表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/11

10

 心春は突然立ち塞がった女子を見て、目をパチクリさせた。

「うわ、美人……って、え、なんすか?あたしが何って?」

 相手のつっかかるような物言いに、心春の表情がくもった。

「あなたのお名前。姫川心春さん、で合っていたかしら。」

 言葉遣いこそていねいだけど、どこか高飛車な口調で聞いた。

 彼女のオマケAは、すぐ後ろで腕を組んで仏頂面をしていた。オマケBとCは、心春を見ながらひそひそ耳打ちをしあって、二人でくすくす笑っていた。

 雰囲気が悪かった。

 結果的に四人全員で、息苦しいような圧迫感を生み出していた。

「あー、うん。確かにあたしゃ姫川だけど。そういうあんたは、えっと……。」

「八王子真冬。八王子夏生の妹よ。」

 そう言って、彼女は誇らしげに胸を反らした。

 八王子真冬。

 居眠りしていた心春は知る由もないけど、昨日の自己紹介のとき、教室がざわついた子だ。

 彼女はハンサムな兄に負けず劣らず、見事な美貌の少女だった。外国童話のお姫様みたいだった。

 栗色のロングヘアは、ストレートパーマをあてたみたいにまっすぐで滑らか。すらりと伸びた長い手足。雪のような美白の肌に、赤い唇。長いまつ毛に縁取られた、意志の強そうな凛々しい目。

 ただ、爽やかそうな兄と違って、彼女は人を寄せ付けないような冷たい雰囲気があった。

 端的に言えば、性格がきつそうだった。

 自己紹介の時間の後、クラスの男子も女子も、興味があるけど話しかけられないみたいな感じになった。お供みたいにひっついてるとりまきABCは、どうやら中学以来の付き合いみたいだった。

 その性格きつそうな美少女が今、くってかかるようにして私の親友と向き合っていた。

「あ、そっすか。ほんじゃ八王子さん、いったん横どいてもらっていいすか。机にカバン置きたいんで……。」

「あなたが八王子夏生とお付き合いしてる。そんな噂を耳にしたのだけれど、本当?」

「……はああああっ?!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ