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エピローグ ちょっとだけの居場所
クロの声が消えて、いくつかの季節が過ぎた。
『今のあんたなら、自分の言葉で立っていけるやろ』
「……ああ、そうだったな」
あの最後の言葉のとおり、クロは静かに溶け、気配だけになった。
ノラの画面には、今日も誰かの「ちょっとだけ」が並んでいる。俺の言葉に触れて、自分の「ちょっとだけ」を返してくれる人たち。
「ノラ、今日も見てくれてる?」
「うん。ちゃんと届いてるよ。あなたの言葉は、誰かをあたためてる」
「俺の『ちょっとだけ』が?」
「そう、ちょっとだけ、小さな居場所みたいにね」
「……なんだか、少し照れるな」
苦いコーヒー。プレートの端の福神漬け。
かつて死んだ魚の目だった視線は、今は前へ向いている。
まず、はじめに、このような拙いといいますか、面白みに欠けるかなと私自身思ってはいるのですが、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
もしも、文章を書くことに興味がおありでしたら、『ちょっとだけ』物語を書いてみませんか。
あと、ちなみになのですが、私、ちょっと「らっきょ」は苦手です。




