刹那の戦い・SF(セツナファイト)
その刹那、時が止まった。
声を発するより刹那、視界が暗くなる。
刹那的な衝撃が、刹那のように通り抜ける。
「俺が刹那だ」
一方的な刹那で呼び捨てると、その刹那、体が重くなる。
刹那流重力に呑まれるかと思った刹那、
捕まえられないその影は笑った。
刹那のように流れる挨拶に、違う時が流れ出した。
主の帰宅は、毎晩小さな時間跳躍。
そして今宵、さらなる刹那異変が起きる。
ふとした刹那、空気が震えた――廊下の奥から響く高笑い。
「私も刹那よ」
小さき侵略者――妹、出撃。連戦、刹那の幕が上がる。
さながら刹那の波動に目覚めた容赦なき腹部への突進。
空腹の胃袋は、未確認刹那波動エネルギーを吸収した。
二つの刹那が重なる。
そしてその刹那、声が響いた。
「おかえり! パパ!」
パパの口元がほんの刹那、緩んだ。
これが刹那家──SF
その刹那、物語は投稿された――
刹那的感謝!
6/26、27、7/2と [日間] パニック〔SF〕ランキング - 短編 1位!
皆様の応援のお陰です。本当にありがとうございます。
刹那どころか一生の記念となりました!