけか。この人は。きっと本当に心から、真冬さんに憧れているのだろう。

 恋愛感情じゃない「好き」も、いろいろ大変なんだな。私はそう思った。

「ねえ。」

「あん?」

「前、子分なんて言ってごめんね。」

「あ?んだよ、急に。別に気にしてねーよ。」

 一カ月前の失言を謝ると、周野はうざそうに顔をしかめた。

 気にしていない。ということは、やはり覚えてはいたのだろう。自分が真冬さんの友達じゃなく、子分と見なされたことを。


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